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感想「バッド・ボーイ」

「バッド・ボーイ」 ジム・トンプスン 文遊社
著者の少年時代から青年時代にかけてのエピソードを連ねた体裁を取った、私小説的な小説。原著は1953年に刊行されていて、彼の著作の中では比較的初期の部類。
もちろん、どこまでが事実なのかはわからないが、トンプスンのあれこれの長篇に通じるエピソードが散りばめられていて、こうした体験の上に彼の作品群があるのか?、と思わせられる。実際、体験に絡めて、自作を解題しているような部分もある。
考えてみると、トンプスンの小説の世界は、自分が経験してきた世界とはかなりかけ離れているので、リアルに感じられない部分が多いが、むしろそこに面白みを感じているのかもしれないと、今さらながら思った。自分は知らない、現実にある(あった)世界が、体験に裏打ちされて、リアルに描かれている所を、魅力として受け止めているのかも。
なお、本書は、悲惨な出来事を乾いたユーモアで描く、というのが基調になっている。面白く読める内容だったが、翻訳がコミカルさをうまく伝えきれていない気はした。笑いの要素を翻訳するのは難しいので、ユーモアが前面に出た翻訳小説にはよくあることだから、仕方ないとは思うけれど。

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