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感想「岳飛伝」2

「岳飛伝」2 北方謙三 集英社文庫
小康状態を終えて、話が動き始める、という感じの巻。終盤には梁山泊と金の交戦が始まる。これでまた、おなじみの登場人物がバタバタ消えるのかなと思うと、あんまりいい気分はしないけど、そもそもそういう小説なんだから、それを言う方がおかしいか。王進とか、年齢を重ねたキャラクターが消えていくのは、そんなに応えないけれど、さすがに史進は居なくなったら、さびしくなるだろうなと思う。なんとなく死亡フラグが立っているような気がするので。
ちなみに、現時点では、梁山泊だけでなく、どの勢力にも悪役っぽさがないので、どう転んでも気の毒だな、残念だな、という感じになってしまいそうで、読んでいくのはちょっと辛いかもしれない。

前の巻を読んでいて、絶対的な指導者を失った組織はどういうふうにやっていくのか、みたいな所が「岳飛伝」のテーマかなと思ってたが、それはそれであるけれど、もう一つ、絶対的な敵を失った(倒した)後、組織はどうしたらいいのか、というテーマも含んでいるというのを理解した。というか、それは「楊令伝」の半ば以降で、既に現れていたテーマだったんだろうと思う。忘れてしまっていたのかな。
「楊令伝」での梁山泊は、楊令が一人でそれを背負って舵を取って、他の連中は付いていくだけだったのが、「岳飛伝」では、その楊令が居なくなって、自分たちで考えないといけなくなり、さあどうする?みたいな展開。目標を見失った時の混乱と読み替えれば、こちらの方が、テーマとしては、より普遍的なような気はする。

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感想「死者は語らずとも」

「死者は語らずとも」 フィリップ・カー PHP文芸文庫
ベルンハルト・グンターもの再開後の3作目。

正直、このシリーズは読んでてしんどいので、あんまり一気に読めなくて、ダラダラ読んでいた。7割くらいまでがナチス支配下のドイツが舞台で、非人間的な状況が、これでもかというくらいに描かれる。今読んでて辛いのは、記述そのものだけじゃなく、ここで描かれてるいろいろな抑圧や横暴が、必ずしも他人事ではなくなりつつある、という実感があるからで…。著者もそういう意図で書いてるんだと思うよ。程度の差はあっても、そういう動きは日本に限らず、世界共通した流れのようだから。

残り3割はカストロが台頭し始めた時期のキューバが舞台。まだ革命までは時間があるが、流れは始まっている。グンターはドイツのパートで出会った人間と、時を隔てて再会し、いろんなことが起きる。もちろん、殺人事件も起きる。ただ、再開第一作「変わらざるもの」のような大仕掛けはないので、ミステリとしての印象はそんなには強くない。テーマ的には悪はあまねく存在する(ナチスだけでなく)、というあたりじゃないかと思うし、そっちの方がずっと印象的。
ちなみに前作「静かなる炎」は後半部のアルゼンチンのパートも真っ暗で、読んでて本当にしんどかったんだが、それに比べれば本作のキューバのパートはまだ救いがあるなと思った。割と楽には読めた。

ドイツのパートは背景にベルリンオリンピックがあって、ナチスの所業を知らんぷりして参加を決めたアメリカってのが、大きなポイントになってる。所詮、オリンピックなんて、昔から腐ってたという気もした(その辺のことは、昔、「ヒトラーへの聖火」でも読んだはず)。
(2016.12.15)

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感想「猫に知られるなかれ」

「猫に知られるなかれ」 深町秋生 ハルキ文庫
最近、この作家の名前を見かけることが何度かあって、この本が「岳飛伝」を買った時にすぐ近くにあったので、読んでみることにした。

