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WEリーグ第7節 大宮対長野

2021.10.31(日) 14時 NACK5スタジアム大宮
観客 1399人 主審 曽根未宇 副審 草処和江、柳村彩乃

 大宮アルディージャVENTUS 1(0-2)3 AC長野パルセイロレディース
                (1-1)

 得点 6分 長野・瀧澤莉央
    39分 長野・瀧澤千聖
    76分 大宮・井上
    81分 長野・五嶋

曇っていて、ずっと小雨がぱらついていた。強い雨ではなく、ポンチョが必要なレベルにはならなかったけれど、ちょっとわずらわしかった。

長野パルセイロのレディースチームを見たのは初めて。大宮との力関係が分かってなかったが、現在の順位的には似たようなところらしい。

立上りから長野は、運動量が多く、しかも速いサッカーを仕掛けて来た。前線に置いた3人を中心に、積極的にゴールを狙ってきて、それほど精度は高くなかったものの、勢いがある分、大宮は受けに回ってしまった。そして6分に長野の瀧澤莉央が、大宮の選手に寄せてボールを奪い、大宮のGKがやや前に出ているところを、ループで頭上を破って、長野が先制。以降も長野優勢の流れは変わらない。あまりにもハイペースなので、見ていてどこまで持つんだろうと思っていたが、前半はペースを守り切った。39分にはゴール前の左サイドへ出たボールを泊が拾って、ゴール正面の瀧澤千聖へパス。瀧澤がきっちり決めて0-2。
しかし後半は、さすがに長野のペースが落ちた。大宮が攻め込む場面が増え、次第にゴールに迫った。以前に見た試合で、左サイドでパワフルな攻撃を見せていた仲田が、この日の前半はいまひとつぱっとしなかったのだけど、後半になると、左サイドから決定機に持ち込む場面が目立ち始めた。さらに68分に途中出場で右サイドに入った山崎が、右からも強力に仕掛けて、両サイドから揺さぶり、大宮の攻撃に勢いが出た。76分についに、仲田の左サイドからのゴール前へのパスを井上が決めて、大宮が1点を返した。
これで一気に大宮に流れが行く、と思ったのだけど、80分頃、大宮のバックラインから前へのフィードが長野の選手に引っかかった。大宮はCKに逃れたが、CKからのボールを長野の五嶋がゴールへ撃ち込んだ。これでまた2点差。
終盤、大宮は激しく攻めたが、長野のGKを中心にした堅守を崩せないまま、試合終了。

長野はパス精度や選手同士の呼吸など、いまひとつ物足りない部分はいろいろあって、強いチームという所までは感じなかったのだけど、とにかくよく走って、丹念に寄せて、いい試合をしていたと思う。
大宮はプレーにミスが多かった印象。長野の迫力に負けて、余裕を失っていたのか、簡単に前に蹴って、相手にボールを渡してしまう場面がやたらと目についた。日頃の良さも発揮できていなかったんじゃないかなという感じ。大勝した前の試合(広島戦)から3週間開いたので、少し調子が狂ってしまった所もあったのかな。
長野の良さの方が目立った試合だった。

観客は1399人で、ここまでのホームゲームでは最小だったのだけど(この前の広島戦は1526人)、カードや天候を考えれば、こんなものかなという気はする。まあ、この辺の数字が現時点でのコアということになるんだろう。「プロリーグ」のチームとしては、ここに上積みしていかないといけないだろうな。
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長野サポのみなさん。
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YBCルヴァン杯決勝 名古屋対C大阪

2021.10.30(土) 13時 埼玉スタジアム2〇〇2
観客 17933人 主審 家本政明 副審 唐紙学志渡辺康太

 名古屋グランパス 2(0−0)0 セレッソ大阪
           (2−0)

 得点 47分 名古屋・前田
    79分 名古屋・稲垣

名古屋が初めて進出したルヴァン杯(ナビスコ杯含む)決勝。現地観戦。COVID19感染対策の影響で、キャパは2万人だった。COVID19ワクチン接種完了者対象のバックアッパー席での観戦になった。
チケットは一応完売していたが、重複して取ってしまったサポもかなりいたようで、多分、その影響もあって、観客数は約18000人。

