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感想「綿畑の小屋」

「綿畑の小屋」 ジム・トンプスン 文遊社
比較的初期の作品で、原著は1952年の刊行。
オクラホラの田舎町の貧農の息子が、不条理な状況に翻弄される話。

殺人事件などは起きるけれど、ミステリ的な興味よりは、青春小説的な要素が強い。不条理さはトンプソンの小説ではお馴染みのものだけれど、主人公の青年の若々しさが、いつもとは違う雰囲気をもたらしているように思える。絶望的な暗さの向こうには、ぼんやりとした希望が見え隠れしているのかもしれない、というような。
そのあたりが、どことなく「天国の南」を思わせる所があり、あちらを読んだ時、こうした作風は晩年の例外的なものかと思ったけれど、初期にもこういう作品があるということは、これもトンプソンの一面だったということなのかな、という気がしてくる。本書には、あちらほど、不思議な清々しさみたいなものはないにしても。
このところ、文遊社から出た一連のトンプスンの翻訳を見ていると、今までのトンプスンの紹介のされ方は、かなり偏ったものだったのかもしれない、とも思えてくる。それくらい、今まで翻訳されてきた作品と、毛色が違っている。

アメリカのインディアンに関して、今まであまり接したことのない事情が色々描かれているのが興味深かった。オクラホマにはインディアンや黒人の方が多数派な地域があって、そういう所では白人よりも彼らの方が支配的だったりするとか、インディアンの中にも金持ちで地域の有力者が居たりとか。インディアンの特殊な儀式について描かれている場面もある。そういう意味では、エキゾチックな所もある小説。
「殺意」に登場した弁護士・コスメイヤーが出てくる。彼はこの他、未読の「犯罪者」にも出てくるらしい。脇役で登場する場面は少ないが、存在感が強い、ちょっと奇妙な感じのキャラクターで、著者自身の投影と言われると、確かに納得する役回りだと思う。
(2018.12.29)

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感想「砂漠の空から冷凍チキン」

「砂漠の空から冷凍チキン」 デレク・B・ミラー 集英社文庫
原著刊行2016年、訳書刊行は今年8月の小説。
ちょっとふざけた感じのタイトルと、最初の数ページをぱらぱら読んで、軽い雰囲気のサスペンスを想像して読んでみたが違った。
著者は軽妙なタッチを意識して書いてはいるけれど、背景にあるのはシリアやイラクの悲惨な状況だし、少し前の時期の話とはいっても、この状態は現在も続いている(というか、当時よりさらに酷くなっているかも)。読んでいるとしんどくなって、中断するのを繰り返していたら、読み終えるまで、えらく時間がかかってしまった。

話の骨格は、1991年のイラクで、1人の少女が目の前で殺されるのを止められなかったことをきっかけに、人生が変わった2人の男が、22年後に似たような境遇の少女を救うべく、再びイラクに赴くというもの。かなり強引な導入には思えるけれど、そこから展開される話にはリアリティが感じられる。著者はこういう方面でのキャリアもあり、充分な知識を持って描いている印象。ネットで見かける、外国のメディアで報じられる(日本のメディアではあまり報じられない)、シリアやイラクの絶望的な状況が、しっかり再現されている。
登場人物の多くが、軍事組織ではなく、難民援護団体や赤十字のスタッフなので(ただし、軍事組織から転じてきた人たちの存在は、もちろん欠かせない)、より現地の住民の目線に近い所で話が進むし、それでなおさら、やるせなさが募ってくる。
あくまでも小説なので、書くことを手控えている部分もあるだろうし、都合良く話が進みすぎる面ももちろんあるけれど、最低限、あの地域でこんなことが起きているということを伝えるには充分だろう。
ちなみにタイトルの出来事は、ふざけた感じの印象とは裏腹に、イラクで難民に降りかかった、米軍によって引き起こされた悲惨な事件なんだけど、これは実際に起きたことだと言うから、なんとも…。

とはいえ、筆致はあくまでもやさしいし、サブプロットである、主人公の片割れ、初老のイギリス人ジャーナリストのイギリスでの暮らしに関わる話が所々に挟み込まれ、そこが息抜きになっている面もあるので、決して読みにくくはなかった。こちらも決して気楽な話ではないが、混乱した戦地よりははるかにマシなので。
読んでいて、度々中断はしても、先へ進む気は失せなかったし、ストーリー自体は楽しめたから、最後まで読んで良かったと思う。

