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J1リーグ第17節神戸対名古屋

2019.6.30(日) 18時 ノエビアスタジアム神戸
観客 22123人 主審 山本雄大  副審 聳城巧赤阪修

 ヴィッセル神戸 5(1ー0)3 名古屋グランパス
          (4ー3)

 得点 27分 神戸・ビジャ
    58分 名古屋・和泉
    63分 神戸・イニエスタ
    66分 名古屋・宮原
    69分 神戸・イニエスタ(PK)
    77分 名古屋・中谷
    80分 神戸・ビジャ(PK)
    87分 神戸・小川

DAZNの生中継で見ていた。

名古屋の先発は、先週のリーグ戦から大きく変更。丸山が水曜のルヴァン杯で故障して途中交代し、この試合も欠場。丸山の位置にシミッチが入り、シミッチの所にはネット。左SBは、このところ、パフォーマンスがあまり良くなかったせいか、吉田に代えて和泉が入り、左サイドには前田。シミッチのCBって、大丈夫なの?、と思った。

前半の名古屋は押され気味ながらも、珍しく立ち上がりから積極的なシュートが目立った印象。相変わらず決めきれないにしても(一度、きれいな組立から前田のシュートがゴールに決まったが、オフサイドを取られた)、いい傾向に思えた。
ただ、全体的にはイニエスタ、ビジャ、ウエリントンを軸に、神戸にうまく攻撃を組立てられていた印象で、シミッチがビジャに競り負けて、27分に神戸に先制ゴールを許した時は、結局やられちゃった、という感じ。劣勢の印象は否めなかった。それでも前半は0対1で終えた。
後半もあまり期待出来ないかなと思っていたが、55分過ぎにネットからゴール前のジョーにボールが入り、左サイドから走り込んだ和泉にジョーが絶妙なパスを出した。和泉がDFとGKの隙間をきれいに通したシュートを決めて同点。いい形で崩したゴールだったので、にわかに行ける?という気持ちになったのだけど、わずか5分後に、ビジャのシュートをランゲラックが好セーブしたこぼれ球を、イニエスタの見事なミドルで決められ、また勝ち越される。
この後、試合は泥沼化。
65分過ぎ、神戸ゴール前でGKとDFがこぼれ球をお見合いするチョンボ。隙を突いて宮原が詰めて同点。
3分後、ペナルティ内に入った神戸の選手から宮原がボールを奪ったが、相手が倒れたのをPKを取られ(微妙な判定と思ったが。主審が過去にいわくのある山本なので、なおさら)、イニエスタに決められて、また勝ち越される。
75分過ぎ、65分に前田に交代して入った相馬が起点になり(ちなみに、2点目の起点も相馬)、中谷のゴールで三度追い付く。ここまであまりにもバタバタと試合が進んでいたから、今度こそ、きっちり落ち着いてリスタートしないと、と思ったんだが。
3分後、シミッチのパスミスから、ビジャにペナルティ内に侵入され、ランゲラックが倒してPK。ビジャに決められて、また勝ち越される。
85分過ぎにはシミッチが小川にかわされ、ゴール前まで持ち込まれて決められ、3対5。これが最終スコア。

このところ、さっぱり点が取れなかった名古屋が、3点も(しかも結構いい形を作って)取れたのはいいことだろうけど、神戸のディフェンスがタイトでなかったから、という面は、否定出来ないと思う。ここまでの成績を見ても、神戸は明らかに守備が得意なチームじゃないんだし。
一方で、今年の名古屋は堅守と言われていたのに5失点。丸山の不在がそれだけでかかったということだろうけど、3失点にシミッチが直接絡んでしまった以上、やっぱり最初に大丈夫か?と思ったそこが、穴になったと思える。ああいう形でのシミッチの起用が輪を掛けたのも間違いないだろう。
あと、後半の得失点を繰り返すバタバタな展開は、チームを落ち着かせる選手がいなかったのかよ、と思ったが、メンバーを考えて、いないなと思った。丸山の不在はここでも効いたんじゃないのかな。せめて千葉か小林でも入れておけばと思ったし(まあ、それはそれでどうなったかわからないけれどね)、そういう意味でもシミッチの使い方に問題があったのでは、という気がしてしょうがなかった。
ポジティブに考えるのが難しい試合だったと思う。

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YBCルヴァン杯プレーオフステージ第2戦 仙台対名古屋

2019.6.26(水) 18時 ユアテックスタジアム仙台
観客 5963人 主審 福島孝一郎 副審 岡野宇広、西尾英朗

 ベガルタ仙台 1(0ー0)0 名古屋グランパス
         (1ー0)

 得点 85分 仙台・道渕

フジテレビtwoの生中継で見ていた。 第1戦で2−0で勝っているので、0-1以上の結果なら次のステージへ勝ち抜けという状況。

名古屋の先発は、先週末のリーグ戦先発から、ジョー、シャビエル、シミッチ、マテウスを外し、代わりに、ボランチに故障明けで今季初出場のネット、右サイド前田、左サイド和泉、トップに伊藤を起用。
伊藤はあんまり見てないが、本来ボランチのはずだし、FW起用はなんで?と思ったが、菅原がオランダへ行っちゃった以上、21歳以下の選手を出場させるというルヴァン杯のレギュレーションを満たすためには、彼を使わないといけなかったようで。そして、比較的チームの構成を崩さずに彼を入れられるのはFW、という判断だったんだろう。それは理解できるけれど、なんだか、伊藤が気の毒なようでもある。
それにしても、先週水曜の試合と異なり、今回はリーグ戦からあまりメンバー変更せずに臨んだということは、ルヴァン杯の位置付けが、ヤヒロ的にかなり上がってきたということか。

