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「サマー・オブ・ソウル」

8/29に見に行った。

有名なウッドストックのロックフェスティヴァルが開催された1969年に、ニューヨークのハーレムの公園で開催された、黒人のミュージック・フェスティヴァルの記録映画。当時撮影されていたにもかかわらず、ずっとお蔵入りしていて、50年経って、ようやく日の目を見たというもの。サブタイトルは「あるいは、革命がテレビ放映されなかった時 」。その背景には、黒人の音楽に値打ちを見出さない、当時のアメリカの人種差別の問題がある。この映画は、当時の記録フィルムから構成された音楽映画の部分と、当時の世の中を状況を伝える、ドキュメンタリーとしての部分から成り立っているけれど、音楽映画の部分も、そうした世の中で生きている黒人たちの、差別に対する怒り・抗議・抵抗に満ちている。 

登場するアーティストには、中南米にルーツのあるグループや、アメリカの黒人ではなく、南アフリカのアパルトヘイトを逃れて来た人もいるし、スライ&ザ・ファミリー・ストーンのように、白人や女性も対等にメンバーに居るグループもあり、黒人差別に対するプロテストだけでなく、多様な民族の共生、性の平等というテーマも見えているから、投げかけられている問題は、決して当時のアメリカに限ったことではない。そもそもがアメリカの黒人問題自体、全く解決していないことが、BLACK LIVES MATTERの運動が起きたことなどで、はっきり可視化されたばかりだけど、さらにより広いテーマを汲み取ることも可能な映画なので、現代の日本でも、十分、見る意味のある映画だと感じた。

たとえば、このフェスティヴァルは、アポロが月着陸したのと同じ時期に開催されていたそうなのだけど、当時のインタビュー映像で、人間を月に送るよりも、貧困問題の解決を、という声が流れたりする。即座に、オリンピックよりも、COVID19による困窮者の救済を、という主張にだぶって見えた。

もちろん、音楽映画として楽しめる内容でもあったと思う。それほど詳しくない自分が知っている範囲でも、若いスティーヴィー・ワンダーや、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、フィフス・ディメンションなどが登場するステージが見られた。確かに、音楽映画の部分が、もっと長くても良かったな、という気はしたけれど、全体の長さが決まった上での内容の配分だったのであれば、仕方なかっただろうなと思う。これは、そういう目的で作られた映画なんだから。(実際、編集段階で、かなりの短縮を余儀なくされたという監督のコメントを読んでいる)

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