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イースタンリーグ ヤクルト対巨人(7/29)

2020.7.29 (水) 13時 ヤクルト戸田球場

グランドコンディション不良のため中止。

7/28から、ヤクルト戸田球場のイースタン公式戦でも、有観客試合を開催ということだったので、7/29に見に行こうとした。
(ここまで行われていた無観客試合試合でも、土手から見ている人たちが相当数いたのは知っている。というか、そういう風景を、通りすがりに見に行ってもいた。でも、無観客試合の間は、自分は「観戦」はしないということで、一応、筋は通していたつもり)
あいにく朝から雨が降っていたが、霧雨に近い降りだった。中止の告知も出ないので、神宮ならやる天気だろうから、やるのかなと思い、現地へ行ってみた。球場に着いて、係員に聞くと、やる予定ですという返事だったので、待っていた。
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しかしプレイボール15分前に、グランドコンディション不良のため中止、のアナウンス。
20200729boardまあ、しょうがない。

なお、去年までは試合の時は開放されていた、球場の土手側のゲートが閉じられていた。
20200729gate 一時的なものか、恒久的なものなのかはわからないが、COVID19感染拡大対策で、球場への人の立ち入りを、きっちりコントロールしないといけない状況下では、やらないといけない処置だろう。今までは土手から球場内へ、人が入り放題だったわけだから。こうなってしまうと、球場内のトイレや自販機に、土手からは直接向かえない。まあ、金を払って見ているのでない以上、そこは何も言えないわけだけど、何らかの自衛策を講じる必要はあるなと。
こういう処置を行ったことについては、COVID19対策とは別な理由もあるのかもしれない。今季、外野席を新設したのに伴って、観客の立ち入りエリアを(神宮球場のように)、内野席と外野席できっちり分けたようなのだけれど、そうなると、内野席エリアに直接アクセス出来てしまう、土手側ゲートが問題になったのでは。そもそも、元々内野席のエリアは、関係者が行き来するエリアでもあるので、人の往来を制限したい意図もあったんじゃないかなあ、という気もするし。まあ、いずれにしても、苦情を言える立場ではないので、仕方ないとは思う。

球場入り口横に、チームショップの建物が新設されていた。
20200729baiten 壁面にはスワローズだけでなく、ヤクルトラグビー部(レビンズ)、ヤクルト陸上部のステッカーも貼られていたので、レビンズのグッズも売ったりするのかなと思って聞いてみた。可能性はなくもないようだけれど、少なくとも現時点では、そういうものは置いていなかった。

まあ、その辺のリサーチも出来たから、雨の中を見に行ったのに中止だったとはいえ、行った意味はなくもなかったかなと。

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セリーグ ヤクルト対巨人(7/24)

2020.7.24 (金祝) 18時 神宮球場
G 0002003000 5
S 0500000000 5
[H]G:大城(吉田大喜)、吉川尚(梅野)、丸(梅野)

今年初の野球観戦。NPBはCOVID19感染拡大防止のため、大幅に開幕が遅れた後も無観客試合が続いていたが、7/10から有観客開催になり、ヤクルトの公式戦ホームゲームとしては、この試合がようやく、今年初の有観客試合。去年の9月末以来10ヶ月ぶりだった。

上限5000人に観客数を制限しての全席指定なので、ゆったり感のある観戦。鳴り物や声出し応援が禁止なのも、とても心地よくて、これからはこのスタイルでやってくれないかなと思うくらい。でも、それじゃ採算が成り立たないだろう、ということは分かる。もっとも、10年くらい前までの神宮のヤクルトの試合は、こんな感じの試合がいくらでもあったと思うけど。

時折、雨がぱらつく中での試合。
先発投手はヤクルト吉田大喜(新人)、巨人が今村。もつれそうな組合せよな、と思ってたが、やっぱりそうなった。
今村の制球が悪く、四球をポロポロ出す。2回に四球とヒットと犠打で1死2-3塁から、吉田大喜のタイムリーヒットでヤクルトが2点先制。山田のタイムリーでもう1点。さらに青木の左中間への凡フライを、丸とウィーラーがお見合いでヒットにして、もう1点。さらに村上のタイムリーで合計5点。
吉田大喜は球速も制球も、それほどいいとは思えなかったが、3回までは不思議と持ちこたえた。しかし4回に捕まり、四球のランナーを置いて、大城にツーランを食らう。さらに連打されたが、1死1-3塁で投ゴロゲッツーで切り抜けた。5回のピンチも、ショートのエスコバー(新外国人)の好守で切り抜け、勝ち投手の権利を得て交代。
しかし、6回に投げたマクガフは完璧に抑えたが、7回の梅野が吉川尚のホームラン、坂本の犠飛、丸のホームランで3点を失い、吉田の勝ちを消した(重信の打球が、ライトフェンスを突き破ってスタンドに入る珍事があったのは、この回。ローカルルールでツーベース扱いになった)。まあ、いかにも梅野らしいピッチングだったとは思う。梅野をリリーフした長谷川(ソフトバンクの育成から今季加入)もあやしかったのだけど、ここはなんとか同点のまま持ちこたえた。
その後は、8回を清水、9回を石山がきっちり抑えた。ヤクルトは5回以降はノーチャンスだったので、そのまま延長突入。
10回は双方ランナーを出したが生かせず、今季の規定により10回で引き分け終了。