名古屋の先発は、DFが宮原、中谷、キム ミンテ、吉田。ボランチが稲垣と木本。前4人は相馬、柿谷、マテウス、前田。
セレッソに完敗した水曜の試合と、かなりメンバーは変わっていた。キム ミンテが復帰したのが心強かったのと、水曜に出番がなかった前田は、展開を見て、この試合に向けて温存したのかなと思った。他は、通常のローテーションだった気がする。マッシモは、その時、一番調子のいい選手を使ってると言っているし。

立上りは、このところの好調さを感じさせる前田が走り回り、チャンスも何度か作れていたが、物に出来ず、そのうちセレッソがボールを支配し始めた。時間が経つにつれて、名古屋はどんどん自陣から出られなくなった。前へボールを供給しても、すぐに失ってしまって、攻撃の形を作れない。守備的な場面で、ミンテに頼もしさが感じられたのは良かったけれど、得点の可能性はほぼ感じられず、勝機が見えなかった。
もっとも、試合後のインタビューを見ると、前半はとにかく無失点で行くという方針だったようだから、積極的に上げていかなかったのは想定通りだったのかもしれない。セレッソに攻められ続けた割に、決定的に見えた場面はロスタイムの坂元のシュートくらいしかなかったから、堅守だったのは確か。セレッソにボールを持たせていた、と言えるほどの余裕までは、なかったように思うけれど。

後半立ち上がり、いきなり相馬が左サイドを抜け出して、中へパスを送り、クリアされてCK。相馬がこれを蹴って、ゴール前で柿谷がさわったボールが流れて来たのを、前田が頭で合わせてゴール。前半、あれほど押され放しだった名古屋が、まさかの先制だったが、これも前半は耐えて、後半勝負という作戦だったとすれば、いきなりの相馬の突破も分かるような気がするし、想定通りだったのかもしれない。にしても、見事に決まった。
しかし、この後は耐え忍ぶ試合展開になった。先制された分だけ、セレッソの攻撃は厳しくなってきた。そういう中で、まず前田と相馬が齋藤と長澤に交代。木本がアンカーで、その前に稲垣と長澤という3ボランチで、守備を厚くした。このところ、選手の顔ぶれが揃わないことで、こういう形でボランチを使うことが出来なくなっていて、それが試合の結果が伴わない原因だったと思う。決勝で出来るようになっていたのは、本当に良かった。
さらに73分には、柿谷をシュヴィルツォクに代えた。シュヴィルツォクが前に張ることで、セレッソに警戒感を持たせることが出来たし、この試合のシュヴィルツォクは、今までの印象と少し違って、状況に応じて、うまくファールを貰うなど、柔軟なプレーをしていたように見えた。今まで感じていた以上に、巧くて賢い選手なのかもしれないと思った。
78分にセレッソにゴール前に迫られ、きわどく防いだのだけど、この時に木本が負傷したらしく、ピッチから運び出された。この中断の後のリスタートで、左サイドから齋藤が仕掛けた。ボールはいったんこぼれたが、シュヴィルツォクが拾い、強引にゴール前に持ち込んでシュート。GKにはじかれたボールを、稲垣が走り込んで叩き込んでゴール。これで2-0。シュヴィルツォクの投入が、ここでも生きた。そして肝心な時に稲垣が決めてくれる勝ちパターンに入った。
木本は森下に交代し、森下は宮原の右側に入って、5バックになったように見えた。マテウスが下がり気味で、3ボランチぽくなり、前はシュヴィルツォクと齋藤が走り回って、セレッソを牽制し続けた。そのまま試合終了。名古屋がルヴァン杯初優勝を決めた。