ただ、名古屋がポゼッション重視のいつものサッカーをやろうとしても、後ろがいつも通りとはいえ、前目がこういう面子だと、なかなかうまくいかなかったようで。元々、攻撃的にいい形をうまく作れなくなっている現状で、キーになっているブラジル人をごっそり外したら、うまくいかないのも当たり前。というか、この1週間の試合の結果を考えたら、むしろ先週のルヴァン杯の面子に寄せた方が良かったのでは?、という気もしないではなく。
仙台も、2点以上の得点が必要だった割には慎重な入りだったので(名古屋にビジターゴールを献上するのを嫌がったということだろう)、前半の前半は双方、決定的な場面が少なかった印象。
試合が動き始めた感じがしたのは、前半半ば過ぎに、伊藤に代えて赤崎が入ったあたりからという印象。まあ、それは当たり前だと思う。前半の終盤から後半の序盤にかけては、名古屋がかなりいいペースで試合をしていたし、惜しいシュートも打てていた。でも、枠に飛ばない、押し込めない。
そういう中で、0-0のまま後半の後半になると、目に見えて仙台に勢いが出て来た。いよいよ時間がなくなって、慎重な戦いっぷりを捨てて、攻めに出て来たというところだったと思う。仙台の選手交代やシステム変更が効いて、危ない場面が次々生まれた。ランゲラックの好セーブなどでしのいでいたが、85分に道渕にドリブルからシュートへ持ち込まれて、とうとう失点。これで2試合通算2-1だから、時間内で勝ち切るためには、もう1点も失点出来ない状況になった。逃げ切れないんじゃないかと思ったし、ロスタイムにゴール前にボールが入った時は観念したが、仙台が合わせきれなかった。辛うじて0-1で逃げ切ったが、中継を見ていて、本当に疲れた。

後半途中までは、名古屋に割と余裕があったと思うし、この時点で名古屋が先制していれば、あっさり試合は終わったはず。やっぱり決められるときに決めないと、こういうしんどいことになる、ということなんだけど、そこで決められないのが今の名古屋だから。結局、とにかく数打つしかないんじゃない?、という意味では、FWの構成を、ちょっと考えた方がいいんじゃないかと思う。まあ、伊藤はチーム事情で仕方ない起用だったし、アーリアも、この試合でも、後半の厳しい時間帯で、よく動いていたと思うんだが。
今年初めて見たネットは、日頃、シミッチを見慣れていると、やっぱり不安定さが気になった。ブランクで試合慣れしてないせいもあると思うが、去年も肝心な所でがっかりする場面が時々あったなと思う。ただ、控えのボランチは確実に必要だから、調子を上げて欲しいけれど、彼も難しい立場だよな。
それにしても、この先も21歳以下の選手の起用に関しては、かなり悩まないといけなそうな。去年は選手層が薄くて、若い選手をバシバシ使っていたが、今年は戦力充実した分、そっちはかえって薄くなっていたんだなあ。
それはそうと、後半序盤に腰を痛めて離脱した丸山は大丈夫? 終盤、押し込まれた原因の一部は、そこにもありそうな気がする。

勝ち抜けたこと自体は喜ばしいはずなんだけど、ここんところのリーグ戦の状況と試合の内容の低調ぶりがリンクして、終わった後、あんまり気分は高揚しなかった。

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交流戦 ヤクルト対オリックス(6/24)

2019.6.24 (月) 18時 神宮球場
Bs 300020100 6
S  000000110 2
[敗]清水、[勝]竹安、[S]比嘉
[H]S:山田(竹安)、Bs:福田(清水)、吉田正(蔵本)

ヤクルトの今季交流戦最終戦。ほんとはホーム初戦だったのが、雨で流れて最終戦になった。

2回裏半ばに到着。ヤクルトは田代や吉田や中山が先発に入ってるのを見て、消化試合かよ、と思った。まあ、交流戦としては消化試合だろうけど、ペナントレースの一環でもあるわけで、そういう意味では、全然、勝敗がどうでもいい試合ではないはずなんだが。
1回表に先発清水が3失点していて、0対3だったが、到着時点で1死2-3塁と反撃中。さらに吉田が四球で1死満塁。しかし奥村が併殺打で無得点。
清水は4回までで交代し、5回は梅野。3-4回の清水はまあまあだったから、消化試合の印象をさらに強める投手交代。
梅野はいきなり四球を出したが、1死取って、次打者を二ゴロ、と思ったら、山田が多分ゲッツーを意識してファンブルし、2塁ベースに入った奥村に悪送球。これがさらに奥村のエラーも呼んで、(ビデオ判定の末)オリックスが1点追加。その後、タイムリーも打たれ、5対0。
(ちなみに、この回は、記録を見ると奥村に失策が2つ付いているようなんだが(山田の2塁送球を奥村がベースから離れて受けたのが、山田の悪送球ではなく、奥村のエラーになっていると思われる)、きっかけは山田のファンブルだと思うので、片方は山田にしてやらないと、奥村が気の毒過ぎると思う)
6回に登板した久保は、無難に切り抜けたが、7回に登板した蔵本が、吉田正にホームランを打たれて6対0。
ヤクルト打線は2回裏の好機を逃した後、オリックス先発の竹安に抑え込まれていたが、7回裏に中山のツーベースと吉田のタイムリーでようやく1点返し、8回は先頭打者の山田がホームランを打って4点差で最終回。オリックス3番手投手近藤から、2四球で1死1-2塁としたが、その後の代打攻勢はリリーフの比嘉に抑えられて不発、そのまま終了。

これでヤクルトは、交流戦6カードをすべて1勝2敗で終えた。なにげにネタに走った感のある成績ではある。
にしても、選手の使い方などの今のヤクルトのチーム状態について、いろいろ疑念を感じる試合だったが、そもそもだいぶ前から、今のヤクルトのチーム作りを信用してないんだから、いまさらではあるか。
まあ、今日に関しては、多分、今年、野手では一番肩入れしてる吉田が、上でタイムリーヒットを打って、守備も巧い所を見せてるのを現地で見れたから、いいや、という感じ。
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感想「献灯使」

「献灯使」 多和田葉子 講談社文庫
2011年3月11日の、福島の原発事故に触発されたと思われる作品群の短篇集。

どの作品も、あまり具体的には描写されない原発の事故をきっかけにして、ディストピア的に衰退していく日本を、暗い雰囲気のファンタジーとして描いている(最後の「動物たちのバベル」は少し傾向が違う内容だが、方向性はほぼ同じと思う)。
日本の現在の世相を映しているように取れるあたりは興味深く思えたが、ファンタジーであるにしても、あまりにも非現実的で、言葉遊びとしか感じられない部分も多く、こういう所はそれほど面白いとは思えなかった。
著者が、このテーマに対して問題意識があって書いているのであれば、こういう描き方はネガティヴに受け取られるだけで、逆効果ではないかと思う。あくまでも現実とは切り離した、ファンタジーの素材という位置付けなのなら、単に好きずきでいいとは思うが、そうだとしても、自分にはこの素材は切迫感がありすぎて、現実とかけ離れたレベルで取り扱われることに、あまり好感は持てない。