今年はテレビの野球中継をほとんど見ていないし、チーム情報を細かくチェックもしていないので、試合前の時点では、巨人が首位で、ヤクルトは2位に付けていて、どっちもそこそこ調子がいいらしい、という程度のことしか知らなかった。
ヤクルトに関しては、村上の打率がえらくいいのが意外だったけれど、この試合を見る限りは、去年に比べてそれほど?という感じ。梅野のおなじみの梅野だったし。エスコバーはいいショートだな、という印象。初勝利を逃した吉田大喜は、現時点では、それほど大きな期待を掛けられるピッチャーではないような気がした。この試合ではよく粘ってはいたし、いい守備と、先制タイムリーを打つ、打者としての勝負強さも見せたけれど。清水が、成績を見ても、そこそこ使えてるのか?、というのは、ドラフト1位で取った球団にとっては、いい知らせだろうな。ただし、あくまでも1イニングの中継ぎぽいけれど。
巨人は、イニング半ばでの守備の選手の交代が二度もあり、アクシデントなんだとしたら、ちょっとお粗末な感じ。雑な守備や走塁、淡白な攻撃もあって、そんなに強そうなチームとは思えなかった。
そういうこともあったので、試合内容そのものは、無駄に長くて雑と思えたけれど、久々に球場で観れたこと自体が楽しかったので、良かったと思う。
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J1リーグ第6節大分対名古屋

2020.7.22(水) 19時半 昭和電工スタジアム大分
観客 3603人 主審 福島孝一郎 副審 西橋勲、武田光晴

 大分トリニータ 0(0−1)3 名古屋グランパス
          (0-2)

 得点 31分 名古屋・吉田
    48分 名古屋・丸山
    73分 名古屋・米本

DAZNで見ていた。

名古屋の先発は、前節からの変更は、1トップに金崎が復帰して、相馬が外れて前田が入った。左サイドにマテウス、右サイドが前田。ここまで1試合ごとにボランチのシミッチと米本が入れ替わってたが、米本が2試合連続の先発。機械的に1試合交代にしてたわけではなかった、ということか。

珍しく、立上りから名古屋が攻勢を掛け、優勢に試合を運んでいたが、16分に交錯プレーで、早々と阿部が負傷交代。画面上はそれほど深刻なものではなさそうに見えたし、大事を取っただけと信じたい。
代りに同じポジションに入ったシャビエルは、さすが、きっちり穴を埋めて、名古屋優勢の流れは変わらなかった。ただ、22分には大分側にも負傷交代の選手が出て、少し嫌な雰囲気があったし、名古屋は惜しいシュートを撃ち続けていたが、GKやDFの堅守に阻まれて得点できなかった。優勢に試合を運んでも、堅守に阻まれて得点できないという、大分戦にありがちな印象のあるパターンに、はまり込んでいる気がし始めた。
それを打開できたのは31分。左サイドを上がった吉田が、マテウスとパスして中へ向かい、マテウスから金崎を介して受けたボールをシュート。吉田の名古屋での初ゴールで先制。これで名古屋の試合運びは、かなり楽になったはず。