前半の状況からは思いもよらない後半の展開だったけれど、文中にも書いた通り、実は狙い通りの試合運びだったのかもしれない。それを完遂した選手たちが偉かったということかな。
水曜の試合があったので、どう戦うべきかという戦略を立てやすかった面はあるのかもしれない。セレッソは大きくメンバーを変えてきてはいたけれど、基本戦術自体にぶれはなかったように感じたので、名古屋は対応しやすかったかも。
そういうふうに、マッシモの戦術的な部分をあれこれ考えさせられるという意味でも、印象に残る試合だった。
まあ、それ以前に、ついにルヴァン杯で優勝した、という試合だったわけだけれど。長い道のりだった。92年の最初の準決勝進出の時は、まだJリーグ自体にそれほど関心がなかったけれど、それ以降、準決勝で敗退するのを目の当たりにしたり、いろいろ見てきたからね。感慨深い29年目の初優勝だった。
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天皇杯準々決勝 名古屋対C大阪

2021.10.27(水) 18時 豊田スタジアム
観客 5202人 主審 笠原寛貴 副審 野村修武田光晴

 名古屋グランパス 0(0−2)3 セレッソ大阪
           (0−1)

 得点 32分 大阪・鳥海
    38分 大阪・チアゴ
    62分 大阪・アダム タガード

土曜のルヴァン杯決勝の前哨戦。
スポーツライブ+で深夜に録画中継があったので、録画しておいて翌日に見た。どうせ結果は分かってしまうと思ったので、試合の後に結果だけは見て、0-3で大敗したことは知っていたけれど、内容的にそこまで悪くないかもしれないし、という気持ちもあったので、確認する意味もあった。

名古屋の先発は、DFが成瀬、中谷、木本、吉田。ボランチが稲垣と長澤。前4人はマテウス、柿谷、森下、シュヴィルツォク。
DFにミンテが居ないのは、札幌からのシーズン途中の移籍加入だった関係で、出場選手に登録できなかったかららしい。その結果、長澤は戻ってきたが、木本をCBに使わざるを得なくなり、マッシモが布陣を変える上で肝になっているボランチの使い方に、(この前の神戸戦同様)幅がなくなってしまった、という感じ。

試合の序盤は、名古屋の方がボールを持っている時間が長かった。9分に稲垣がミドルを打って、GKがはじいた所へシュヴィルツォクが詰めるという場面があったが、DFに阻止された。持っている時間が長い割には、決定的に見えた場面はこれくらいで、むしろセレッソが時折仕掛ける攻撃の方が、うまく機能していて、ゴールの可能性を感じさせるシュートも打っていたと思う。名古屋はボールを持たされていた、という印象が強かった。
30分頃からセレッソの名古屋のゴール近くでの攻撃が続き、決定的な形もいくつか。ランゲラックが好守連発でゴールを守り続けていたが、そういう中で32分に、CKからセレッソにゴールを決められ、先行された。
さらに38分にも、きわどいシュートをランゲラックがファインセーブしたボールがCKになり、またもやここから決められて0-2。2点のビハインドを背負っての折返し。
後半頭から、成瀬を相馬に代え、森下を右SB、相馬を左サイドへ入れた。ただ、これだけでは試合の流れはあまり変わらなかった。
少し変化が見られたのは、52分に長澤、マテウス、柿谷を、藤井、シャビエル、金崎に代えてから。金崎の前線でのキープ、シャビエルから相馬への効果的なパスなどで、続けてチャンスを作り、得点までもう一息という場面が見られるようになった。59分にはシュヴィルツォクのFKから、決定機が生まれたが決まらない。そしてその後、セレッソに自陣へ持ち込まれ、DFがクリアしても相手陣内まで押し戻せないまま、62分に3点目を叩き込まれる。これでほぼ試合は決まった。
その後、木本を宮原に代え、森下を中盤に動かしたが、逃げ切りに入ったセレッソの守備を崩すことは出来ず、0-3の完封負け。天皇杯敗退が決まった。

残念ながら、内容的にも0-3の試合だったと思うし、名古屋が、3日後のルヴァン杯を意識してメンバーを落とすようなことは、していなかったことを考えると、3日後も厳しいんじゃないんだろうかと思ってしまった。ただ、キム ミンテが居なかったことが、この試合の劣勢の大きな原因の一部だったとは言えると思うので、彼が戻ってくるルヴァン杯決勝では、ここまで簡単にはやられないんじゃないかな、とも思う。
とはいえ、このところ、重要な試合を3連続で敗戦、または、勝ち切れずに終っているのは確かで、流れが良くないのは間違いない。疲労などの理由はあるのだろうけど、そこをなんとか、うまくやってくれることを期待したいと思う。
(2021.10.29)