主人公の片割れがジャーナリストということで、安田純平さんがクローズアップされた時期に、これを読んでいたのはタイムリーだったと思う。全く偶然だったけど。戦場にジャーナリストが行くことには意味がある、ということがよくわかる。
読み終わった後で、読む前にはほとんど見ていなかった帯や紹介文を改めて見ると、内容の雰囲気とはかなりかけ離れていた。そういう話じゃないだろ、という違和感は感じたのだけど、内容がそのまま表に出ていたら、多分自分自身も手に取らなかったかもしれないと思うと、これはこれでいいのかも、と思い直した。とにかく手に取ってもらわなければ、始まらないんだから。
とっかかりはどうであれ、これを読んで、こういう現実があると知る人がいればいいと思う。
(2018.11.18)

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感想「泥棒はスプーンを集める」

「泥棒はスプーンを集める」 ローレンス・ブロック 集英社文庫
10年ぶりのバーニイ・ロウデンバーものの翻訳で、これが最終作なんだとか。原著は2013年刊行で、こちらの刊行自体が、前作から10年近い間隔が空いていた。

久しぶりの作品だけれど、ブランクを感じさせない、以前のままのたのしさ。もちろん、こっちも久々に読んだから、以前とは細かい所が変わっていても気付かなのいかもしれないけれど、たのしめているんだから、別に問題はない。
中心になる事件のネタは、ある程度勘のいい人なら結構気付きそうに思えるが、雑談の山に埋もれているので、自分のようにボーッと読んでると読み流してしまう。でも、このシリーズの面白さは、事件の謎解きそのものよりも、それをきっかけにした雑談の方だと思うので、それでいいかと。
87分署やネロ・ウルフへの言及がたのしい。古書店を営むバーニイが、紙の書籍への愛着を語る部分も含め、この本が、そういう感情を共有出来る特定のクラスタに向けて書かれていることがはっきり分かる。彼自身がそういうクラスタ内の人間なのかどうかは分からないが、ミステリのオールドファンのことをよくわかっていて、そうした読者層を想定した小説を意識的に書ける作家なのは確かで、今では貴重な存在じゃないのかな。そういう面ばかりが目立つようだと、それはそれでいやらしいのだけど、さすがにブロックは、娯楽小説としてきっちり仕上げていて、そんなヘマはしていない。昔馴染み、という気安さもあるし。

攻めた所がほとんどない、手慣れた感じの小説とはいえ、これだけ面白いものが書けるのは、彼の作家としての技量がまだ落ちてないということなんだろうな。
(2018.10.18)

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感想「犯罪コーポレーションの冒険」

「犯罪コーポレーションの冒険」 エラリー・クイーン 論創社
エラリー・クイーンのラジオドラマ集。論創社から出るのは3冊目。ただし今回は、アメリカで刊行されたラジオドラマ集の翻訳だった過去2冊と異なり、日本でオリジナル編集されたもの。
収録作の大半は、過去になんらかの形で読んだことのあるものだったが、ラジオドラマとしては、いつも以上に楽しめた気がする。編者が、出来の良い作品を選んだ、と言っているだけのことはあるかもしれない。あとは、一度読んでいるので、こちらも変に構えず、気楽に読んだ影響もあったかも。
収録作で一番面白かったのは「放火魔の冒険」かな。プロットが手が込んでいるし、明らかなプロットの流用と分かる小説作品もないので、オリジナルな作品として楽しめたと思う。
それに対して、「奇妙な泥棒」や「見えない手がかり」あたりは、作品そのものとしてはいまひとつと思うものの、他の作品との関係というところも込みで考えると、興味深いものがあった。まあ、その辺は、編者の解説の力もあるのだけれど、とりあえず、どの作品も面白く読めた、とは言っていいと思った。
(2018.9.11)

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「仮面ライダー 平成ジェネレーションズ FOREVER」