後半に入って早々の48分に、マテウスのゴール近くのFKから、混戦でゴールが生まれ、2点目(丸山のゴールという記録だけど、中継で見た時は大分DFのオウンゴールくさかった。丸山本人も確信がなかったらしい(^^;。とはいえ、とりあえず、丸山も名古屋での初ゴール)。押せ押せの展開だったが、64分に稲垣が負傷して、シミッチに交代。どういう状態なのか、よくわからなかったけど、ここまでフルに出ていたボランチの要の負傷は痛い。単に、足がつっただけならいいんだけど。
その影響もあるのかもしれないが、この辺から自陣ゴール前に、点を取らないといけない大分が攻め込んでくる回数が増えてきた。73分には、自ゴール前で大分のFK。しかし、これを防いだ後のロングボールを成瀬が拾って、一気にカウンター。前田→金崎とつないで、最後は米本が撃ち込んで3−0。米本も名古屋での初ゴール。圧勝ペースになった。
その米本も、80分に交錯プレーで負傷。交代出場した相馬が、ボランチのポジションに入る緊急事態。必然的に守備的な戦い方になり、大分に際どいシュートを撃たれる場面もあったが、ランゲラックの好セーブなどでしのいで、3試合連続の完封勝利で終えることは出来た。

内容に見合った順当な勝ちだったと思うし、試合結果自体は素晴らしいのだけど、3人の負傷退場が、とても気になる。しかも全員、中盤の中央の選手。大分は鳥栖に比べれば、厳しく突っかけてくる場面は比較的少なかったと思うのだけど(早い時間に双方に負傷者が出た影響もあったのか?)、こうなっちゃったのは、連戦の疲労感なんかも関係しているのかな。とにかく、大きな負傷でないことを願うしかない。
昨年のヤヒロも、本格的に泥沼にはまり込んだのは、米本・丸山といった所に負傷が続いたのがきっかけだったから、マッシモが同じ轍を踏まないように、とも思う。

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J1リーグ第5節名古屋対鳥栖

2020.7.18(土) 18時 豊田スタジアム
観客 4827人 主審 今村義朗 副審 大塚晴弘、鈴木規志

 名古屋グランパス 1(0−0)0 サガン鳥栖
           (1−0)

 得点 62分 名古屋・前田

 退場 83分 鳥栖・チアゴ アウベス(警告2回)

DAZNで見ていた。

名古屋の先発は、金崎が鳥栖からのレンタル契約の関係で、鳥栖戦には出場出来ないので、1トップが山崎。その他は、前節とだいたい同じ。唯一、ボランチがシミッチから米本に代わった。

再開後の名古屋の試合を見ていると、ずっとそうだけど、この試合もゆっくりした入り。積極的に仕掛けてくる鳥栖に、押されているようにもみえたけれど、多分、意図的な配分なんだろうと思う。
実際、鳥栖のきわどいシュートはあったけれど、決定的に押し込まれる場面はなかった。ただ、逆に名古屋が押し込む場面も、なかなか作れなかった。このところ好調に見えたマテウスが、いまひとつブレーの精度を欠いて見えたあたりも、その理由の一端だったかもしれない。前半は主ににらみ合いだけで終わったという感じ。
後半になってもなかなか動かなかった試合を一変させたのは、56分に山崎に代えて投入された前田。スピードのある動きで名古屋の攻撃のペースを上げ、59分にクロスバーを叩く、この日最初の名古屋の決定的なシュートを放つ。62分には、後方からの阿部の浮き球のパスを、ボレーで撃ち抜く芸術的なシュートで先制ゴール。81分にも惜しくもGKに弾かれて、ゴールの枠に当たったが、決定的なシュートを撃った。この日の前田は本当に切れていた。
83分に鳥栖のチアゴアウベスが警告2回で退場し、名古屋は数的優位になったけれど、87分にCKからゴールにボールを押し込まれちゃった。ただし、これは明らかなオフサイドで失点にはならなかったが。まあ、セットプレーでは数的優位は関係ないというのが、よくわかる場面ではあったかと。
結局、1対0で逃げ切って、2試合連続の完封勝ち。

内容的に優勢だったとは思うけれど、相手の厳しい寄せによく耐えて、得点ももぎ取って、よく勝った試合だと思う。
山崎はアピールのチャンスだったが、あまりいいところは見せられなかった。ただ、なかなか前にいいボールが入らなかったこの試合に関しては、金崎だったとしても、あまり違いはなかったんじゃないかな。少なくとも山崎も、前田でペースを変える伏線としては機能したと思う。
ボランチは、米本とシミッチを1試合毎に起用してるが、相手によって変えているというのではなく、単なるローテーション?
それにしても5戦無敗とは、順調な立ち上がり。ちょっと警告が多い気がするのが、先々の累積を考えると気になるけれど。
警告については、この試合は、双方の選手に警告が出る両成敗的なレフェリングが2回あった。タイトなプレスを掛け合って、接触プレーの多い試合を、コントロールするには必要な警告だったかな、と思わないではないけど、ちょっと簡単に出しすぎではという気もした。

