「グレート・ミュージアム ハプスブルグ家からの招待状」
ヒューマントラストシネマ有楽町で見た。初めて行った映画館。ビルの4階だけど、エスカレーターで上がって行く途中、1階のパチンコ屋のタバコの臭いがずっと付いて来て、あんまり快適じゃなかった。映画館の中は、さすがにそんなことはなかったが。
オーストリアのウイーン美術史美術館のリニューアルオープンまでを描いたドキュメンタリー映画、だったらしい(^^;)。実は内容をあんまり理解せずに見に行ったので。
見たくせに、なんで「らしい」なのかと言えば、リニューアルまでの作業のあれこれを淡々と、ほとんど脈絡なくつなぎ合わせただけ、みたいな感じの構成だったから。ナレーションはないし、わざとらしい説明的なセリフもほとんどないから、何が映されているのかは、ほぼ自分で汲み取るしかないように思えた。
説明過剰気味で押し付けがましいテレビのドキュメンタリーぽいのを見飽きてる身からすると、新鮮ではあったけど、さすがにもうちょっと説明があった方が親切なんでは、とは思った。でもヨーロッパのドキュメンタリーって、こういうもんなのかな?
美術館のリニューアルを描いてる割には、美術品そのものには、あまりスポットが当たらない。教科書にも載るような、有名な絵画が何点も、ちらちら画面には写り込むんだけど、おおむね背景として映るだけ。主に描かれているのはスタッフがどうやって美術館を運営しているかという部分なんだけど、これがいかにもつましい話の連続。予算はないし、とにかく客が呼べる仕掛けや企画を考えないと、という涙ぐましい努力を重ねている(そこまで悲愴感はないが)。オーストリアの有名な国立(話の流れからすると、そうだと思う)美術館でも、そんなもんなんだなあと思った。
美術館の美術品の取り扱いが結構ぞんざいに見えたのは案外だった。日本が神経質過ぎるのかもしれない、という気は少しした。日本の美術品は西洋の油絵よりはるかに壊れやすいという意見は聞いたし、それはあるのだろうけど、日本人が過剰に丁寧な作業をするってのも、よく見聞きすることだし。それが評価につながる場合もあるにはしても。
ただ、工芸品を支えもなしに置いとくだけで展示出来るのは、やっぱり地震がない地域だからだろうな。
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