公開初日に見に行った仮面ライダー映画。
エグゼイドはあまりにもピンと来なくてほとんど見ずじまいで、その流れでビルドも見てなかったから、仮面ライダーとは、しばらく疎遠にしていた(もっとも、去年のビルド&エグゼイドの映画版は、旧作のライダーたちが大々的に出るというので、観に行ったけど)。でも、今のジオウは平成仮面ライダー20周年記念作で、旧作の登場人物がいろいろ出てくるのに興味を引かれて、少し見ている。その流れで見に行った映画版。

ビルドとジオウが、周囲の人間が仮面ライダーのことを忘れていくという事件に遭遇して、平成仮面ライダーをまるごと虚構の存在にしてしまおうとする策謀があることを知る話。
元々、ビルドとジオウのシリーズの内容が、色物に走りすぎてないこともあって、今作はシリアスなストーリー展開が浮かずに、しっかりした話になっている。例によってタイムパラドックスものなので、細部の整合は相当ぐちゃぐちゃだと思うけれど、大枠は納得出来る(というか強引に納得させる)話にはなっている。
仮面ライダーは虚構の存在である、という現実をストーリーに取り込んで、逆手に取ってくる荒業は、20周年記念作に相応しい趣向だなと感じた。ライダーが戦っている「現実の」光景を、周囲の人間がライダーショーのように取り囲んで見ているという、二重三重に入り組んだ演出もあり、こんなことを理屈抜きにやれるのも、20年続いているシリーズならではと思った。
格闘シーンで一人一人のライダーをきっちり見せる演出も、達者で良かった。

ある意味、最大の見せ場だったのは、某俳優(^^;)の登場シーン(いまさら名前を伏せる必要もないと思うが、まあ、一応)。映画館内がどよめいたよ。あれはびっくりだった。この種の趣向があってもおかしくはないなと、思ってはいたんだけど、全く宣伝されていなかったからね。ここは、公開初日で、ネタバレする前に見に行って、本当に良かったと思った。

よい出来だったと思う。
(2018.12.22)

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「ボヘミアン・ラプソディ」

公開初日に見に行った、クイーンのフレディ・マーキュリーが、クイーンの前身バンドに参加してから亡くなるまでを描いた映画。
ドキュメンタリーじゃなく、あくまでも劇映画としての作りだけど、現存する人物が多数登場する内容ということもあり、ほぼ事実をベースにして作られているらしい。そこまでクイーンの熱心なファンだったことはないので、よくわからないが。
当然、クイーンの曲が全篇に流れる。クイーンの新曲が普通にラジオから聴こえてくる時代に生きてた人間にとっては、それがこの映画の最大の楽しさなのは間違いない。ライブ会場でもなければ、なかなか体感できない大音量で聴くことも出来たし。でも、それ以上に、移民でゲイというマイノリティの属性を持つフレディが生きていく上での苦悩が大きく描かれている。その辺に、この映画が今の時期に作られたことの意味を考えさせられた。
クライマックスのライヴエイドのシーンには、属性を超えた人々の協調が描かれている。さまさまな分断がクローズアップされる今のヨーロッパでも、こんなことが可能なんだろうかと思ったりする。もちろん、当時の現実も、そこまで単純なことではなかったはず、とは思うけれど。
マイノリティに対して冷酷な今の日本にいるから、そういう部分が、なおさら気にかかってくるのかもしれない。

「ボヘミアン・ラプソディ」の歌詞を、フレディの人生を象徴させるように重ね合わせているところは、うまく作ってるなと思った。
それにしても、フレディはしんどかっただろうと思うけど、彼を支えてた人たちもしんどかっただろうなと思った(フレディと違って、彼らには逃げる先があったにしても)。ブライアン・メイとかジョン・ディーコンとか、いい人たちだよな。まあ、ブライアン・メイはこの映画の音楽監修をしてるから、悪く描かれるわけもないけど(?)。

それから、「ボヘミアン・ラプソディ」といえば、自分にとっては映画版「ウエインズ・ワールド」の冒頭部分が、(真っ先にではないにしても)思い出されるんだけど、あれをやってたマイク・マイヤーズがキャスティングされてるってのは、そういう人があっちにはいっぱいいるってことなのかな、と思った。
(2018.11.9)

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トップリーグ入替戦 日野対近鉄

2018.12.23(日) 13時 熊谷ラグビー場

 日野レッドドルフィンズ 21(18−3)11 近鉄ライナーズ
              (3−8) 

