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感想「大西洋横断トンネル、万歳!」

「大西洋横断トンネル、万歳!」 ハリイ・ハリスン サンリオSF文庫
多分20年以上前に古本で買ったもの。在庫処理(^^;)。

レコンキスタが失敗して、この世界とは違う歴史をたどった20世紀の異世界を舞台に、イギリスとアメリカをトンネルで繋いで列車を走らせるという話。
この世界は、理想化されたヴィクトリア朝の大英帝国みたいなイギリスが、いまだ小国分立状態の欧州大陸を尻目に、アメリカを含む広大な植民地を抱えて繁栄している。EU離脱派のイギリス人が喜びそうな設定だな(^^;)。
ただ、世界の平和は保たれていて、作中に異能力者がこっちの世界を覗く場面があるが、殺伐とした世界に耐えられずにおかしくなってしまう。そういう意味では、本書は一種のユートピアを描いた小説ではあるのかもしれない。
トンネル事業の最高責任者に登用された主人公(アメリカ独立戦争を指揮して敗れ、処刑されたジョージ・ワシントンの子孫)が、トンネルで不利益を被る勢力の妨害と戦いながら、アメリカ人の誇りもかけて、トンネルを完成させていく。全体的な印象としては、のどかな冒険小説といったところ。楽しさはあるけれど、1972年という時期に書かれたとは思えないくらい、ストレートでのどかな作品に見える。
ただ、登場人物の名前に、楽屋落ちっぽいのが散見するのを見ると、かなり気楽に書いた小説という可能性もあるのかな。
面白くは読めたけれど、ちょっと単調な感じは否めなかった。
(2016.7.1)

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