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J1リーグ第33節名古屋対神戸

2021.10.24(日) 15時 豊田スタジアム
観客 19257人 主審 今村義朗 副審 西橋勲、山際将史

 名古屋グランパス 2(2−0)2 ヴィッセル神戸
           (0−2)

 得点 6分 名古屋・前田
    14分 名古屋・シュヴィルツォク
    59分 神戸・武藤
    81分 神戸・イニエスタ

久々のリーグ戦現地観戦。

名古屋の先発はDFが宮原、中谷、キムミンテ、吉田。ボランチは稲垣、木本。前はシャビエル、前田、相馬、シュヴィルツォク。

頭から攻撃的に打って出る立ち上がりだった。神戸のスタイルを研究した上での入りだったのかもしれない。神戸の攻撃的な高いバックラインを、前半の名古屋はうまく攻略して、開始6分にシャビエルが右サイドから左サイドを上がってきた相馬にロングパスを通し、持ち上がった相馬がゴール前に入れたクロスを、逆サイドから入った前田がきっちりゴールへ流し込んで、名古屋が先制。鮮やかなゴールだった。
14分には後方からのボールを受けたシュヴィルツォクが裏へ抜け、寄せてくる神戸DFを次々かわして、きっちりゴールへシュートを決めた。久々に見る、シュヴィルツォクの高いスキルが感じられる得点だった。
その後も名古屋は優勢に試合を進め、追加点機もあったが、これは決まらず。ただ、焦れた神戸の選手たちが次々警告を貰うほどには、名古屋の優勢は歴然としていた。大量点差で名古屋が勝つ可能性もありそうに思えた。

しかし後半は、一転して神戸に押しまくられる展開になった。
神戸が後半頭から投入したボージャンが存在感を見せて、神戸の前線に厚みが増し、名古屋はなかなか自ゴール前から出ていくことが出来ない。神戸のセットプレーが続き、ランゲラックの好セーブの連発などで凌ぎ続けたが、59分についにCKから武藤に決められて失点。
その後、名古屋も反撃して、得点機を作ったが決まらず、再び劣勢な流れが戻ってくると、75分過ぎに武藤にペナルティ内に入られ、吉田がタックルに行って倒してしまう。VARになり、時間を掛けた検証の結果、今村主審の結論はPKで、イニエスタに決められ同点。
その後は、神戸が、あまり無理しない試合運びに切り替えてきたようだった。順位的には引き分けでOKと割り切ったのかもしれないし、87分にボージャンが故障で退いた影響もあったかもしれない。そういう相手に、名古屋は有効な攻め手を見つけられず、引き分けに終わった。

3位神戸、4位名古屋の直接対戦で、ACL出場権を考えると、かなり重みのある試合だったのだけど、名古屋は勝ちきれなかった。明らかに後半、失速していたところが、先週の浦項戦を思わせたから、連戦の影響が出てきているのかもしれない。
前半に押しまくっていた間に、もう少し得点を積み増し出来ていれば良かったんだが、と思った。
もっとも、後半は、ランゲラックの好セーブ連発がなければ、同点では済まなかった可能性もあった。前半の猛攻の印象が強かったので、勝ちを逃した気分だったけれど、実際には、引き分けで済んで助かったという試合だったのかもしれないな。
まあ、順位に関しては、マッシモも言っているように、これで決まったというようなタイミングでは、まだないと思うので、そんなに大騒ぎすることでもないと思うけれどね。
この試合もシャビエルが良かったと思う。前半の終盤には動きが落ち気味で、52分に交代したけれど、先制点を引き出したパスは素晴らしかったし、周囲の選手との連携もよく取れていたと思う。ただ、前半の終盤にあった決定機を、GKに止められてしまったのが…。後になってみると、あれが決まっていれば、という場面だったなと思う。
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豊田スタジアム20周年記念の試合だった。もう20年、豊田に通っているんだな。スタジアムが出来るまでは、どこにあるのかも、ろくに知らない場所だったんだけど(^^;
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ACL 準々決勝 浦項対名古屋