トップリーグ入替戦。トップリーグ16位の日野とトップチャレンジ3位の近鉄だから、日野が勝って順当という所だけど、双方の過去のキャリアを考えると、そう単純でもないような気もしてくる対戦だった。

実際に序盤は、双方にそれほど差がないように思えた。近鉄がPGで先制し、さらにトライ。ただしこれは、その前にオブストラクションがあったということで取消し。そして、そのペナルティから日野がPGを決めて同点。
その後、20分と29分に日野がトリッキーなラインアウトからトライを決めて日野が突き放す。やっぱり日野が一枚うわてか、とは思うものの、流れの中での試合運びがそれほど違うようには見えなかった。ただ、FWの強さでは日野が上回っていて、守備も固く見えたから、先行された近鉄は厳しそう、とは思った。
前半は18対3で折り返し。

後半の日野はFWの強さを前面に出してきた感じ。手堅く守る一方、追加点にはあまりこだわらず、ボールをキープして押し続け、時間を経過させた。近鉄はチャンスを作ってもミスで逸機し、後半半ば過ぎにやっとPGで3点加点しても、すぐにPGで取り返された。終盤、ようやく左サイドをスピードで破って、1トライを返したがまだ10点差。そのまま試合終了し、日野がトップリーグ残留を決めた。

リーグ戦を見てないから正確なことはわからないけれど、今季トップリーグ初昇格の日野は、この順位に居るということは、やっぱり今季苦労したということだろうし、そういう中でいろいろ模索して、自分たちがやれることを熟成させてきたんじゃないのかな。ラインアウトの得点などは、そういう成果を生かした、試合運びだった気がする。
下位リーグに居た近鉄が、日野にそういう手堅い戦い方をされて、厳しかったのは間違いない。もっと乱戦に持ち込めれば、勝機もあったと思うんだが、序盤のチャンスを物に出来なかったのは痛かったな。
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熊谷ラグビー場に行ったのは久しぶりで、来年のワールドカップに向けた改修が行われた後は初めて。随分立派になった。周囲がスタンドで囲まれてしまったので、以前のような抜けの良さは失われてしまったけれど、機能的にうまく作られている印象を受けたし、外観もかっこいい。結構気に入ってる。ワールドカップにはほとんど関心がなくなってしまったけれど、このスタジアムで試合があるんなら、見に来てもいいかも、と思ったくらい。現時点でのチケットの状況などは全然知らないが。

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全日本大学サッカー選手権決勝 法政大対駒澤大

2018.12.22(土) 13時 浦和駒場スタジアム
観客 6012人 主審 大坪博和 副審 赤阪修、塚田智宏

 法政大学 1(0−0)0 駒澤大学
       (1-0)

 得点 72分 法政・ディサロ 燦 シルヴァーノ

時折、雨がぱらつく中での試合。ただし、本降りになることはなかったし、寒くもなかった。

駒澤は攻撃の選手が、準決勝ほど自由にはやらせてもらえてなかったように見えた。それでも序盤は攻勢で、中原のクロスバーに当たるミドルなんてのもあったが、次第に法政が優勢になり、前半の後半はおおむね法政が攻めていた印象。ただ、法政も攻めきれず、前半はスコアレスで折り返し。
後半に入ると、法政の勢いが上がった感じ。決定的な場面を何度か作ったが、駒澤のGKとDF陣が粘って、失点を阻止し続けた。しかし72分に11番(森)のクロスバー直撃のシュートの跳ね返りを、9番(シルヴァーノ)が押し込み、ついに法政が先制。
その後も駒澤は、ピンチを凌ぎ続けて、失点を重ねることはなかったが、攻め手は見つからなかった。可能性の薄い前への放り込みに終始して、法政の落ち着いた守備を崩せなかった。1点差の割にはだいぶ余裕がある感じで、法政が逃げ切って優勝した。

駒澤を2試合見た印象は、守備のチームだったのかなという感じ。3番・星と(今日は出てなかったが)4番・伊勢のCBが存在感抜群だったのを筆頭に、自ゴール前を粘り強く守った。
法政は、今日の試合では、攻めあぐんだ時間が長かったとはいえ、シルヴァーノを軸に、ピッチを広く使った多彩な攻撃を見せてくれたと思う。
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全日本大学サッカー選手権準決勝 駒澤大対大阪体育大

