「ボヘミアン・ラプソディ」
公開初日に見に行った、クイーンのフレディ・マーキュリーが、クイーンの前身バンドに参加してから亡くなるまでを描いた映画。
ドキュメンタリーじゃなく、あくまでも劇映画としての作りだけど、現存する人物が多数登場する内容ということもあり、ほぼ事実をベースにして作られているらしい。そこまでクイーンの熱心なファンだったことはないので、よくわからないが。
当然、クイーンの曲が全篇に流れる。クイーンの新曲が普通にラジオから聴こえてくる時代に生きてた人間にとっては、それがこの映画の最大の楽しさなのは間違いない。ライブ会場でもなければ、なかなか体感できない大音量で聴くことも出来たし。でも、それ以上に、移民でゲイというマイノリティの属性を持つフレディが生きていく上での苦悩が大きく描かれている。その辺に、この映画が今の時期に作られたことの意味を考えさせられた。
クライマックスのライヴエイドのシーンには、属性を超えた人々の協調が描かれている。さまさまな分断がクローズアップされる今のヨーロッパでも、こんなことが可能なんだろうかと思ったりする。もちろん、当時の現実も、そこまで単純なことではなかったはず、とは思うけれど。
マイノリティに対して冷酷な今の日本にいるから、そういう部分が、なおさら気にかかってくるのかもしれない。
「ボヘミアン・ラプソディ」の歌詞を、フレディの人生を象徴させるように重ね合わせているところは、うまく作ってるなと思った。
それにしても、フレディはしんどかっただろうと思うけど、彼を支えてた人たちもしんどかっただろうなと思った(フレディと違って、彼らには逃げる先があったにしても)。ブライアン・メイとかジョン・ディーコンとか、いい人たちだよな。まあ、ブライアン・メイはこの映画の音楽監修をしてるから、悪く描かれるわけもないけど(?)。
それから、「ボヘミアン・ラプソディ」といえば、自分にとっては映画版「ウエインズ・ワールド」の冒頭部分が、(真っ先にではないにしても)思い出されるんだけど、あれをやってたマイク・マイヤーズがキャスティングされてるってのは、そういう人があっちにはいっぱいいるってことなのかな、と思った。
(2018.11.9)
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