本書は国際的に高い評価を受けているそうで、著者はドイツ在住。もしかすると本書は、当事者ではない外国の人にはエキゾチシズムもあって、興味深く読まれるタイプの小説なのかもしれないと思ったし、著者自身にもいくらかそういう感覚があるのでは、という気もした。

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J1リーグ第16節名古屋対清水

2019.6.22(土) 19時 パロマ瑞穂スタジアム
観客 19501人 主審 飯田淳平  副審 越智新次田尻智計

 名古屋グランパス 1(0ー0)2 清水エスパルス
           (1-2)

 得点 68分 清水・ドウグラス
    90+1分 名古屋・前田
    90+5分 清水・西澤

現地観戦。

名古屋の先発は、先週のリーグ戦から和泉が外れてマテウスが入った。マテウスは、水曜のルヴァン杯での活躍を買われた形だったんだろう。

前半は、高く上げたバックラインの裏を、清水にカウンターで狙われつつ、高いポゼッションで押し込み続けるという、お馴染みの展開。ただ、押し込んで見せ場は作るものの、決定的な形にはほとんど持ち込めない。当りが強くて(だいぶ荒っぽいようには見えたが)スピード感のある清水の寄せに手こずっていたし、中盤では清水のボランチが存在感を見せて、シミッチや米本が自由にやらせてもらえなかった。対策されてる、ということだろうな。
マテウスも、彼の持ち味のはずの積極的なシュートをまるで打てなかったから、起用された意味があまり感じられなかった。
後半は、裏を取られてあわやという場面が多発。このところ、セーブにあまり冴えがないように見えたランゲラックが、この試合では絶好調で止めまくり、何とか失点を阻止していた。
後半15分過ぎ、アーリアに代えて前田を投入して、ある程度、攻撃に勢いが出たように思えたけれど、20分過ぎに、スローインを起点に左サイドでヘナト・アウグストに裏へ抜け出され、ゴール前のドウグラスにパスを通され、とうとう失点。
直後にマテウスを和泉に代え、さらに決定的な場面でシュートをミスるなど、生彩を欠いたシャビエルを赤崎に代えた。シュートまで持ち込む場面は増えたと思うが決まらない。それでも、ダメっぽい雰囲気が漂っていた後半ロスタイム突入間際、ついに前田のシュートがゴールに刺さって同点。
これで勢いに乗って一気に行けるか、と思ったが、終了間際にバタバタと左サイドを破られ、ゴール前の西澤に通され失点して、1対2で終了。かなり精神的にダメージのでかい敗戦。

ポイントはいろいろあるんだろうけれど、ポゼッションだけは出来ていた前半に、点を取る意識の感じられる試合運びが出来なかったのが、一番の問題じゃないかな。あとは、水曜の試合で勝った流れを持って来れなかった。マテウスの起用がそういう意味だったとしても、彼に関してはシミッチやシャビエルやジョーがいる布陣では、動き方(というか、役割か)が全然違ってくるから、入れるなら前田か赤崎だったと思うな(水曜から中2日の難しさはあったとは思うが)。
川崎戦以降5試合勝ちなし、3敗2分で、このままズルズル行ってしまいかねない雰囲気。対戦相手にいろいろ対策されてきているのは確かなんだから、うちも何か手を打っていかないとダメだろう。ただ、ヤヒロのことだから、また意固地になって、なかなかリアクションしてこないんじゃないかとも思う。どうなることやら。
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清水サポのみなさん
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感想「竜のグリオールに絵を描いた男」

「竜のグリオールに絵を描いた男」 ルーシャス・シェパード 竹書房文庫
2018年に刊行された本。昨年のSFベスト本選びでは、かなり上位に来たらしい。SFとファンタジーの中間くらいの感じがする小説。

スペインあたりの架空の土地を舞台にして、大昔に封印され、生きてはいるが動けなくなった巨大な竜を題材にした中篇連作。竜の身体は半ば地形の一部のようになっているが、思念は周囲の生物に影響を与え続けていて、それによって引き起こされる様々な出来事が語られる。
つまり登場人物の行動は、本人の自発的なものなのか、竜の暗示によるものなのか、区別がつかない。こういう自由意思をテーマした小説(特にSFっぽいやつ)は、割とよくある印象だけれど、巨大な竜という独創的なアイディアがうまく噛み合っている気がする。
ただ、それをより強く感じるのは後半の2篇(「始祖の石」「嘘つきの館」)で、前半の2篇(「竜のグリオールに絵を描いた男」「鱗狩人の美しき娘」)は、どちらかというと、巨大な竜というアイディアを展開した話(身体の構造とか、体内に築かれている生態系などを細かく描いている)と思える。言い方を変えると、竜のアイディアの面白さを素直に感じられるのが前半で、後半はストーリーテリングの方に重みがある小説かな。発表順に並んでいるので、そういう風に作風が変化したということだろうし、分かりやすい変遷ではあると思う。このあと、まだ3作あって、さらに作風が変わっていっているらしいから、興味を引かれるけれど、竹書房は続きを出すのかな。

この作家は新潮文庫から「戦時生活」「ジャガー・ハンター」が刊行された時に読んで、独特な作風に結構感銘を受けた記憶があったので、読んでみる気になった。その期待に応える内容だったと思う。もっとも、当時読んだ内容は、もうほとんど覚えていない。中南米を感じさせる、鮮やかな色彩のイメージと陰鬱なストーリーという組合せは漠然と覚えていて、それは本書にも通じているかも、と思うけれど、自分の実感というより、その時に読んだ、そういう内容の評論を覚えているだけかもしれない。 

