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感想「ワケありな国境」

「ワケありな国境」 武田知弘 ちくま文庫
世界のあちこちにある、いろいろな奇妙な国境について、その由来を解説した内容。

こういうテーマには元々関心があって、いろいろ読んでるから、知ってる話もあったけれど、手際よくまとめられているので、知らなかった件については興味深く、知ってる件についても、整理した形であらためて知識を得られたという感じ。とても面白かった。
ブラジル独立のいきさつとか、タイにリゾート地が整備された理由とかは、初めて知ったんじゃないかな。そういうことだったのか、と思った。

2011年に出た本なので、今なら、こういう書き方にはならないんじゃないかな、という記述が所々あったりするが(EUに触れているあたりとか)、基本的には過去のいきさつを解説する内容なので、それほど気にはならない。それにしても、たかだか5年でも、世界の状況が結構変わっている、とは思った。

著者の思いみたいなものが、巻末の「文庫版あとがき」に書かれている。「国境とは、国と国のエゴのぶつかり合いである」「国境問題は人間関係と同じである」「冷静に客観的に粘り強く進めなくては、いい結果は得られないのである」、などなど。今の日本に居る、ナショナリズムを煽れば国境問題が解決すると思ってるような向きに、警鐘を鳴らしているんだと思うし、その通りだとも思う。
もっとも、煽ってる側の意図は本当は逆かもしれないが。解決しそうもない国境問題をダシにして、ナショナリズムを煽っているんじゃないかな。北方領土については、昔からそう思っていたし、今もそう思っている。
(2017.1.4)

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