2018.12.19(水) 13時 NACK5スタジアム大宮
観客 322人 主審 清水勇人 副審 浅田武士、水野智也

 駒澤大学 2(1−1)1 大阪体育大学
       (1-0)

 得点 3分 駒澤・安藤
    29分 大阪体育・林尚輝
    58分 駒澤・大塲(PK)

久々に大学サッカーを見に行った。

立ち上がり、駒大10番(中原)が蹴ったCKがクリアされのが、ペナルティ外で拾われて戻ってきた所を、中原がゴール前へ入れ直し、7番(安藤)がDFに競り勝って先制。序盤は中原と安藤の、スキルがあってよく動くコンビを中心に、駒大が優勢に試合を運んだ。
しかし大体大が高いディフェンスラインでオフサイドに掛けまくり、駒大の勢いを減じると、次第に流れは大体大へ。
前半30分頃、大体大優勢の流れのなかで駒大のカウンター。14番(坂本)が決定的なシュートを放ったが枠を外れ、このプレーでは彼が足を痛めたようで交代。直後に大体大が、ゴール前での素早い繋ぎで同点ゴールを決めた。この時間帯、駒大はバタバタしていて、少し集中が切れていたかもしれない。
この後も大体大優勢のまま試合が進んだ。ただ、押している割には、得点の気配があまり漂わなかった。3番(小川)のロングスローなどで、早め早めに前に入れたボールを、9番(林大地)が頑張ってゴール前へ持ちこむけれど、彼に対してうまくサポートが入らず、孤立してなかなかいい形でシュートを打てなかった印象。
逆に駒大は回数は少ないが、複数の選手がうまく連携してシュートチャンスを作った。それでも決め手には欠けていたものの、12分に中原のパスを受けた安藤が、ペナルティに切れ込んだ所でDFに倒されPK。キャプテンの6番(大塲)がきっちり決めて、駒大が再度勝ち越し。
以降は次第に、焦る大体大を駒大がうまくいなすような試合展開になった。しかし終了直前に駒大ゴール前で大混戦。大体大はあと一息で同点だったが、結局押し込むことが出来なかった。

大体大は消化不良気味の敗退じゃないかなあ、と思った。
駒大は22日の浦和駒場での決勝に進出。相手は法政大学とのこと。
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トップリーグ総合順位決定トーナメント3回戦 パナソニック対NTTコム

2018.12.15(土) 14時 ニッパツ三ッ沢球技場

 パナソニックワイルドナイツ 41(10−22)43 NTTコミュニケーションズ
                (31−21)  シャイニングアークス

トップリーグ順位決定戦で、勝てば5位、負ければ6位。
パナがこの位置にいることで、今年のトップリーグの力関係の変化を感じるわけだけど、試合が始まってみると、パナソニックは立ち上がりこそ厚い攻めを見せたものの、ボールロストからNTTに次々にカウンターを食らう試合ぶりで、確かに以前の強豪の雰囲気はなかった。先制したが、あっさり逆転され、大きく点差が開いて前半終了。
後半も立ち上がりにNTTが得点し、これはワンサイドでNTTが勝ってしまうまさかの展開かと思ったが、15分頃の速攻からのトライで、不意に流れが変わった。具体的にはよくわからなかったけれど、選手交代の影響があったのかな。ここまでじっくり回して攻めていく構えだったのが、一気に前へ向かうスピードが上がっていたようには感じた。その結果、前半に最後の所を押し込めなかったのが、押し込めるようになり、立て続けにトライ。完全に主導権を握った。
しかし、残り10分でどうなるか、という状況だったが、都合で後半30分で撤退。

で、夜に帰宅して結果を見ると、2点差でNTTが勝っていたから、何とか逃げ切ったのか、と思った。しかし、得点経過の詳細を見たら、一旦はパナが逆転したのを、NTTが再逆転したものだった。しかもロスタイムのおそらくラストプレーで、決まれば逆転勝利のPGをパナが失敗していたらしい。なんちゅう劇的な(^^;)。最後まで見ていられなかったのが残念。