太平洋戦争直後の荒廃した混乱期の日本(主に東京)を舞台にした活劇小説。4篇から成る連作短編集のような体裁。私的な諜報機関が、戦後日本の体制を混乱させようとする勢力(左右問わず)と戦う話。
登場人物も背景も、戦争を強く引きずっていて、非常に重苦しいはずなんだけれど、書きっぷりはあくまでも娯楽小説なので、読んでいていまいち重みがなく、その辺のアンバランスさが、何となく居心地が悪かった。内容がそのまま反映したら、かなり凄惨な小説になるのは確かなので、それがいいかどうかは一考の余地有りかもしれないが。
ただ、登場人物の描き方は割と一面的であまり陰影が感じられないし、諜報機関が戦う話にしては、筋立ても単純過ぎるように思えるので、そもそもそんなに深い所は狙ってない小説のような気もする。
背景となる時代や地理を、かなり丁寧に調べて書いているようだし、活劇の場面は華々しいんだけど、面白さや深みという点では、今一つという印象だった。
(2016.12.5)

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感想「岳飛伝」1

「岳飛伝」1 北方謙三 集英社文庫
「楊令伝」の続篇の文庫化がスタート。「楊令伝」の最終巻から4年空いた。
それくらい空いてしまうと、話の基本構成くらいは覚えていても、たくさん居る登場人物一人一人の背景の記憶なんて、当然飛んでるわけで、何だったっけなあと思いながらの読書。以前の巻を読み返せばいいんだろうけど、今は本が手元になかったりもする。それでも、面白くは読めたが。

まずは、楊令が死んで崩壊しかけていた梁山泊が、再生し始める話という感じ。集団を一人で支えていた巨大な英雄を失った時、その集団はどうすればいいのかを模索していくというのが、話の基本線なのかもしれない。まあ、結論はかなり見えていて、新しい英雄を待つのではなく、一人一人が自分で考えてくんだ、ということになりそうだけど。
もっともタイトルロールは梁山泊と対峙する岳飛だから、むしろ今回は、梁山泊を意識させつつ、岳飛が一翼を担う南宋と、金の闘いがメインになってくるのかも、と思ったりもする。
まあ、17巻続く話だし、そんなに単純な展開じゃないだろうが。正直言って、登場人物がバタバタ死んでいく戦いのパートよりも、主に日常の生活が描かれているこういう部分の方が安心して読める。「水滸伝」の早い時期からの登場人物なんかは、せっかくここまで生き残ったんだから、何とか無事に生涯を終えて欲しいと思うし。もっとも、史進は無理だろうなあ(本人も望まなそうだし。でもそこも裏をかいた結末だったりして?)。

それにしても、このシリーズの重要なテーマで、登場人物みんなが真剣に考え続けているのは、国ってのは何なのか、本当に必要なものなのか、必要だとすればどうあるべきなのか、ということなんだが、そんなことをカケラも考えてなくて、国なんて自分たちのオモチャ、ぐらいの感覚でいるように見える、総理大臣を始めとするこの国の権力を握ってる連中のことを考えるとムカついてくる。
(2016.11.25)

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トップリーグ第13節 東芝対トヨタ自動車

2016.12.24(土) 14時 秩父宮ラグビー場 

 東芝ブレイブルーパス 32(19−24)31 トヨタ自動車ヴェルブリッツ
             (13−7)

東芝を見るのは開幕直後の試合以来。その頃、なんかディフェンスがザルだなあと思いながら見ていて、それ以降、試合を見てはいないけど、下位チームに全く勝てない泥沼状態になっているのは知っていた。なんせ、サニックスや織機にも負けてた。ただ、トヨタの状況は全然知らなかったので、どういう試合になるんだろうな、とは思っていた。