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感想「コンビニ人間」

「コンビニ人間」 村田沙耶香 文春文庫
近頃、この著者の文章や発言を見る機会が度々あって、興味を感じたので、代表作らしいのを読んでみた。

コンビニで、定型化した手順で働くことによってしか、社会への適応を実感できない女性を描いた小説。主人公は、日本の社会を構成する大多数の人間が、特に意識せずに共有している行動様式が身体に入っていないので、周囲からその様式にのっとるように求められても、戸惑いしか感じられない。だから、定められた手順に従っていれば、自分の異質性を表に出さずにすむ、コンビニ店員としての生活に、喜びを見出している。
基本的には、異質性を抱えた人間の、同調圧力を受けることによる生き辛さを描いた小説のように見える。主人公や、半ばから登場する男性キャラ(白羽)は、社会に自然に適応出来ないことを自覚して、無難に生きていく方法を模索している。ただし、あまりうまくは行っていないし、著者はそれを同情的にではなく、むしろ批評的に突き放して描くことで(特に白羽には辛辣)、事態の深刻さをはっきり感じさせる。敵は社会の構造なので、通り一遍の同情やかわしかたでどうにかなるようなもんではない、と言っているかのよう。

周囲の行動様式を理解できない(もしくは納得できない)というのは、自分にもある傾向だし、この小説に描かれている同調圧力をかわすやり方には、思い当たる節もあったりするから、面白いというより、刺さってくる小説だった。
それにしても、同調圧力を掛けてくる側の人々も、どこまで本当に行動様式に染まっているんだろうと思うことがある。無難に生きていくために、うわべを取り繕っているだけ(そして、それがうまくやれてはいる)という人たちが、ある程度は確実に存在しているのだろうけど、それはどれくらいの割合なんだろうか。そういう人たちが同調圧力から放たれたら、この社会はもうちょっとは生きやすくなるんじゃないだろうか、と思ったりする。

なお、この作品は2016年初出で、芥川賞を受賞している。

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交流戦 ヤクルト対ソフトバンク(6/20)

2019.6.20 (木) 18時 神宮球場
H 100032000 6
S 020020100 5
[敗]近藤、[勝]大竹、[S]甲斐野
[H]S:村上(大竹)、山田哲2(大竹、武田)、H:内川2(山田大、近藤)

一昨日に引き続き、見に行った。2回裏に到着すると、1回表に先発の山田大が内川にソロホームランを食らったということで、0対1でヤクルトが負けていた(一昨日と一緒)。
しかし2回裏にソフトバンク先発の大竹から、バレンティンがヒットで出て、村上のツーランで逆転。
山田大は安定感ないながらも、追加点を許さず5回にたどり着いたが、センター山崎のファインプレーの中飛で1死取った後、内川にヒットを打たれた所で梅野に交代。ここでの山田大の降板は正解だったと思うが、梅野の起用は大失敗で、そこから4連打を食らって再逆転、2対4。
しかし大竹も持ちこたえられず、5回裏にテツトのツーランで同点。
ヤクルトは6回表に近藤を送ると、内川にツーランを打たれて4対6。
バカみたいな試合になって来たので、7回表終了で9時になった所で撤退したが、7回裏先頭のテツトがホームランを打ったのを球場外で聞いた。これで5対6のはずで、ホークスの投手陣もそれほど盤石には見えなかったことから、どう決着するか、まるでわからんなと思っていたんだが、結局、スコアはそこで打ち止めで、5対6で終了したらしい。
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ハリー・ホークがいらしていた。
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YBCルヴァン杯プレーオフステージ第1戦 名古屋対仙台

2019.6.19(水) 19時 パロマ瑞穂スタジアム
観客 6405人 主審 西村雄一  副審 野村修堀越雅弘

 名古屋グランパス 2(1ー0)0 ベガルタ仙台
           (1-0)

 得点 17分 名古屋・赤崎
    72分 名古屋・マテウス

フジテレビtwoの生中継で見ていた。

名古屋の先発は、土曜のリーグ戦から全員交代。GK武田、DFは右から菅原・千葉・櫛引・金井、ボランチは小林と秋山、右サイド前田、左サイドがマテウス、2トップが杉森と赤崎。

ポゼッションしながら攻めていくコンセプトはいつも通りだったが、この面子では圧倒的に試合を支配するというわけにはいかず(特にボランチの2人が、いつもと全くタイプが違う)、自陣内に仙台に攻め込まれて、なかなか跳ね返せない時間帯も作られた。効率的にゴールに向かおうとする仙台の方が、ゴールの気配が強いかなとも思えた。
しかし15分過ぎに、中盤でマテウスがボールを奪い、右サイドの前田に展開、前田がゴール前にクロスを入れ、赤崎が詰めて先制点。ここから名古屋が勢いづいて主導権を握った。しかし追加点はなく、1対0で前半終了。
後半も名古屋が勢いを保ったまま試合を進め、70分過ぎに小林の浮き球パスからマテウスが決めて2対0。その後も危なげない試合運びで勝ちきった。名古屋の天敵・長沢が、後半半ばに出てきた時は、ちょっとイヤな気がしたけど、何事もなく。長沢を頭から使わなかったのが、仙台の敗因?(^^;)

まあ、2戦トータルしての試合だから、まだ半分終わっただけ。でも、このところ勝ててなかったチームなので、勝ちそのものに、結構価値があるんじゃないかと思う。面子はリーグ戦と全然違うとはいえ。

菅原はこの試合を最後にオランダへレンタル移籍だそうで、チームにいても出番はほぼないことも考えたら、賢明な選択だろうと思う。この試合を見ても、いまいちチームにフィットしてない感があったように思うし(代表選出で、チームを離れてる時間が長かった影響とかもあるのかな)。去年・一昨年、しんどい時期に頑張ってくれた選手だから、ここは快く送り出さないと。

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交流戦 ヤクルト対ソフトバンク(6/18)

2019.6.18 (火) 18時 神宮球場
H 010301100 6
S 001020001 4
[敗]原樹理、[勝]松本、[S]嘉弥真
[H]H:松田2(原樹理2)、グラシアル(原樹理)、塚田(ハフ)