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マーガレット・ミラー

このところ再読を続けている上で、長篇小説のリストがないと不便なので作成。

The Invisible Worm (1941) *
The Weakly-Eyed Bat (1942) *
The Devil Loves Me (1942) *
「眼の壁」 Wall of Eyes (1943) $ 小学館文庫
Fire Will Freeze (1944) 
「鉄の門」 The Iron Gate (1945) $ ハヤカワミステリ文庫、創元推理文庫
Experiment in Spring Time (1947) 普通小説
It's All in the Family (1948) 普通小説
The Cannibal Heart (1949) 普通小説
「悪意の糸」 Do Evil in Return (1950) 創元推理文庫
Rose's Last Summer (1952)
「雪の墓標」 Vanish in an Instant (1952) 論創社
Wives and Lovers (1954) 普通小説
「狙った獣」 Beast in View (1955) ハヤカワミステリ文庫、創元推理文庫
「殺す風」 An Air That Kills (1957) ハヤカワミステリ文庫、創元推理文庫
「耳をすます壁」 The Listening Walls (1959) 創元推理文庫
「見知らぬ者の墓」 A Stranger in My Grave (1960) 創元推理文庫
「まるで天使のような」 How Like an Angel (1962) HMM、ハヤカワミステリ文庫、創元推理文庫
「心憑かれて」 The Fiend (1964) 創元推理文庫
The Birds and Beasts Were There (1968) 自伝
「これよりさき怪物領域」 Beyond This Point Are Monsters (1970) ハヤカワポケミス
「明日訪ねてくるがいい」 Ask for Me Tomorrow (1976) # ハヤカワポケミス
「ミランダ殺し」 The Murder of Miranda (1979) # 創元推理文庫
「マーメイド」 Mermaid (1982) # 創元推理文庫
Banshee (1983)
Spider Webs (1986)

* ポール・プライもの
$ サンズ警部もの
# トム・アラゴンもの

邦訳は読んでいるものを記載

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感想「耳をすます壁」

「耳をすます壁」 マーガレット・ミラー 創元推理文庫
原著は1959年の刊行で、邦訳は1990年。これも多分、最後に読んでから、20年以上経っているはず。原著の刊行順としては、「殺す風」と「見知らぬ者の墓」の間。

メキシコ旅行に出掛けた女性の友人2人連れの片方が、ホテルの窓から転落死する事件が起きる。もう1人の女性(エイミー)も負傷し、夫が迎えに行ったが、夫だけが家に戻って来て、妻は療養に行ったと言う。女性の兄が夫の挙動に不信を募らせ、妹の身を案じて、私立探偵に調査を依頼する。

登場人物の大半が、心理的に安定感のない人物だが、彼らの心理の掘り下げよりは、ミステリらしい展開が描かれている場面の比重が高く、サスペンスが主体になっている作品と感じた。 この辺は後続の「見知らぬ者の墓」「まるで天使のような」とは、方向性が少し違っているように思う。
エイミーは、周囲の意向を常に気にかけて自分の意思が表に出ない、いかにもミラーの小説らしい人物。しかし、そもそもエイミーが消息不明になることが題材の小説なので、彼女自身の心理が描かれる場面は少ない。結果として、ストーリーはサスペンスの比重が高まっている、という印象。というより、そういう小説の作りになっている、というべきか。 
また、ユーモラスな描写が多く、コメディ的な面白さが、かなり強く出ている印象。

そうした要素があいまって、娯楽小説としての完成度は、かなり高いと思う。ただ、結末がかなり強引な展開になっていて、そこが欠点になっている気がした。しかも、最後に、真実はどちらか分からない、というような余韻を残そうとしているように感じるのだけど、結局、どっちでも大差ないのでは、と思ってしまったので、あまり感銘を受けなかった。
傑作になり損ねた作品、という印象が残った。
本書が「殺す風」と「見知らぬ者の墓」の間に来るのは、なんとなく分かる気がするのだけど、そこをはっきりさせるには、やはり「殺す風」も再読してみるべきなんだろう。
(2020.7.7)

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感想「見知らぬ者の墓」

「見知らぬ者の墓」 マーガレット・ミラー 創元推理文庫
このところ、マーガレット・ミラーを再読してる中での再読。原著は1960年の刊行で、邦訳は1988年。多分、最後に読んでから、20年以上経ってると思う。原著の刊行順としては、「耳をすます壁」と「まるで天使のような」の間に入る。