開始早々、東芝が出足の良さで先制トライ。しかし、すぐにトヨタが追いつく。東芝のディフェンスの緩さは相変わらずだったが、トヨタのディフェンスもたいがいザルだったので、ノーガード打ち合いのような試合展開になり、二転三転した上で、前半終了時、東芝19対24トヨタ。
後半序盤はその流れが残っていたが、やがて双方疲れたか、スコアは次第に膠着気味に。7分にトヨタのトライで26対31になった後は、なかなかトライが生まれなかった。ただ、以降は東芝が押し気味に進めてはいたと思う。19分に小川のPGで2点差。さらに23分にも小川が逆転のPGを狙ったが外れる。そのまま試合が進んで、38分にゴール前に押し込まれていたトヨタがボールをクリアしたが、そこでレフェリーがTMOを要請。トヨタがボールをクリアするプレーの中で反則があったことが認定され、東芝にPK。小川がPGを決めて、ラストプレーで東芝が逆転勝ち。

スコアは拮抗したし、劇的といえば劇的な結末だったけれど、正直、どっちのチームも内容的にはいまいちだったと思う。ディフェンスの緩さもそうだけど、攻撃でのミスや雑なプレーが目立った気がする。トヨタは途中まで結構きれいなパスワークを見せてくれたけど、これも迫力不足は否めなかった。
そのせいか、レフェリングもぴりっとしなかった。特にTMOが4回行われ、しかも無駄に長い時間を費やしていた感があり、試合がだれ気味になってしまった一因だったと思う。個人的にはTMOは要らないと思ってる。判定の正確性を期するためとはいっても、そもそもすべてのプレーを検証出来るわけではないし、どうしたって恣意的にはなる。トライのボールがランディングしてるかしてないかの検証ならまだいいとしても、試合の流れの中でのプレーで、TMOを入れるのはやり過ぎだと思うよ。レフェリーには、自分がこう判断したんだからこうなんだ、と言い切って欲しい。TMOをやたらと要請するのは、レフェリーの逃げじゃないかと思う(そういう指示が上から出てるならしょうがない、というか、上の問題だけど)。

それにしても、東芝のチーム状態が相当ひどいというのはよくわかった。いろいろ原因はあるんだろうけど、結構構造的な問題のような気もするので、劇的な回復は望めなくて、この不調はしばらく続くんじゃないかなと思う。
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トップリーグ第13節 キヤノン対クボタ

2016.12.24(土) 11時半 秩父宮ラグビー場 

 キヤノンイーグルス 27(17−3)15 クボタスピアーズ
            (10−12)

クボタはもしかしたら今年はトップリーグで一番見てるチームかもしれないくらいだけど、キヤノンについては何も知らなかった。
キャノンの前半の印象は、強力な外国人選手たちに率いられて、前への勢いがやたらと強い、というもの。特にSOジャン・クロード・ルースの活躍が華々しかった。
以前ほどではないにしても、まったりとしたクボタの試合運びでは、なかなか太刀打ち出来ない感じで、キヤノンに楽には点を取らせなかったが、それでも前半キヤノン17対3クボタ。

後半も立ち上がりにキヤノンがトライで追加点を決めて、いよいよ雪崩れるかなと思ったが、その後のキヤノンは動きが鈍って急に失速してしまった。押し込んではいるものの、クボタのカウンターに対応しきれず、度々ピンチに陥る。クボタはプレーの精度を欠いて、なかなかチャンスを物に出来なかったが、それでも25分、35分にトライを決めて9点差に追い上げ、あと1トライで勝ち点、という所まで持ち込んだ。しかし試合終了直前にルースのドロップゴールを食らって止めを刺された。結局、ルースの存在感が物を言った試合だったのかなと。
とはいえ、キヤノンは強いけれど、なかなか強豪にはなりきれないのかな、という気がする後半の展開だった。
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感想「ラバー・バンド」

「ラバー・バンド」 レックス・スタウト ハヤカワポケミス
ネロ・ウルフもの。ミステリ文庫で既読だし、比較的近年にも再読してるが、佐倉潤吾訳のポケミス版は読んだことはなかった。ミステリ文庫版は斉藤数衛が改訳している。ウルフものは佐倉訳が一番しっくり来るイメージがあるから、つい先日、このポケミス版が手に入ったので読んでみた。