6月初めての神宮。最終週になって、ようやく交流戦今季初観戦。

2回裏に到着。2回表に先発の原樹理が松田にソロホームランを食らったということで、0対1でヤクルトが負けていた。
しかし3回裏にソフトバンク先発の松本から、先頭打者の宮本がヒットで出ると、松本はゲッツーを取ろうと焦って、投ゴロを2つ続けて悪送球するエラー。これでヤクルトが労せずして同点に追いついた。
しかし直後の4回表に、原樹理が松田にツーランを食らって、また勝ち越される。さらにその後に連打され、松本のスクイズでもう1点失った(松本がヒッティングでファールを繰り返していたので、ヤクルトは無警戒だった)。
それでも5回裏、2死から4連打で2点返して1点差にした。ただ、どのヒットもポテンヒットや当り損ねの内野安打ばかりで、ラッキーだっただけ、という感は否めず。
しかも6回表に、原樹理がグラシアルにソロホームランを打たれて、また2点差。救援したハフも、7回表に塚田にソロホームランを打たれて3点差。
とはいえ、ソフトバンクも救援陣が磐石でなく、8回のモイネロから2死1-3塁を作ったし(得点出来なかったが)、9回は甲斐野から2死1-2塁にした後、連続四球の押出しで1点返したが、そこまでだった。

ヤクルトは、ソフトバンクが自滅しそうな場面が何度もあったのに、捉えられなかった。いかにも最下位チームらしい、勢いのなさを感じた。
まあ、ホームランをバカバカ打たれ過ぎというのもある。原樹理だけじゃなく、ハフも打たれてるし、毎度のことながら、ピッチャーだけの問題じゃない気はするけどね。
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J1リーグ第15節大分対名古屋

2019.6.15(土) 19時 昭和電工ドーム大分
観客 14346人 主審 木村博之  副審 武田光晴勝又弘樹

 大分トリニータ 1(1ー0)1 名古屋グランパス
          (0-1)

 得点 37分 大分・オナイウ
    53分 名古屋・宮原

DAZNでライヴで見ていた。
名古屋の先発はジョーとシャビエルが復帰して、あとはアーリアと和泉が前。ボランチから後ろは不動のメンバー。

立ち上がりから、名古屋が攻撃的に仕掛けて押し込んだけれど、決定的な場面を作るという意味では、いまいち迫力を欠いていた気がする。むしろバックラインを大きく上げた裏を狙われた、度々な大分のカウンターの方が得点の匂いがあったけど、そこは堅実に対処出来てはいた。途中までは。
前半の後半、そこまでは単騎の突破だった大分のカウンターが、名古屋の中盤が抜かれたのが起点になったことで、枚数の多い攻撃になり、ゴール前のシュートのリバウンドをオナイウに押し込まれる形になって失点。
まあ、何度も攻められてれば、一度くらいはこういうこともあるよな、とは思ったけど。

1点負けての後半は、ジョーが前半よりも、ボール回しやポストプレーにフィットしてきたように見えたものの、なかなかもどかしい展開だったが、52分にアーリアに代えて前田を入れた所から活性化したように思う。
前田が入った少し後、左サイドから和泉がドリブルで仕掛け、ゴール前横からクロスを入れると、右サイドでゴール前まで上がっていた宮原が合わせて同点。大分の守備も、さすがに宮原まではケアしきれないよな、という感じ。それにしても、宮原が、ついにゴールを決めた。
これで一気に名古屋に流れが来たんだが、シュートが決まらない。枠へは飛ばしているけれど、ことごとくプロックされてしまう。ジョーとシャビエルの連携での決定的な場面もあったけど、決まらず。

1対1のドロー決着は、終盤の攻勢を考えると、勝ち点2を取りこぼしちゃった感が強い。連敗してたチームだし、先制も許してたしと思えば、最低限の結果は出したか、という気もするけれど。
まあ、前半はいまいち感のあったジョーが、後半は良くなったり、前田のシュートが枠内へ飛んだり(^^;)、良化要素はあったと思うんで、そんなに悲観はしない。ただ、FWの先発メンバーは考え直した方がよくないか?>ヤヒロ 赤崎でも前田でもいいと思うんだが。
最後の方に、5分ほど出た金井は、またチャンスを貰えるかな。

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全日本大学野球選手権大会1回戦(6/10)

全日本大学野球選手権の初日。東京ドームと神宮で開催予定で、神宮へ行こうと思っていたが、雨で中止になったので東京ドームへ行き、3試合観戦した。

第1試合 大阪工業大対創価大
2019.6.10(月) 9時 東京ドーム
大 000000100 1
創 00210102X 6
[勝]杉山、[敗]深田
[H]創:下小牧(深田)

1回表、1死2塁から観戦。
創価大は昨年、何度も見たので、スタメンを見て、ああ、今年も彼はいるんだ、みたいな妙な懐かしさが…(^^;。
先発投手は創価が杉山、大工大が深田。
3回の創価大、下小牧がライトへツーランを打ち込んで先制。さらに4回に、盗塁などを絡めて作った1死1-3塁から、スクイズで追加点。6回には四死球2つをとっかかりに、犠飛でまた1点。確実に得点を積み上げていく。
創価大先発の杉山は、それほどの安定感はなかったので、大工大も毎回のようにランナーを出してはいたが、創価大の手堅い守備を崩しきれない。特に、安定した捕球を見せるファーストの山形を軸にした、内野の守備に安心感があった。
大工大は、ようやく7回にツーベースとヒットで1点を返したが、8回裏に野手のエラーや、野手と塁審が交錯してヒットになる不運にも見舞われ、さらに2失点。打線も、8-9回は創価大リリーフの望月にきっちり抑えられ、創価大6対1大工大で試合終了。
創価大が地力というか、手堅さを見せた勝ち方をした、という印象。
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第2試合 八戸学院大対佛教大
2019.6.10(月) 12時 東京ドーム
八 010200000  3
佛 000000004X 4
[勝]木下、[敗]中道
[H]八:武岡2(中山怜2)

前半は八戸4番の武岡のパワーが炸裂。2回にソロ、4回にツーランと2打席連続ホームランで八戸が3点先行。不安定感のあった佛教大の先発投手・中山怜は4回で降板。しかし、代わって登板した木下は、四死球は出しながらも、5回以降、八戸を無得点に抑え込んだ。
八戸の先発投手・大道は、時々崩れかける場面もあったが、140km台の速球と変化球のコンビネーションで何とか切り抜け、8回まで無失点で持ちこたえた。しかし9回、先頭打者の投ゴロを1塁へ悪送球して、2塁にランナーを背負うと(記録は1ヒット1エラー)、動揺もあったのか、2四球で1死満塁にしてしまう。ここで登板したリリーフの中道が、最初の打者は打ち取り2死とはしたが、その後、ヒットと押出し四球で2点を失い、さらに3番八木にセンターオーバーの2点タイムリーを打たれ、佛教大の逆転サヨナラ勝ち。