自分の墓が墓地にあるのを夢に見た女性が、墓に刻まれた「自分が死んだ」日付に何が起きたのかを調べ始める話。

途中までは、主人公の女性の神経症的な挙動に違和感を感じて、すんなり話に乗れなかった。それなりに安定して、裕福な生活を送っている女性が、気まぐれ的に自分探しを始める、というような描き方になっているので、あまり共感が持てなかった。確か、過去に読んだ時も、そんなことを思った覚えがあり、多分、その辺が理由で、ミラーの傑作群と見なされている中期の作品の中では、本書はそれほど自分の印象は良くない。
主人公(と、めぐりあわせで、彼女に雇われる成り行きになった私立探偵)の調査が進むにつれて、その日に何かが起きていたことは、当然分かってくるのだけれど、曖昧模糊とした状況はなかなか変わらず、その辺ももどかしい。
ただ、一見、安定して恵まれているように思えた主人公の生活が、彼女を「保護」しようとする(そしてそれによって、自分たちの生活を安定させようと考える)夫や母親の偽りの上に成り立っていたことは、次第に分かってくる。それによって小説は、庇護の中にいた主人公が、自立へ向かう物語へと変わっていくように見える。
話が三分の二を越えたあたりで、隠されていた真実の断片がようやく姿を見せ始め、そのあたりから話が一気に核心に迫っていく。この辺の、伏線を回収しながら畳み掛けて、結末になだれ込む展開は鮮やかで、ここでようやく、確かにこれは傑作群の一冊に違いないと思った。

書かれている内容の比率を考えるなら、本書のメインテーマはやはり、主人公の自立、もしくは、主人公と引かれあっていく私立探偵の人間性の回復ということになるのではないのかな。そして、これは「まるで天使のような」とほぼ共通するように思う。
一方で、主人公の平穏な生活が、嘘から作り上げられた薄っぺらな基盤の上に存在していたこと、そんな日常が何かのはずみで簡単に崩壊していくこと、身近にいる人物の、それまで知っていたのとは別の姿がそこで見えてくること、といった、一般的にミラーの作品の特徴として考えられている要素も、はっきり存在している。やはりこれが、ミラーの作品に一貫するテーマなんだろう。それはとても暗いビジョンだと思うのだけれど、ミステリの構成上、そういう要素が必要だから描いた、と考えるには、あまりにも痛々しくて、反復の頻度も高過ぎるように思う。

主人公に対しては、救いとして私立探偵が配されているわけだけれど、それが本当に救いとなるのかどうかは描かれずに話は終わる。これもミラーらしい形。
この時期の作品としては、「殺す風」だけが、ここは違っていたのかな?と思うと、あの小説の特別な感じが、改めて思い出される気がした。単なる思い込みではなく、本当にそうなのかどうかは、これもまた、再読してみないと分からないが。 
(2020.6.27)

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J1リーグ第4節C大阪対名古屋

2020.7.12(日) 19時 ヤンマースタジアム長居
観客 4026人 主審 村上伸次 副審 野村修、西村幹也

 セレッソ大阪 0(0−1)2 名古屋グランパス
         (0-1)

 得点 38分 名古屋・OwnGoal
    61分 名古屋・阿部

DAZNで見ていた。

名古屋の先発は、水曜のガンバ戦ではなく、先週土曜の清水戦とほぼ同じ。違うのは1トップが前田じゃなく金崎に代わったところだけ。

名古屋はこの試合も、出だしはセレッソに押され気味だったが、前2試合に較べると、バタバタしたところが少なく、落ち着いて対処できているように見えた。
序盤のセレッソの攻勢を凌ぐと、名古屋の時間帯も作れるようになり、その後は一進一退。シュートまではなかなか行けなかったが、中盤でうまくボールを奪うことが出来ていたので、割と安心感があった。
前半の終盤、CKやFKが続き、38分にマテウスの右CKから、ゴール前でシミッチとセレッソDFが競ったボールがゴール(記録はオウンゴール)。名古屋が先制。前半は1対0とリードして終了。

後半、セレッソが矢継ぎ早に選手を入れ替えて、攻勢に出てきたが、むしろ名古屋が優勢に試合を運べていたように思う。中盤が安定していたし、前線でも金崎が効いていた。
61分に相馬が左サイドから仕掛けて起点になり、稲垣を経由してボールを受けた阿部が、ゴール正面から強烈なミドルを決めて2対0。
その後は、逃げ切り気味に移行したが、極端に引き過ぎることもなく、安定感のある試合運びだった。試合が終盤になるにつれて、選手に連戦の疲れは感じられたけれど、それはセレッソも同じことで、それで大きく不利な状況に陥ることもなかった。2対0で逃げ切り、今季初の完封勝利。いい勝ちだったと思う。