話は本当に良くできていて、そんな調子のいい偶然が?みたいに思える所が、解決篇で次々きっちりはまっていくのが巧み。よく考えられている。ウルフものの中では上位に来る作品じゃないかと思う。
ただ、作品としては既読だから、それはある程度、分かってた話ではある(なぜ「ある程度」止まりなのかというと、例によって、話の中身をたいがい忘れていたからだけど(^^;))。今回は佐倉訳で読むというのが最大の目的だった。佐倉訳の味というのは、例えば5章の最後の方のウルフを中心としたやり取りの場面。ウルフ(とアーチー)のイメージが生き生きと浮かび上がってきて、わくわくする。そもそも、ウルフものを読む愉しさというのは、プロットよりもこうした描写にあるわけで、この訳者はそれがよくわかってる。斉藤訳もそんなに悪くはないけれど、いくらか硬い感じを受ける。もちろん、どちらがスタウト本人の感覚により近いのかというのは、分かりゃしないんだが、より親しみの持てるのは、やはり佐倉訳だろうと思う。

もちろん訳文自体はかなり古めかしく、ミステリ文庫に入れるには改訳は必須だったと思う。ちなみに「毒蛇」「腰抜け連盟」「赤い箱」は佐倉訳でミステリ文庫に入っている。これらのポケミス版は読んでないが、時期的に考えて訳文は「ラバーバンド」と大差なかったと思われるし、それを分かっていて、改訳して文庫化したんじゃないかなあ。「ラバーバンド」だけ訳者が違うのは、これが時期的に一番遅かったので、多分佐倉さんがもうやれなくなっていた、ということではないかと。この本を譲ってくれた方とは、この一冊はよっぽど問題があったんですかね、という話をしたが、読んでみると、あくまでも古めかしいだけで、翻訳がめちゃくちゃとかそういうことではないので、単に時期だけの問題だったんじゃないかなと思った。

今回も楽しく読めて良かった。

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「グレート・ミュージアム ハプスブルグ家からの招待状」

ヒューマントラストシネマ有楽町で見た。初めて行った映画館。ビルの4階だけど、エスカレーターで上がって行く途中、1階のパチンコ屋のタバコの臭いがずっと付いて来て、あんまり快適じゃなかった。映画館の中は、さすがにそんなことはなかったが。

オーストリアのウイーン美術史美術館のリニューアルオープンまでを描いたドキュメンタリー映画、だったらしい(^^;)。実は内容をあんまり理解せずに見に行ったので。

見たくせに、なんで「らしい」なのかと言えば、リニューアルまでの作業のあれこれを淡々と、ほとんど脈絡なくつなぎ合わせただけ、みたいな感じの構成だったから。ナレーションはないし、わざとらしい説明的なセリフもほとんどないから、何が映されているのかは、ほぼ自分で汲み取るしかないように思えた。
説明過剰気味で押し付けがましいテレビのドキュメンタリーぽいのを見飽きてる身からすると、新鮮ではあったけど、さすがにもうちょっと説明があった方が親切なんでは、とは思った。でもヨーロッパのドキュメンタリーって、こういうもんなのかな?

美術館のリニューアルを描いてる割には、美術品そのものには、あまりスポットが当たらない。教科書にも載るような、有名な絵画が何点も、ちらちら画面には写り込むんだけど、おおむね背景として映るだけ。主に描かれているのはスタッフがどうやって美術館を運営しているかという部分なんだけど、これがいかにもつましい話の連続。予算はないし、とにかく客が呼べる仕掛けや企画を考えないと、という涙ぐましい努力を重ねている(そこまで悲愴感はないが)。オーストリアの有名な国立(話の流れからすると、そうだと思う)美術館でも、そんなもんなんだなあと思った。

