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感想「二階の住人とその時代」

「二階の住人とその時代」 大塚英志 星海社新書
後ろ向きな読書になるのが目に見えてたから、一度は読まないことにしたんだけど、結局読んでしまった本。
70年代後半から80年代前半にかけての、まんがや特撮やアニメーションの周辺に発生したマニアと、それに呼応した製作者やメディアの動きを、当時、徳間書店の「リュウ」や「アニメージュ」の編集部があった、ビルの「二階」で渦中に居た著者が、回想記の形で綴っていく。

あの頃の、そういう動きに、雑誌などを通して触れてた人間にとっては、すごく懐かしい話なので、それはそれで楽しめる内容なんだけど、何を今さらな感じは否めないし、そう思ったから、一旦は読まないことにしたわけで。
でも、読んでみたら、当時の自分の立ち位置ってのが改めて確認できた気がするのと、自分はあんなにオタクに近い所に居たのに、結局そっちへ行かなかったのはなんでだろうという、自分でもよく分からなかったあたりが、何となく分かった。ごく個人的な上に長ったらしい話になるから書かないけど、それはちょっと良かった。それにしても、やっぱり後ろ向き、ではあるけど。
まあ、あの時代、俺みたいな中途半端な立ち位置の人間が、いっぱい(多数派ではなかった実感はあるが)居たんだろうな、と思った。そういう中で、うまく(?)条件が揃った人間がオタクになって、さらに成り行きに恵まれた(?)人間が、著者のような、情報の送り手側に行ったんだろうと思う。

他にも、ほとんどページ毎に、いろんなことを思い出したり、考えさせられた。きりがないので書かないけど、特に印象的だった話をひとつだけ。
「テレビランド」の特撮ヒーロー物のコミカライズ(「アクマイザー3」や「キョーダイン」の頃)がとても好きだったんだけど、こういう背景があったのかと、初めて知った。年齢的に微妙な時期だったので、そんなには読んでないんだけど、もっと読んどけばよかったと思った。
(2016.6.1)

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