金崎が試合ごとにフィットしてきている印象。それから、この試合は成瀬の奮闘が目立ったと思う。ここまでの試合でも、故障の宮原の穴を埋めて、よくやってた。オ・ジェソクの加入が決まって、8月以降はまた状況も変わってくると思うから、彼も必死だろうな。
稲垣は、瑞穂で今季の開幕戦(ルヴァン杯)を見た時は、ちょっとどうなんだろう、という気がしていたけれど、彼も試合を追うごとに存在感を増しているように思える。出場時間から判断すると、米本やシミッチよりも重用されてるわけだけど、現時点では確かに一番安定している気がする。稲垣と阿部の補強が、今の好調(と言っていいよね? 再開後3戦で2勝1分なんだから)の主因だろうな。いい補強をした。
あとは、この状況をどこまで持続させられるか。マッシモは、ヤヒロの時よりも、地に足の着いた戦い方をしているから、そんなにひどい崩れ方はしないだろうと思ってはいるけれど、故障者が出始めたりするとわからないかも(ヤヒロも直接的には、それで墓穴を掘ったわけだし)。ただ、運不運は仕方ないとしても、アクシデントに対して、どれだけ準備しているかというのも、監督の大切な役目のような気がするし、そこは見ておきたいなと。

この試合のセレッソは、状況を立て直そうとするのに、少し慌てすぎたような気がする。なんであんなに焦っていたのか。もしかしたら、試合運びが、ここまでの試合に比べて、明らかにおかしかったのかもしれないけど、セレッソをフォローしてるわけじゃないんで、その辺はよくわからないな。ただ、名古屋的には助かったようには思える。

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J2リーグ第4節大宮対東京

2020.7.11(土) 19時 NACK5スタジアム大宮
観客 2271人 主審 清水勇人 副審 櫻井大輔船橋昭次

 大宮アルディージャ 1(1−0)0 東京ヴェルディ
            (0-0)  

 得点 1分 大宮・渡部

J2のリーグ戦は、COVID19感染拡大対策での中断明け後の2試合を、無観客試合で開催していたが、今節から有観客開催。ただし入場者数を5000人以下に抑制する方針で、大宮はこの試合は4300くらいしかチケットを出さなかったみたい。
特殊な状況での開催がどういうものになるのか、興味はあったが、サポじゃないし、どうしても行きたい試合ではなかった。でも当日の16時過ぎても、まだチケットが残っていたのと、昼間不安定だった天気も、試合中は持ちそうだったので、行ってみることにした。

行ってみると、観客はそれなりに居るね、という感じたったが、スタンド全体に均等に散らばった入りなので、人数の割には多く見えたのかもしれない。サイドスタンド下段の立見席にアルディの看板を並べていたのも、ぱっと見の増量感があった。実際の観客数は2271人で、予定数の半分くらい。見た目の印象より少なかったこともあって、それしかいないのか、とは思った。まあ、天候が不安定だったから、行くのを控えた人もいたのかもしれない。

試合は開始1分に大宮の左サイドが攻め込み、確か左ウィングの酒井宣福がゴール前へ入れたクロスに対して、ヴェルディDFが誰も触れず、逆サイドに抜けたのを、右ウィングの渡部がフリーで押し込んで、大宮が先制。立ち上がり直後とはいえ、ヴェルディ、緩すぎない?という感じ。
以降は、ヴェルディがボールを繋いで攻め込もうとするものの、引き気味に構えた大宮の手堅いディフェンスを突破出来ないという流れ。ヴェルディは、ボールを繋ぐにしても、大宮に対する技術的な優位性はそれほど感じられなかったし、選手がパスの出し先を探すのに手間取る場面や、パスを出されて慌てて受けに行く場面が結構目について、チーム内の連携も十分に熟成していない印象だった。そういう状態で守備的な相手を崩すのは、なかなか難しい。
一方の大宮は、守備的な試合運びながらも、チャンスがあれば積極的にカウンターを仕掛けて、得点のチャンスを何度も作っていた。先制点の場面もそうだったが、攻撃に転じた時の両サイドの連携がかなり良くて、試合内容としてはヴェルディよりも一枚うわてに見えた。大宮も追加点は決められなかったので、勝敗は最後まで予断を許さない感じではあったけれど、結局そのまま逃げ切った。大宮がプラン通りの試合運びで、順当に勝ち切ったという印象だった。