美術館の美術品の取り扱いが結構ぞんざいに見えたのは案外だった。日本が神経質過ぎるのかもしれない、という気は少しした。日本の美術品は西洋の油絵よりはるかに壊れやすいという意見は聞いたし、それはあるのだろうけど、日本人が過剰に丁寧な作業をするってのも、よく見聞きすることだし。それが評価につながる場合もあるにはしても。
ただ、工芸品を支えもなしに置いとくだけで展示出来るのは、やっぱり地震がない地域だからだろうな。

公式サイト

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トップイースト順位決定戦 セコム対明治安田生命

2016.12.18(日) 13時 セコムラグビーフィールド 

 セコムラガッツ 19(0−14)28 明治安田生命ホーリーズ 
           (19−14)

トップイーストのdiv1下位とdiv2上位による順位決定戦。例年ならこれで決まった順位で来年の所属divが左右される、昇降格に関わる重要な試合だけど、来年リーグ再編がある関係で、この辺のチームは全て来期はdiv1になるはずなので、どうでもいい試合と言えなくもない。

そのせいもあったのか、div1で格上のはずのセコムが生彩を欠いた。混戦で簡単にボールを失うし、ディフェンスが緩くて、そこから簡単に大きくゲインされる。FWも劣勢。相手に主導権を握られる展開が続き、10分頃に先制トライを食らい、30分頃にもトライ。どちらもモールで押し込まれて跳ね返せないまま、やられた形。

それでも後半立ち上がりには、セコムが相手ゴール前のスクラムから持ち込んで、7対14と追いすがる。すぐに明治安田生命に取り返されたが、10分過ぎにWTBの益子が素晴らしい走りを見せて再度7点差。30分過ぎにはWTBの川崎の激走で2点差に迫った。後半のセコムは、リードされていたからだと思うが、かなり思い切って仕掛けていた感じがする。ただ、決定的な場面でミスが出るのはカバーしきれず、主導権を握れない。終了直前、大きく攻め込まれてラインアウトからモールで押し込まれ、だめ押しのトライで19対28とされ、そのまま終了。

セコムは、去年までのこの順位決定戦でも、毎回際どい試合を何とか勝つというパターンだったから、今年は降格に直結しない分、粘り切れなかったのかもしれない。でも、本拠地での試合だったんだし。ちょっと淋しかったなとは思う。
明治安田生命を見るのは4年ぶりくらいだったが、FWの当りが強い印象は変わってなかった。下部リーグのチームだし、ミスも多かったから、チームそのものについては、強いという印象はそれほど受けなかったけれど、来年、div1の中でやれば、変わってくるんだろうなとも思う。
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トップリーグ第11節 サントリー対コカ・コーラ

2016.12.10(土) 14時 秩父宮ラグビー場 

 サントリーサンゴリアス 48(26−12)12 コカ・コーラレッドスパークス
              (22−0)

サントリーは好調だという話は聞こえていたので、こっちは壊れた試合かもなあと思っていた。前半だけ見て帰るパターンかも、とも思っていた。

実際キックオフ直後にサントリーの突進をコーラが止められず、1分に小野がトライでサントリーが先制。しかし、小野がコンバージョンを蹴ろうとしていたら、ビジョンに映されたリプレイの映像を見ていたレフェリーが止めた。そのままテレビ判定へ移行。結果、小野のトライに行く前の場面で、サントリーのオブストラクションがあったという判定が下り、小野のトライは取り消しに。そんなことがあるんだ、という感じだけど、いろんな意味で、これっていいんだろうか、という気もしないではない。判定の正確さを期す意味では、悪いことではないのかもしれないが。
これでサントリーが調子が狂ったか、コーラの14番WTB副島が強さを見せて右サイドを突き抜け、4分・14分とトライを決めて、0-12とコーラがリードするまさかの展開。
ただ、やっぱりチーム力の差は圧倒的で、20分を過ぎると落ち着いてきたサントリーが力で押し込み始めると、コーラはなす術がない感じ。22分、25分のトライであっさり同点。さらに2トライを積んで、前半は26-12で折り返し。
後半は、コーラがシンビンで頭から一人足りなかったこともあり、最初からサントリーが圧倒。サントリーがぶちかましてくると、コーラは持ちこたえるのが精一杯で、反撃の機会はほとんどなかった。15分過ぎまでにサントリーが3トライを積んで41-12と、試合が壊れた感じになったので、もう一つトライが決まったら引き上げようと思った。でも、そこから次のトライまでが長かった(^^;。楽な試合展開過ぎて、この辺から、サントリーの試合運びがだいぶ雑になってしまった気がする。30分過ぎにはコーラがついに反撃して、ハーフウェイを越えてサントリー陣内に攻め込む。ところがそこでターンオーバー。ボールをカットしたサントリーの22番ドナルドが自陣から独走でトライを決め、これがとどめ。最終スコアは48-12。後半はほぼハーフコートマッチという印象だった。

