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感想「ハロワ!」

「ハロワ!」 久保寺健彦 集英社文庫
紆余曲折あってハロワの相談員に就職した青年が、そこで遭遇するあれこれについて描いた小説。
あんまり性に合わない、ほのぼのした人情物の小説かな?、と思いつつ読んでみたが、そうでもなかった。基本的に前向きで、明るいタッチで書かれてはいるものの、就職のシビアな現実とか、求職者側の、きれいごとで済まない、いろんな思惑とかが、けっこう丁寧に描かれているし、調子のいいハッピーエンドにまとめていない重たさもある。
2010年から2011年にかけて書かれたものということなので、空前の売り手市場らしい現時点に比べたら、はるかに就職が大変だった時期のはず。求職者の深刻さの度合いも、今よりもずっと厳しかっただろうから、あまり安直なことは書けない、という背景もあったかもしれない。

ハロワがどういう所かとか、求職活動というのがどういうものなのか、というあたりについて、イメージがつかめる内容だったと思う。ハロワの相談員というのが、単に仕事の斡旋を仕事にしている、普通の勤め人なんだな、ということもよく分かった。もうちょっと、役人ぽい立ち位置の人たちなのかと思っていた。 事前に読んでおくと、ハロワに行くのが気分的に楽になりそうな気がする。
(2017.10.14)

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