内容的には、正直、やっぱりJ2だなあ、とは思ったし、大宮の試合運びはうまかったとは思うけれど、それほど面白い試合をしてたわけでもない(まあ、それが以前からの大宮の芸風ではある)。とはいえ、2月末以来、久々に現場で試合を見れたので、個人的にはそれだけでもOK。

試合以外については、観客が少ない上に、マスク着用の影響か、スタンドから飛ぶ、鬱陶しい罵声やコーチングの声があまり聞こえなかったのが良かった。その辺も含めて、観戦環境としては、ゆったり出来て、通常時よりもずっといいと思ったんだが、リーグやチームの経営を考えると、残念ながら、そうも言ってられんのよね。
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通常はホーム側のゴール裏。下段の立ち見エリアに観客に見立てた看板が立っている。
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J1リーグ第3節名古屋対G大阪

2020.7.8(水) 19時半 豊田スタジアム
無観客試合 主審 山本雄大 副審 西橋勲、川崎秋仁

 名古屋グランパス 2(2−1)2 ガンバ大阪
           (0-1)

 得点 6分 大阪・三浦
    16分 名古屋・マテウス
    31分 名古屋・シャビエル
    90+2分 大阪・渡邉

DAZNで見ていた。今季初めての、名古屋のJ1リーグ戦ホームゲーム。 

名古屋の先発は、土曜の清水戦からかなり変えていた。GKとバックラインは同じだったが、2ボランチは稲垣と米本。右サイドのマテウスはそのままだが、トップ下にシャビエルが入り、阿部は左サイド。トップに金崎。
ある程度は連戦を考えたローテーションだろうけど、相馬が前節の退場で出場停止になった影響が、あったのかどうか。

名古屋はこの試合も、入りがうまくいかなかった感じ。空回り気味でファールが続き、早々に米本が警告を受け、6分にはFKから失点。ガンバにうまく試合を運ばれている感じだった。
しかし16分に、相手ゴール近くで得たFKをシャビエルが蹴り、クリアがこぼれた所を粘って繋いで、コースを突いたマテウスのゴールが生まれて同点。ここから流れが名古屋に来たように思った。
31分には、マテウスの右からのクロスを金崎が繋いで、シャビエルが一度はクリアされながらも押し込む逆転のゴール。
前節から、クリアされてもしぶとく押し込むゴールが続いているのは、いいことだな。
そのあとは、後半に入ってからも優勢に試合を運んでいて、何度か追加点機もあったが、仕留められなかった。中でも金崎は2回くらい、決定的な形になりかけたけれど、物に出来なかった。やはりまだコンディションが万全でないから? ただ、いまいち力強さに欠ける気はするにしても、2点目にも絡んだし、攻撃の中での存在感はあったと思う。
55分にその金崎を山崎に代えたが、山崎は、どうもまだ、あまりいい場面を作れていないな。
61分にガンバが、渡邉千真、パトリック、倉田を投入。この辺から名古屋のチャンスが生まれにくくなり始めた印象。
69分にシャビエルを前田に代えたあたりから、名古屋は逃げ切りに入って、バランスが後ろに寄ったように感じた。そしてガンバは、このタイミングで遠藤を投入。結果として、名古屋が前でボールを持てる時間がさらに短くなり、ガンバを勢いづけたように思う。

85分に名古屋は、阿部をシミッチに代えて、3ボランチにして、完全に守備的にシフト(同じタイミングで成瀬も秋山に代えたが、これは前節のことも考えての、成瀬のケアだろうな)。なんとか持ちこたえたまま、ロスタイムに突入したが、90+2分にパトリックのポストプレーから千真に決められて同点。逃げ切れず、ドローに終わった。

後半の勝負所でガンバが投入してきた、名古屋的には嫌な記憶だらけの、華々しい顔触れに、まんまとやられた感じ。名古屋が守備的にシフトした時点で入れたのが、必ずしも守備面ではあまりいい印象のないシミッチだったのと、対照的だったなと。
戦略的には、逃げ切りにシフトした時間が早すぎたように思う。清水戦のようにもっと遅い時間帯まで、攻勢を保てなかったのかなと思った。まあ、ガンバが清水よりも難しい相手だった、というだけのことかもしれないが。

とはいえ、勝ち点1が取れたのは、悪くはなかったけれど。
それにしても、この2試合を見ていると、マテウスが随分よくなってる気がする。個人技があるのはわかっていたけど、ここまでうまく連携が取れる選手だったっけ、という感じ。チームにフィットしてきてるということなのかな。
 