それにしても、今年のパナは、やっぱりそのあたりの順位が相当なチーム力だったのかな、という気はした。そういえば、優勝はサントリーを大差で破った神戸製鋼だったようで、ここにも大きな変動が起きたことになる。こういう流れが続いて行くのなら、今は過渡期ということになるな。
一方のNTTは、このところ、強豪の仲間入りをしかけているという感じがする。トップイーストでセコムとかとひっそりと試合していたのが、遠い昔のよう。
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パナソニック側にマスコットらしきものが来ていたが、確かに昔、ナショナルにこういうキャラクターがいたような気がする。今年はずっと彼が試合会場に来ていたんだろうか。
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トップリーグ総合順位決定トーナメント3回戦 リコー対クボタ

2018.12.15(土) 11時半 ニッパツ三ッ沢球技場

 リコーブラックラムズ 26(12−20)30 クボタスピアーズ
             (14−10)

トップリーグ順位決定戦で、勝てば7位、負ければ8位。
今季はリコーを見れていないので、見に行くことにした。リコーは好きなチーム。対戦相手のクボタも結構好きだし、ちょうどよかった。こういう中位付近をさまよってるチームは、試合会場もギスギスしてないし、気楽に見れるから好きなんだよな。上位を食えば嬉しいし、下位に取りこぼしても、まあまあ、という感じだし。人によっては、逆にそういう雰囲気が嫌いな向きもあるだろうな、とは思うけど。
それにしても、晴れてはいたが、冷たい強風が吹いていて、えらく寒かった。

立ち上がりにクボタがぐいぐい押し込んで、その流れから先制トライ。フォワードの強さを見せつけた。リコーもすぐにトライを返して反撃はしたものの、クボタの重さに圧されて、思うように試合を運べない。大きく点差は開かないが、確実に先手で得点したクボタが8点リードして折り返し。
後半立ち上がり早々には、リコーがトライを決めて1点差。後半はリコーが主導権を握れるのか?と思ったが、この後、リコーが決定的な場面をスローフォワードで逃すと、クボタが追加点を決めて、9点差にまで突き放した。リコーはゴール前まではボールを持ち込むが、そこでノックオンやターンオーバーを連発。それでも78分に、ついにトライまで持ち込み、さらに攻め続けてトライが決まれば逆転というお膳立ては出来たのだけど、ホーンが鳴った直後にノックオンで終了。
この辺の間の悪さも、いかにもリコーらしいなあ、とは思った。

リコーはトリッキーな展開などを作ろうとしていて、見ていて面白いんだけど、自分たちのミスや相手のケアで、アイディアを生かしきれなかった。
クボタの方が、フォワードの強さを生かして、堅実な試合をしていたと思う。
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クボタのマスコットのスッピーくんは、相変わらずかわいい。リコーの応援団長も元気そうだった。この2チームは、そういう所も見に行く楽しみがあるんだよな。
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トップリーグ総合順位決定トーナメント2回戦 キヤノン対ホンダ

2018.12.9(日) 14時 秩父宮 

 キヤノンイーグルス 14(0−33)40 ホンダヒート
            (14−7)

秩父宮第2試合。勝てば9位決定戦、負ければ11位決定戦という試合。降格はないし、優勝なども絡まない中途半端な順位なので、双方あんまりプレッシャーはないのかなと思った。

キヤノンは強豪の一角に指を引っかけつつあるチーム、ホンダは昇降格を繰り返すエレベーターチーム、というイメージだったから、立ち上がりからホンダが圧倒的に優勢な試合になったのは、少し驚いた。
ホンダは13番(ノックス)の選手が、スピードと当りを兼ね備えて強力だった。彼を中心に、どんどん攻撃が回り、いろんな形でトライを積み上げた。キヤノンはミスが多く、自滅する場面もあって、前半はほぼ一方的な試合。ホンダ33対0キヤノン。

後半も50分過ぎまでは前半のペースが持続したが、そこでキヤノンは、ようやく1トライを決め、息を吹き返して攻勢に出始めた。しかし、これ以降のホンダが粘り強く守った。ゴール前まで押し込まれても、集中力を保って穴を作らず、キヤノンにインゴールへ飛び込ませない。75分に、ついに押し込まれて40対14になったものの、残り時間が少なかったこともあり、余裕で逃げ切った。

