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感想「名も知らぬ夫」

「名も知らぬ夫」 新章文子 光文社文庫
「昭和ミステリールネサンス」の3冊目。 2019年の刊行。
この作家は、名前を聞いたことがあるかもという程度で、予備知識はほぼなかった。
1960年前後が舞台の、女性を主人公にした作品が主体。このシリーズでここまで読んできた2作家(結城昌治、梶山季之)に比べて、古さを感じた。当時から現在までの女性の環境の変化が、男性に比べてかなり大きいのが理由の一部のような気がする。
ブロットよりも女性心理に力点のある作品が多いこともあり、古い時代の感覚で書かれていることがかなり効いてきて、あまり素直に読めなかった。そんなに短絡的に殺人が選択肢に入るのか?といった、登場人物の行動原理が納得しにくかったりもした。時代のせいだけでなく、著者の作風も関係しているのかもしれないが。
本書の中では、「少女と血」が、いい雰囲気の作品と感じたが、これも他の収録作と少し傾向が違う、幻想的な所が良かったからではないかなと思った。
(2020.1.24)

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