追加点を取れなかった八戸が、逃げ切れなかったな、という印象の試合。
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第3試合 愛知工業大対東日本国際大
2019.6.10(月) 14時50分 東京ドーム
愛 020202100 7
東 000003000 3
[勝]中村、[敗]佐々木
[H]愛:田中(佐々木)
愛工大が順調な滑り出しで、2回に田中のツーランで先制し、4回にもヒット4本の集中打で2点追加。これに対して東日本国際大は、投手ではなく捕手を代えて、大量失点になりそうだった4回を2失点にとどめ、5回は無失点。しかし6回に再びつかまり、2死満塁から2点タイムリーヒットを打たれ、6-0。愛工大の大勝な気配。
しかし6回裏に、愛工大先発の中村がつかまった。元々、それほど盤石なピッチングではなかったのを、バックが好守で支えていたという感じもあったし、連打と犠飛で1失点すると、ベンチはさっさとリリーフを送ってきた。しかし、最初のリリーフの吉村はヒットを打たれ(守備が乱れた、ちょっと気の毒なヒットだったが)、打者1人で交代。2人目の室田はアウト一つは取ったが、四球の後、2点タイムリーを打たれて、スコアは6-3。3人目のリリーフの新村が、ようやくこの回を終わらせた。
3点差ならまだわからんなあ、という感じの7回表、今度は6回途中から登板した東日本国際大の蒔田が、打ち込まれて1失点。さらに2死満塁だったが、ここは切り抜けた。
にしても、どっちもピッチャーに不安感があって、まだこの先、荒れそうだな、と思いつつ、この時点で球場から撤退したんだが、帰宅して確認してみると、スコアはここから動かなかったようで、愛工大が7-3で勝ち抜けていた。
東日本国際大は、早い回の大量失点を、結局追い切れなかったらしい。
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イースタンリーグ ヤクルト対楽天(6/9)

2019.6.9 (日) 13時 ヤクルト戸田球場
E 000201010 4
S 000010000 1
[敗]寺島、[勝]弓削、[S]小野
[H]S:吉田(弓削)、E:耀飛(寺島)、ヒメネス2(蔵本、大下)

このところの暑さに比べると肌寒いくらいで、空は雲で覆われ、いつ雨が来ても不思議でない感じの天気だった。

先発投手はヤクルトが寺島、楽天が弓削。
寺島は今年初めて見たのかな。何が売りなのか、よくわからんピッチャーという印象は、今回も変わらなかった。それほど球が速いわけでなく、制球が抜群というわけでもなくて、球数が多い。4回にヒットのランナーを置いて、耀飛にバックスクリーンを越えるでかいツーランを食らい、さらにヒットと四球でランナーを溜めた所で、早々と蔵本に交代。
蔵本も、この回は抑えたが、危なっかしさのあるピッチングは相変わらずで、6回にヒメネスにソロホームランを食らう。7回に登板した平井は、1四球は出ながらも無失点に抑えたが、8回に登板した大下は、またヒメネスにソロホームランを打たれて4点目。9回は中尾が三者凡退に抑えた。
楽天の弓削は、四球は多いながら、内野ゴロを打たせて仕留める巧みな投球で、ヤクルト打線は、5回に吉田がホームランを打って1点を返しただけで、7回までヒット3本(ちなみに四死球は5)に抑え込まれた。まあ、弓削が良かったというより、ヤクルトが貧打だった、という気もしないではないが。8回はハーマン相手に1死1-3塁を作ったが物に出来ず、最終回は小野に三者凡退で敗戦。

今年、戸田での観戦試合で初めて負けた。比較的豪華な面子の割に完敗ぽい内容で、どうなの?という感じはしないでもないが、その豪華な面子は上から落ちてきた選手たちだと思えば、上の成績が絶不調なのも、わからないではないか。
ちなみに雨は8回裏途中から降り出した。まあ、降り出しが遅かったのは助かった。
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イースタンリーグ 西武対ヤクルト(6/6)

2019.6.6 (木) 13時 西武第二球場
S 000010000  1
L 000000002X 2
[敗]坂本、[勝]野田

陽射しが強くて暑い中での試合。時々そよ風が来る分だけは助かった。

先発投手はヤクルト山田大、西武が本田。
両先発がよい立ち上がり。特に山田は、5回までは斉藤彰に打たれたエンタイトルツーベース以外は、走者を一人も出さなかった。
ヤクルト打線は本田に対して、5回に松本・三輪・山崎の3連打で1点を先制。しかしその後は、西武の投手リレーに抑え込まれた。
山田大は、6回先頭打者の呉の強襲打を手に受けて降板。緊急リリーフの蔵本はあっぷあっぷしながらも、微妙なジャッジ?と西武の拙攻に助けられ抑えきった。7回は中澤、8回は大下と繋ぎ、1対0のまま9回を迎えた。
9回裏は坂本が登板。簡単に2死を取ったが、その後、四球・ヒット・四球で満塁。ここで斉藤彰にセンターオーバーの2点タイムリーを打たれ、逆転サヨナラ負け。

ちょっと後味が悪い負けかた。あとは、山田大の負傷の具合。今日の投球内容が良かっただけに。
坂本は、最後、急ぎ過ぎてしまったかもしれないね。その辺、まだまだということかも。最後の斉藤の当りは、1点差、2死満塁という状況で、野手がバックホーム態勢でなければ、センターが追い付いたかも、という感じだったから、まあ、そういう総合的なことも含めて、という所かなあ。

ちなみに、大規模改修が予定されている西武第二球場だが、現時点ではまだ手付かず。ただ、球場に隣接する場所には大きな建物が建ち、ライト後方の眺めに風情がなくなった。
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西武サヨナラ勝ちの後
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「大陸横断超特急」