入替戦以下でならともかく、トップリーグでホンダがこんなに強い試合を見たのは、多分初めて。ここ2年くらい、トップリーグのチーム間の力関係を、あまりちゃんと把握出来てないが、ホンダは、今は結構強くなっているのかな? キヤノンがそんなに弱体化したという話も、聞いていないが。
まあ、今年はパナがベスト4に入れなかったし、リーグ内の力関係に、かなり変動が起きてるのは確かなんだろう。多分、来年のW杯の影響だろうな。

来週、ホンダはNECと9位決定戦、キヤノンは東芝と11位決定戦。東芝が11位決定戦というのも、力関係の変動を感じさせるが、まあこれは、東芝の会社事情によるものだろうから、少し話が違うかなと。
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トップリーグ総合順位決定トーナメント2回戦 豊田自動織機対宗像サニックス

2018.12.9(日) 11時半 秩父宮 

 豊田自動織機シャトルズ 31(5−20)32 宗像サニックスブルース
              (26−12)

この日の秩父宮第1試合。勝てば13-14位決定戦、負ければ15-16位決定戦に進むという試合。いずれにしても入替戦に進む道だけど、なるべく楽な相手とやれるように、上の順位の方がいいわな。

立ち上がりはサニックスが攻勢で、ゴール前まで分厚く押し込んだが決めきれない。織機は20分過ぎに反撃すると、あっさりトライで先制。サニックスはそれで勢いをなくしたように見えたから、やっちゃったかな、という感じがした。
しかし26分に自陣の深い位置でボールを奪って、そこからカウンター。あっさり逆転に成功すると、勢いを取り戻した。すぐ後にも同じような形からカウンターで攻め込み、これをとっかかりにPGで追加点。さらにPGとトライで加点して、20対5で折り返し。
後半序盤もサニックスが猛攻。特に55分過ぎの、SO(エメリー)のインゴール内へのキックからのトライは圧巻だった。相手選手と競り合ってボールを掴んだ11番(屋宜 ベンジャミンレイ)が、そのままランディングして、点差を25点まで広げた。
しかしここから織機の猛攻が始まった。 左サイドで11番(シオシファ リサラ)がスピード勝負を仕掛け、サニックスは追いきれない。10分間に立て続けに3トライで、あっという間に8点差。
サニックスも反撃したが、トライ寸前のノックオンなどで取りきれず、77分には織機のトライでついに1点差。
しかしその後は、サニックスが何とか持ちこたえて、逃げ切った。

双方にいい時間帯があり、華やかな個人プレーも見れたし、第三者的には面白い試合だったが、当事者はしんどかっただろうなあ。
サニックスの攻勢時のイケイケな奔放さに比べて、織機は途中まで、少しスマートに試合をしようとし過ぎたのかな、という気もした。後半途中に、シオシファ リサラの連続トライで吹っ切れてからは、勢いを見せただけに。
来週、織機はコカ・コーラと15位決定戦(というか、最下位決定戦というか)。最下位になると、ドコモとの入替戦になり、会場はドコモのホームでキンチョウスタジアムのようなので、不利は不利かもしれない。サニックスは日野自動車と13位決定戦。
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J1リーグ第34節名古屋対湘南

2018.12.1(土) 14時 パロマ瑞穂スタジアム
観客 19840人 主審 飯田淳平 副審 相樂亨、大塚晴弘

 名古屋グランパス 2(0−2)2 湘南ベルマーレ
           (2-0)

 得点 19分 湘南・菊地
    37分 湘南・梅崎(PK)
    67分 名古屋・ジョー(PK)
    75分 名古屋・ジョー(PK)

最終節、現地観戦。
勝った方がJ1残留。負ければJ2とのプレーオフの可能性が濃厚になる状況。

試合前に、先週亡くなった元GMの久米さんに対する黙祷があった。グランパスは、久米さんには、本当にお世話になった。チームが難しい時期になった後はいろいろあったにしても、この人がいなければ、2010年の優勝もなかったんじゃないかと思うし。

