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感想「アナキズム入門」

「アナキズム入門」 森元斎 ちくま新書
アナキズム(=無政府主義、でいいのかな)って、なんとなく自分が日頃考えてることに近い気がしていたけれど、全てを破壊する、みたいな暴力的なイメージに繋がっている面があるし、過激な匂いが漂っている所には違和感もあったから、あんまり真剣に考えたことはなかった。
本屋でこの本を見掛けて買ったのも、アナキズムそのものへの興味というより、帯に栗原康の推薦文が載っていたから。でも、栗原康はれっきとしたアナキストのような気がするし、栗原康に共感した時点で(雑誌や新聞への寄稿を2本くらい読んだだけなんだけど)、そっちの方に気持ちは振れているのかもしれない。

この本を読んでみて、アナキズムの思想そのものは、特に過激なものではないという点を理解した。過激なのは、そういう思想を敵視して、無茶な弾圧を加える政府の側だね。そりゃそうだ。
幸徳秋水や大杉栄だって、特に危険な人物ではなかったのに、政府の意思によって虐殺されたんだし。
そう考えると、やっぱり、自分が日頃理想と考えている社会の在り方は、アナキズムに近いんじゃないかと思う。というか、アナキズムって、要するに理想主義なのかもしれない。

本書の内容としては、世界史や政経の教科書で、名前を見た覚えはあるけど、脇役とか裏方的なイメージが付きまとっていたプルードン、バクーニン、クロポトキン、ルクリュ、マフノといった人たちの経歴や思想を紹介したもの。もっとも、後ろの2人については、全然、名前も知らなかったが。
みんな、格好いいやね。もっとも、著者がそういう風に書いているわけなので、単純に信じ込まないで、別の角度から彼らが描かれたものも読んでみるべきなんだろうが。
著者は割と軽い感じで書いている。入門書ということで、意図的にそうしてるのか、元々、そういう文体なのかは知らない。ちょっとスベってる感じはするけど、それは自分が年寄りのせいかもしれない。

それはそれとして、自分が理想と考えるような社会を体現するような生き方を、自分が実際にしてるかというと、そうでもない気はする(^^;)

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