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J1リーグ第2節清水対名古屋

2020.7.4(土) 18時 IHIスタジアム日本平
無観客試合 主審 村上伸次 副審 馬場規、鈴木規志

 清水エスパルス 1(1−2)2 名古屋グランパス
          (0-0)

 得点 18分 清水・金子
    32分 名古屋・相馬
    40分 名古屋・OwnGoal

 退場 90+6分 名古屋・相馬(警告2回)

COVID19感染拡大防止のため、 中断していたJ1リーグの再開初戦。日本平で18時キックオフなら、例年なら見に行ってる可能性が高い試合だけど、なにせ感染防止で無観客試合なもので、DAZNで見ていた。

名古屋の先発は、GKランゲラック、DFが右から成瀬、中谷、丸山、吉田。2ボランチがシミッチと稲垣。トップ下に阿部、右サイドにマテウス、左サイドに相馬、1トップが前田。2/22開催の前節(^^;からは、米山がシミッチに代わっただけ。中断の間に選手の移動がいくつかあったけど(ジョーがいなくなり、金崎が戻ってきた)、とりあえず先発には影響しなかった。

序盤は清水の勢いに押し込まれ気味。清水は気合いというより、むしろラフだった印象。中でも右SBで先発した元・名古屋の金井は、かなり物騒な雰囲気だった(攻め込まれて物騒だったのと、プレー自体が物騒だったのと、両方)。まあ、名古屋にいた時もそういう選手だったけれど(^^;。
18分に中盤でボールを奪われて、そこから速攻を食らって失点。その後も流れは変わらず、29分にもカルリーニョスに決定的なシュートを打たれたが、ランゲラックのセーブでなんとか持ちこたえた。
名古屋の攻撃は、両サイドでマテウスと相馬が度々攻め上がるものの、そこから中を持ち込んで、ゴールに迫る所まではなかなか持ち込めていなかった。しかし32分、右サイドのマテウスからゴール前にクロスが入り、攻め上がっていたシミッチがシュート。GKに跳ね返され、もう一度シュートして再度跳ね返されたが、それを拾った相馬が3度目のシュート。ついに決まって同点。あの場面、シミッチがよく上がっていたなあ。
これで名古屋に流れが来始め、40分にはシミッチから右サイドでパスを受けた成瀬が、前方の前田へパス。前田が持ち上がって中へ速いボールを送ると、清水のDFとGKが交錯してオウンゴールを呼び込み逆転。いい流れで後半へ。

後半も名古屋が押し気味ながら、追加点はなかなか来なかった。61分にマテウスを金崎、シミッチを米本に交代。70分頃には、金崎も絡んで清水ゴール前に迫ったが、押し込み切れず。COVID19感染明けで、まだコンディションが十分でないのか、金崎はイメージよりも少しおとなしいプレーだった気がする。
74分には、足がつった?成瀬に代わって秋山が入った。
80分頃からも清水陣内でボールの長い間回し続けたが、得点には至らず。
ロスタイムに、前田に代わって山崎が入った。
このまま終りかと思った90+5分過ぎ、相馬が2枚目の警告(相手との交錯の判定への異議?)を受けて退場。うわ、と思ったが、残り時間がほとんどなかったこともあり、無事2−1で終了。今季リーグ戦初勝利(^^;。というか、リーグ戦でビジターで勝ったのって、記憶してる限りでは、去年の3月以来だ。

COVID19感染で、チームの全体練習の始動が遅れたり、感染したランゲラックや金崎のチーム合流が遅れたりしたことを考えると、連携的な部分に物足りなさがあったのは、仕方ない気はする。序盤の清水に押されている時間帯は、中盤の中央があまり機能していなかったし、ディフェンスも、役割分担の意思疎通がまだ十分ではないのかな、と思う場面があった。
とはいえ、流れを掴んでからは、かなり安定した試合運びを見せてくれた。もう1点取れていれば、その時点で試合は終わっていたかなと思うけれど、そこまでは望まない(^^;。
最後の相馬の退場は余計で、彼は攻撃で非常に効いていただけに、痛いと思うが、水曜の次節はどうするか。
何はともあれ、悪くないリスタートは出来たと思う>名古屋。 J1通算400勝という節目にもなったらしい。

清水は立ち上がり、少し飛ばしすぎたのかな。後半に降ってきた雨の影響もあったのかもしれないけれど、途中からペースダウンした印象だった。

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