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感想「現代思想の遭難者たち」

「現代思想の遭難者たち」 いしいひさいち 講談社学術文庫
帯に「学術文庫でマンガ!?」とある。著名な現代思想家の面々をネタにしたマンガ。
この本自体は、何年か前の「文藝別冊」でいしいひさいち特集が組まれたのを読んだ時に、そういうのが出てることを知って、興味を持った。いかにも、いしいひさいちがやって、はまりそうなネタだな、と思ったので。文庫化されたので、買ってみた。

現代思想って、よくわからんから、いしいひさいちが適当に紹介してくれてれば、さわりくらいは分かるようになるかも、という期待があったんだけど、正直、全然だった(^^;。そもそもマンガ自体が、思想家の言葉をそのまんま引いて来てるような箇所が多くて、よくわからん。いしいひさいち自身も、素材をそんなにうまく消化できてない気がする。マンガの脇に書いてある解説文も、また、よくわからなくって、やっぱり現代思想って、わからんわ、という結論。

もっとも、多分、思想そのものが分からないというより、思想家が自分の思想を語る説明の言葉に、いちいちオリジナリティがありすぎて、それを飲み込んだ上でないと話に付いてけないから、分からないということなんだろう、という気はする。最初に掲げられてるテーマ自体は、多くの場合、なにがしか物を考え始めれば、かならずぶち当たりそうなもので(その程度のことは、読んでいて分かった)、全く別次元のことをひねくり回しているわけではないはずだから。そういう意味で、高等数学とか理論物理学とかとは、話が違うはず。
日頃、自分がもやもや考えてることを、考えることの専門家である学者や教授がやってる、ってことなのかな、と思ったし、自分で、ただやみくもに考えるよりは、そういう人たちの成果を貰って来る(読んでみる)方がいいのかもしれないな、という気はした。

でも、それをするにしても、彼らの言葉が理解できないことには…。多分、思想を語るためには、まずは自分の思想を正確に定義するための言葉を作ることが必要、ってことなんだろう。
しかも、ここで紹介されているのは、すべて外国人なので、思想も外国語で表現されているし、それが翻訳される過程で、エラーが生じてる可能性もあるし、読みにくい翻訳の場合もあるだろうし。
そういう意味でも、現代思想は難しいわ。
(2016.6.6)

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