1976年製作の映画。4月末に映画専門チャンネルのザ・シネマで、日本語吹替版を放送していたので見てみた。かなり有名な映画だけれど、見たことがなかったのと、ジーン・ワイルダーの声を広川太一郎が吹替えているのに懐かしさを感じたのが理由。
LAからシカゴへ向かう寝台特急列車で、犯罪組織の一味と乗り合わせた主人公が、事件に巻き込まれる話。基本的にはサスペンスコメディだが、LAからシカゴへの沿線の風景をふんだんに取り込んだ観光映画ぽい雰囲気もあるし、最後の方はパニックもの的で、切り口がいろいろある映画という印象。
その分、ややとっ散らかっている感じもするのだけど、70年代らしいのどかな雰囲気は悪くない。近年のハイテンション過ぎる映画よりも、こういうのの方が好きだなと思った。最後のパニックの場面なんかも、今の映画の感覚では、全然パニックに見えないのどかさだよ。その割には、結構ばしばし、特にコメディぽい振りもなく、あっさり人が殺されるんだけども。
半ばから終盤にかけて登場する、リチャード・プライヤーが演じる中途半端な小悪党が楽しかった。この俳優のこういう演技は好きだった。
吹替版なので、広川太一郎だけでなく、滝口順平や立壁和也などの懐かしい声が、いかにもな役回りで聞けたのもうれしかった。子供の頃は、こういうのでテレビで洋画を見て楽しんでいたんだよな、というのを、改めて思い出した。つまり、自分が映画を見る原点のひとつは、こういう所にあったわけで。

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「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」

2014年にアメリカで製作された「GODZILLA ゴジラ」の続篇。公開初日(5/31)の夜に見に行った。
今回は「三大怪獣 地球最大の決戦」と同じく、ゴジラ、モスラ、ラドン、キングギドラが登場して、怪獣プロレスを繰り広げる。

前作でクオリティ保証済のゴジラに加え、今回はキングギドラのスケール感が凄い。この2匹の対決のど迫力を見るだけで値打ちはあったと思う。
ラドンも、火山から出現する場面は、「ラドン」を何倍にもスケールアップしたかっこよさ。
ただモスラだけは、東京タワーに繭を掛けることもなく、いまいち見せ場が貰えてなくて残念だった。
その他、いろんな所にオリジナル作品への気配りが見て取れたのは嬉しかった。

ただ、ストーリーは相当グズグズ。多分、純粋に怪獣プロレス映画として見た方がたのしい(元々、前作もテイストとしてはそう)。変にストーリーにこだわると、多分、腹が立つ。
その辺もあって、前作ほど、諸手を挙げて賛辞を贈るという感じではなかったのだけど、怪獣映画として、十分期待には応えてくれたかな、とは思う。個人的に、「シン・ゴジラ」より、こっちの方が全然好きなのは、間違いない。

なお、上映スケジュールの関係で、前作の時同様、日頃は見ないIMAX 3Dで見たんだが、前作の時同様、3Dは要らなかった気がする。

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感想「脱落者」

「脱落者」 ジム・トンプスン 文遊社
不幸な成行で、自分の知的な能力に見合った人生を送れず、得られると思った財産も得られず、田舎町で鬱屈している保安官補が主人公。トンプスンの小説ではお馴染みの、明暗の二面性を抱えた人物で、暗い面が露出したことをきっかけに人が死んだことで、彼や周囲の人間の人生が狂い始める。
もっとも実際には、主人公の人生は既に狂っているので、巻き込まれた人間たちの人生が狂っていく話と言った方がいいのかもしれない。
そして、不条理感や絶望感が漂う、真っ暗な(ノワールなと言ってもいいのかな)世界へ話は進んでいくが、終盤になると、意外に普通のサスペンス・ミステリっぽい展開になり、その流れのまま、あっさりと終わる。元々、伏線は張られていたので、予定通りの展開だったのかもしれないが、ちょっと意外な転調をした印象。
ただ、その結末で大きな役割を果たす人物は、主人公以上に病んでいるように思えるので、表向きはどうあれ、彼らが向かう未来が明るいものとは考えにくいし、そのあたりにトンプスンの小説らしい闇が覗いているような気はする。
まあ、どこまでがトンプスンの計算なのかは分からないけれど。彼は実際には、結構行き当たりばったりに書き飛ばして、そんなに丁寧に話を作ってはいない気がするので。その辺を、野崎六助が解説で、割と身も蓋もない書き方をしているのが、(やたらと著者を持ち上げる書き方をしていることが多い)トンプスンの小説の解説としては珍しくて面白かった。

実は、この解説には、自分がなんでトンプスンの小説を読み続けているのか、というのを改めて考えさせられた。すごく面白いというわけでもなく、ノワール的な小説にそんなに関心があるわけでもないのに、なんで?、というのを、元々、時々思っている。一人の作家なり、シリーズなりを追いかけて、どういう風に振れていくか、あるいは変わっていくか、というのを見る面白さ、だと思うのだけど、要は惰性?、という気もしないではない。でも、小説にしろ、スポーツにしろ、自分が見続けているものって、基本的にみんなそういうものかもしれない、とも思う。
(2019.5.19)

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感想「内戦の日本古代史」

「内戦の日本古代史」 倉本一宏 講談社現代新書
日本の古代に起きた内戦がどのようなものだったか、というのを解説する内容。
前振りとして、日本の古代は、諸外国(といっても、中国や欧州程度と思われるが)に比べて、対外戦争も含めて極端に戦争が少なく、事後処理も、敵側の人間であっても、降伏したのであれば戦後の統治体制に受け入れるなど、概して穏やかなものだった、ということを言っている。
その後、ひとつひとつの内戦を細かく解説していくが、日本史のかなり細かい所まで踏み込んだ内容なので、バックグランドの知識が乏しい自分にとっては、なるほどそうなんですか止まりだった。それでも、こんな所まで文献から読み解けているのか、というあたりには、ちょっと感銘を受けたけれど、たとえば邪馬台国の所在にしても、説が色々ある中で、この著者は自身が妥当と思う説に基づいて自説を組み立てているから、この本全体の内容も、どこまでが専門家の中での共通認識なんだろう、とは思った。