サントリーが強いのはよくわかった。去年からよく建て直したなあ、と思う。ただ、かなり力任せっぽい強引な試合運びだったんで、数年前の華麗に強かった頃のサントリーに比べると、あんまり凄いという感じはしなかった。あの頃のサントリーは、好き嫌いはともかく(^^;、格好良さは否定しようがないなあと思っていたが。まあ、まだ再建途上なのかもしれない。
コーラにとっては、相手が強すぎた、と言うしかないかな。
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トップリーグ第11節 リコー対クボタ

2016.12.10(土) 11時半 秩父宮ラグビー場 

 リコーブラックラムズ 18(8−14)21 クボタスピアーズ
             (10−7)

久々にトップリーグ観戦。第2節以来。

今年の順位とか、全然把握してなかったが、まあ五分五分の試合かなという事前のイメージ。
立ち上がりはリコーに勢いがあって、PGで先制もしたが、安定感のあるクボタがじわっと押し戻した。リコーはよく耐えてはいたが、密集でボールを奪われることが続いて、流れをつかめない。トライ2つを許して逆転される。それでも前半終了間際に22m付近タッチライン際でパスを受けたNO8が走りきってトライを決め、8対14で折り返し。
後半のリコーは前半よりもうまく試合を運べていた気がしたけど、前半頑張りすぎたクボタのペースが落ちたおかげもあったのかもしれない(クボタはどうも応援にかなり動員がかかってたぽいし、気負っていたかもだな)。前半よりもクボタはミスが増えて、オープンな展開になり始めていたので。
リコーが19分にラインアウトからモールで押し込んで逆転。さらにPGで突き放したが、4点差じゃ微妙だし、ここはトライを取りに行くべきじゃなかったかな、と思った。
30分過ぎにクボタは、前半も1トライを挙げた強力なWTB11番がトライに持ち込んだが、その前のプレーでスローフォワードがあって取り消し。しかし35分過ぎ、リコーがクボタ陣内深く攻め込んだ所で反則でボールを失い、そこからクボタが反攻。ゴール前まで追い詰められたリコーは粘ったがあと15秒という所でトライを許してしまった。ゴールも決まり、クボタが18対21で逆転勝利。

五分五分の試合だったのは確かだったかな。内容的にはクボタが優勢だったとは思うんだけど、リコーも十分勝てた試合だったから、リコーにとって残念な結果。まあ、リコーにはよくあることだが…。あれだけ密集で勝てないと厳しいね。
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関東大学対抗戦A 帝京大対筑波大

2016.12.3(土) 14時 秩父宮ラグビー場 

 帝京大学 29(14−12)24 筑波大学 
       (15−12)

