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感想「紺碧海岸のメグレ」

「紺碧海岸のメグレ」 ジョルジュ・シムノン 論創社
メグレものを読むのは相当久しぶりだったが、全然違和感なく入れた。そういうシリーズだよなあ、と思った。
「紺碧海岸」って、全然ピンと来てなかったが、コートダジュールのことだった。高級なリゾート地で起きた殺人事件を穏便に解決するために派遣されたメグレが、周囲を覆うヴァカンスの雰囲気に惑わされながら、真相を突き止める話。
もっとも、事件自体は、高級リゾート地の裏町みたいな所で暮らす、半端な人達の間で起きたものなので、そちらにはメグレもそんなに違和感は感じてないように見えるし、話の作りもメグレものらしさが立ち込めていた。
それにしても、南仏の明るい風景が印象的ではあった。メグレが南仏へ行く話は、他にもあったと思う。あれも、本書と似たような雰囲気だった気がする。

訳者の解説が、いかにも、この本で初めてメグレに接しました、的な感じで、今はそういう時代なんだなあ、と思った。巻末の著作リストもやたらと中途半端で、今はメグレものに情熱のある訳者・解説者って、いないの?、という感じだったのが、だいぶ寂しかった。長島良三さんも亡くなって、もう随分経つし。
小説の翻訳自体はしっかりしているように思えたから、いいんだけれどね。
(2016.4.11)

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