名古屋の先発は前節と変わらず。

スローペースな立ち上がりで、主審がファウルを細かく取ってくれるレフェリングだったこともあり、名古屋的には有利な感じの入り方が出来たと思う。得点まではいかないものの、チームの連動から好機をいくつか作った。
でも19分にあっけなく先制点を許す。右サイドからの攻めに対して、緩いディフェンスが続いた結果で、ガッカリするような失点。
直後にシャビエルがカウンターからゴール前に迫ったが、余裕のないシュートになり、決めきれない。
湘南がペースをつかみ始め、次第に押され気味。37分にはランゲラックがペナルティ内で相手選手の足を払ってしまいPK。0対2のスコアで前半終了。
名古屋もチャンスがないわけではないけれど、厚みのある攻撃が作れず、湘南の手堅い守備もあって、得点出来なかった。

後半は頭から、右サイドに相馬に代えて前田を投入。その効果もあってか、ゴール前までボールを持ち込む頻度は増えてきたが、湘南の余裕のある試合運びを崩すのは難しそうだった。得点がないまま20分を過ぎると、状況は絶望的に見えてきた。
しかし、22分にゴール前への秋山のクロスに反応しようとしたジョーが、湘南DFと交錯して倒れ、PKを貰った。ジョーが決めて1点差。にわかに活気が戻るスタジアムの雰囲気。
30分には右からのゴール前へのクロスを、湘南DFが手に当ててPK。これもジョーが決めて、ついに同点。
ただ、自力でのJ1残留には勝ちが必要だったし、その時点では他チームをあてに出来なかった。湘南は引き分けでもOKだったから、名古屋は完全にディフェンシブな相手から点を取りに行く形になり、難しい状況になったと思う。そういう中でも、シャビエルや玉田が短い距離からシュートを打つことは出来たが、決められない。2対2引分けでの試合終了で、場内の名古屋サイドは、ダメだったか…、という雰囲気が垂れ込めた。

でも1分くらいすると、あちこちでザワザワ。それがだんだん広がっていった時の感覚は、なんとも言えない。何とかなったみたいだけど正確な状況がわからないまま、安堵の空気が広がっていき、ついに場内に公式情報でのJ1残留確定のアナウンスが流れて、一気に爆発した感じ。
負けたのは磐田で、しかも90+4分のオウンゴールが決勝点てのが分かったのは、さらに後だった。劇的すぎる幕切れだった。
こういうのは、他人事で何度か見聞きしたことはあるけど、当事者で現場にいて体験して、こんなことって、本当にあるんだなと、しみじみ思った。スタジアムで25年もチームを見ていると、いろんなことを経験する。
とにかく、J1残留が決まったのは本当に良かった。そこは素直に喜びたい。

とはいえ、冷静に考えれば、結局、自力では残留を決められなかったし、そんなにもめるような形のPKではなかった(攻勢を掛けた中で、相手にミスが出て得たPKだった)にしても、得点はPKでの2発だけ。攻撃をうまく組み立てられたとは言い難く、まずい守備も目立った。微妙な内容と言うしかない試合だった。残留さえ決まればいい試合だったし、これで今年のチームはおしまいなんだから、ブツブツ言っても全然建設的じゃないが。
来年は、こんなにしんどい思いはしたくないなと思う。でも、その感覚がヤヒロには伝わらなそうな気がするのが、なんとも…。

何はともあれ、名古屋の今シーズンは終了。
それにしても、来年こそは、今年のチームをベースに積み上げる形になるんだろうか? 結局、今年は結果的に、ほとんどそうはならなかったものな。
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あんまりよくわからないけど、残留決定が報じられて、選手たちが大喜びしてる風景
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よくお客さんが入った年だった。来年もこの勢いが続くようだと、チケット確保は、きっちりやらないといけないかも。それはちょっとめんどくさいんだが。
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湘南のゴール裏。この試合、結果的に双方が残留を決める形になれて、良かった(試合中は、全く考えてなかったけどさ(^^;)。すべて決まった後、のどかな雰囲気になれたのには、相手チームのおかげもあっただろうし、妙に節目節目で対戦する因縁があるチームだけど、この日の相手が湘南で良かったと思う。
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試合後の湘南のゴール裏。先日亡くなったニカノールに捧げられた横断幕が見える。Jリーグで見てきた人たちが、次々亡くなっていくのも、歴史が刻まれていく一部なのかもしれないけど、寂しい気持ちはする。
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