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感想「岳飛伝」17

「岳飛伝」17 北方謙三 集英社文庫
北方謙三の「大水滸伝」全51巻の最終巻。
こういう形で終わらせたのか、という感じ。史実からは完全に離れてしまったけれど、小説としてはこれでいいんだろうと思う。気持ちよく終ってくれたし。
もっとも、南宋については、岳飛と秦檜の会談のくだりを読むと、史実はこういうことになってるが、実はこうだった、みたいな説明が、ギリギリ可能な結末になってはいるのかもしれない。よしながふみの「大奥」みたいな形で。
とはいえ、金と、金が支配している漢民族の地域に関しては、そうした取繕いはほぼ不可能なレベルの史実改変じゃないかと思う。こちらに関しては、実はこうだった的な説明を想像させるような記述がないのは、そのせいかもしれない。インドシナ半島への植民についても、ほとんど史実とは関係ない所で、話が作られているような気がするし、いまさら史実との整合なんてことは、ほとんど考えられていなかったかな、という気はする。

梁山泊と金の最終決戦は、必要以上と思えるほど、陰惨なものだけれど、戦いが完全に終結したということをはっきり示すためには、これくらいの明確さが必要だったか、という気はした。それと、「岳飛伝」の終盤に目立ってきた、「戦」は「殺し合い」であるという視点の表れでもあったのかもしれない。沙歇が貧乏くじを引いたかなとも、思わないではないが。

で、全51巻は完結したけど、やっぱりチンギス・カンの話(「チンギス紀」)へ続いて行くんだね。そこには胡土児が重要な役割を果たすのだとか。そんなことじゃないかと思ってはいたが。
「岳飛伝」の結末時点で、中国の状況が史実から離れてしまっている中で、モンゴルが中国に向かっていく過程をどういう風に描くのか、興味津々だけど、文庫が出るまでは読まないので(北方謙三の小説は、個人的に、そういうルールにしている)、いつごろ読めることになるのかなと。まあ、先々の楽しみにしておく。

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