元々は、穏やかだった古代が、なぜ血腥い中世へ移行して、さらには明治以降の殺伐とした好戦的な国家へ繋がっていったのかというのが、著者の問題意識らしいのだけど、本書は古代の戦争の解説の域を出ていないように思える。問題意識に関わる部分の考察はあまり厚くなく、そこに興味を引かれて読んでみた本だったので、その点は残念だった。諸外国に比べて、と言っている割に、外国の歴史にそれほど通じているようでもない印象を受けたあたりもマイナス点。要するに、著者の主張の部分に、どの程度の妥当性があるのかを、本書を読んだだけでは、いまひとつ判定しづらかった。
それでも、あまり知識のない古代の権力闘争について、なにがしかの知識が得られたのは良かった。古代の権力闘争が、朝鮮半島のそれと、思っていた以上に密接に繋がっていたのも興味深かった。日本と朝鮮半島は、少なくとも権力者のレベルでは、今よりもずっと密接な関係にあったということなんだよな。
(2019.5.5)

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感想「犬であるとはどういうことか」

「犬であるとはどういうことか」 アレクサンドラ・ホロウィッツ 白揚社
犬の嗅覚について論じた本。学術的な検証結果や、犬の嗅覚を実際に利用している様々な現場を取材した経験をまとめている。著者はさらに、自分でもいろいろな嗅覚のトレーニングを体験して、においを嗅ぐというのはどういうことなのかとか、人間の嗅覚についても踏み込んでいく。

自分は別に犬好きというわけではないけど、散歩している犬が、道端のにおいを必死で嗅いでいる姿には、いつも心を打たれているので(^^;)、この本に興味を感じた。なぜ心を打たれるかというと、自分自身がにおいに興味があるからで、それは間違いなく、子供の頃、あんまり視力がよくなかった分、聴覚や嗅覚を鍛えようという意識が強かったから。でも犬には勝てないよなあ、と思っていて、その点は犬に敬意を持っているよ。
犬の高度な嗅覚(においを感知するというだけでなく、それを使ったさまざまな探索能力も含め)についての、興味深いエピソードがいろいろと書かれているが、飼い犬からはその能力が失われつつあるというのは、残念なことではある。餌が貰えるから、自分でいろんなものを嗅ぎ出さなくても食事に困らないのと、いろんな所に鼻を突っ込むのを、飼い主は概して嫌がるから、というのがその理由だそう。確かに近頃、散歩中に嬉々としてにおいを嗅いでる犬を、昔ほど見かけない気がするなと、思ってはいた。もっとも、それは能力を使うことを忘れている(教えられていない)だけなので、訓練すればちゃんと思い出すらしい。
まあ、それにも関わってくるのだろうけど、においを嗅ぐのは意識的な行為だというのは、興味深かった。勝手ににおってくるにおいも確かにあるにせよ、基本的には意識して嗅がないと、においは分からないらしい。ということは、人でも訓練すれば、犬並みは無理としても、今よりはにおいが嗅げるようになるかもしれないわけで(著者はそういうトレーニングも受けてみたりしている)、夢のある話。

ちなみに、人間の病気を犬が嗅ぎ出すというくだりを読んで、そんなら犬を1匹飼ってみるのも悪くないかと一瞬思ったものの、面倒見切れないのは確実なので、やっぱり無理。
(019.4.13)

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J1リーグ第14節仙台対名古屋

2019.6.1(土) 14時 ユアテックスタジアム仙台
観客 12853人 主審 佐藤隆治  副審 大塚晴弘山際将史

 ベガルタ仙台 3(1ー1)1 名古屋グランパス
         (2ー0)

 得点 6分 仙台・吉尾
    27分 名古屋・マテウス
    74分 仙台・長沢
    82分 仙台・長沢

現地観戦。

名古屋の先発は、前節から赤崎とシャビエルが外れて、トップにマテウス、右サイド前田。シャビエルは足のコンディションにやや問題があるらしい? とはいえ、結局途中から出場した。

名古屋は立ち上がりに押し込みながら、前半6分にあっさり失点。左サイドからのクロスをゴール前でポストされてシュートという、簡単過ぎるきれいな崩され方。いきなり嫌な感じ。
名古屋の攻撃は、例によってボール保持率はそこそこ高いものの、ゴールへ向かう勢いがあまり感じられなかった。マテウスは積極的に走り回っていたけれど、回りをうまく使うという点ではシャビエルに見劣りするし。
日頃、そこまで依存している、効いているという感覚がないので、ジョーがいないせいとは、あんまり思いたくないけれど、やっぱり核に彼がいるといないとでは、かなり違うらしい。というか、ジョーがいなけりゃいないなりにどうするか、というイメージが乏しいということなんだろう。それでもシャビエルが居れば、ルヴァン杯の神戸戦のように、彼が試合を作ってくれるけど。
とはいえ、マテウスの積極性が生きて、前半半ばに彼のミドルレンジのシュートが決まって同点。速いパス回しからマテウスにボールが繋がった展開もよかったし、ここから乗っていけるか、という感じだった。またもチームの窮地を救うマテウスか、と思ったんだけど。

後半は立ち上がりから名古屋が押す展開。いつもほどの迫力はないにしても、それなりにボールは回ったし、もう一息で噛み合わないにしても、決定的な場面も作った。しかし後半半ばにカウンターからのシュートをランゲラックがセーブして弾いた所に、長沢に詰められてまた勝ち越される。
そこで、米本を下げて赤崎を入れ、守りを捨てても勝ちに行く3人目の選手交代をしたが、直後にランゲラックが長沢にパスしてしまう致命的なミスを犯し1対3。ミスキックかと思ったが、後で映像を見ると、詰めてくる長沢に気付かずにランゲラックが蹴ってしまっているような。ミスというよりポカか。
そのままスコアは変わらず敗戦。明らかに自滅で、今季のリーグ戦では最悪の試合。

後半の前半の優位な時間帯に決めきれなかったことが、この結果になったという感じだけど、それはそれにしても、守備の軽さが目立ったように思える。特にランゲラックは、ファインセーブを連発していた頃とはうってかわって、ポカは論外にしても、割と簡単に決められちゃう失点が、このところ多いように見える。
攻撃的な試合運びで試合が推移している中で、ぽこっと攻め込まれた時、持ちこたえられない印象で、その辺の切替えがうまく出来なくなっているのかな。

攻守ともに綻びが見えた所で、リーグ戦の2週間のインターバルが来るのは、立て直しの時間があるという意味で、幸運かもしれない。その2週間でジョーが帰ってくるかもしれないし?

ちなみに、長沢には、去年、ガンバに居た時に、ルヴァン杯でボコボコにやられた。どうやら、名古屋の天敵ぽい気配がある。
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