大学ラグビーはあんまり関心がないので、力関係がよくわかってなかったりするが、事前に今季の両チームの戦績を見る限り、帝京の楽勝かなと思ってた。

始まってみると、全然そんなことはなくて、むしろ筑波が押し気味に試合を進めた。帝京はなんだかぱっとしない試合運びで、やたらと反則も多く、25分過ぎにはハイタックルでシンビン。そのペナルティキックを相手ゴール近くのタッチへ蹴り出した筑波が、ラインアウトからモールで押し込んで先制。その後、点の取り合いで逆転を繰り返し、前半が終わった時点で帝京14対12筑波。思いがけずいい試合。というか、帝京が意外にしょっぱかったというべきかもしれない。
それでも後半序盤、帝京が順調にトライを重ねて24対12にしたから、このまま行っちゃうのかなと思ったが、そこからまた筑波が粘る。帝京のディフェンスに目立つ穴を、筑波が突いてゲインする場面が多かったと思う。ただやっぱり、判断のスピードとか、劣勢な部分が筑波にはあって追い切れず、終盤で29対17。終了間際に帝京の反則から筑波がラインアウトを得て、モールで押し込んで5点差と追いすがったものの、まだ5点差。帝京のキックオフで試合は再開し、ロスタイムに入って筑波が痛恨の反則。帝京はPGをラストプレーにして試合を終えようとしたが、ここでまさかのポール直撃(^^;。跳ね返りを筑波が拾ったので試合が続く。帝京は完全に浮足立っていて、筑波が攻める攻める。これでトライとゴールが決まったら、筑波の奇跡の逆転勝利だったが、ハーフウェイを越えたあたりでノックオン…。29対24で帝京が何とか逃げ切った。

帝京は全勝優勝がかかった試合だったから、それでプレッシャーがかかっていたのかな、とも思ったけれど、それにしても案外だった。もっと圧倒的な強さを見せるのかと思っていた。全体的に反則で自滅していた感じがする(最終的には勝ってるから、「自滅」ってのは変かな)。
もっとも、去年、筑波対青学を見た時は、筑波がかなり強さを見せていたし、筑波も決して弱いチームではないのかもしれないけれど。まあ、大学チームは毎年戦力が大きく変わるはずだから、去年こうだったから、というのは、あんまりあてにはならないかもしれないが。
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トップチャレンジ2 日野自動車対中国電力

2016.12.3(土) 11時半 秩父宮ラグビー場 

 日野自動車レッドドルフィンズ 43(12−0)0 中国電力 
                 (31−0)

この2チームに中部電力を加えた3チームのリーグ戦で勝ち抜けば、トップチャレンジ1へ進んで、トップリーグ昇格の可能性が残るトップチャレンジ2の初戦。
日野自動車は初のトップチャレンジ進出だが、三菱相模原には完敗したとはいえ、トップイーストを快調に勝ち上がったチーム。会社の力の入れ方も半端でないし、正直、トップウェストやキュウシュウの2番手チームには楽勝じゃないかと思ってた(現状、ウェストもキュウシュウも、トップリーグ入りを本気で考えて強化してるチームは、1チームあるかないかの状態のはずなので)。

実際、立ち上がりから力の差はかなり歴然として見えた。それでも中国電力は粘り強く守ったし、日野自動車も、強くなって日が浅いこともあってか、まだ試合の組み立てに粗い所があるから、力の差だけで押し込むのは難しかった。前半の半ば頃まで先制点は入らなかったし、追加点も前半ラストプレー。12対0という、それほど大差とは言えない点差での折り返し。

しかし、後半に入ると日野自動車が、ボールを回す意識を強めたように思えた。力づくの攻撃にはよく耐えていた中国電力だったが、展開して仕掛けてくる日野自動車の多彩な攻撃に後れをとる場面が目立ち始めた。体力も落ちていたと思うし、後半はかなり一方的に日野自動車が攻める試合展開。最終スコアは43対0で、まあ妥当な感じ。ただ、中国電力も切れずに最後まで頑張ってくれたので、点差の割には、最後まで面白く見れる試合だったと思う。トップキュウシュウのチームって、トップチャレンジの場では、力の差ははっきりしていても、よく踏ん張って、それなりに面白い試合を見せてくれることが多いような気がする。
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