2021.10.17(日) 14時 全州ワールドカップスタジアム
観客 人 主審 アリレザ・ファガ二 副審 モハマド レザ マンスーリ、モハマド レザ アポルファズリ

 浦項スティーラーズ 3(0−0)0 名古屋グランパス
            (3−0)

 得点 53分 浦項・イム サンヒョプ
    69分 浦項・イ スンモ
    90+4分 浦項・イム サンヒョプ

DAZNでリアルタイムで見ていた。

名古屋の先発はDFが宮原、中谷、キムミンテ、吉田。ボランチは稲垣、木本。前はマテウス、柿谷、森下、シュヴィルツォク。

前半は双方とも、特に極端な試合運びは見せずに、五分五分に渡り合っていた印象だったけれど、名古屋に少なくとも2回、決定的な場面があったのに対し、浦項にはそういう場面はなかったと思う。そういう意味では、名古屋が優勢だったし、どちらかを決めて、先行していれば、違う結果だったんじゃないかな。
後半は名古屋が押され気味な立ち上がりだった。なかなか自陣から出ることが出来ず、それでも決定的なチャンスは与えていなかったと思うが、8分に与えたCKからのボールがゴール前で混戦になり、イム サンピョフに押し込まれて先制を許す。
ここから名古屋は攻勢に出ようとした。11分に森下に代えて前田が入り、16分にはマテウスに代わって相馬が入った。前田がよい動きを見せて、決定的な形を作りかける場面もあったが、決めきれなかった。前半にもそういう場面があったのだけど、シュビルツォクが、来日直後のような華々しい決定力を見せられなかったのが残念だった。まあ、研究されて、マークが厳しくなっているということなのだろうけど。
リードしている浦項の方が優位な状況で試合は進み、24分には押し上げたバックラインの裏に中盤からボールを入れられ、イ スンモに決められて2点目を失う。事故的な最初の失点とは異なり、崩されてのものだけに手痛く感じられたし、点差が2点に広がったことで、状況はかなり厳しくなってきた。
その後も浦項は積極的に攻めてきたので、名古屋は一方的に攻め込む時間帯をあまり作れなかった。それでも終盤には、相手陣内でゴールに迫る場面が何度かあったけれど、決定的な場面には至らず。ロスタイム、主審が1分以上早過ぎる終了の笛を吹いてしまい、ミスを認めて、改めて再開したが、そこでおまけの失点をして0-3で終了。今回のACLは準々決勝での敗退となった。

スコア的には完敗だが、前半はむしろ名古屋が優勢だったし、失点のうち1点目は事故、3点目はおまけと考えれば、それほど差があったとは思わない。先にも書いたが、むしろ前半の決定機に名古屋が得点出来ていれば、結果は違ったと思う。成り行きでこうなってしまった、という感じ。
ただ、ボランチの長澤がメンバー外だったことや(理由は不明。コンディション不良?)、後半、明らかに名古屋の動きが落ちた一方で、浦項はペースを維持できたことに、浦項に自国開催の利があったかな、ということなど、こういう結末につながった要因はいくつか思い当たるので、まあ、運もなかったんだろうな、という気がする。単純な力負けではない、残念さが残る結末になってしまったな、とは思う。

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感想「皮肉な終幕」

「皮肉な終幕」 リチャード・レヴィンソン&ウィリアム・リンク 扶桑社ミステリー
「刑事コロンボ」などを作ったコンビの短篇集。 
収録作はおおむね1960年前後に書かれたもので、いかにもあの頃のアメリカの短篇小説らしい、ひねりが効いていて、洒落ている作品群。子供の頃、こういうタイプの小説を「HMM」や「EQ」で読んで面白いと思ったのが、自分が翻訳ミステリや小説を読み続けるようになった始まりで、懐かしいし、本書の収録作は、今読んでも、十分面白いと感じる。
元々は、レヴィンソン&リンクの短篇集ということで、興味を惹かれて読んでみたのだけれど、そういうわけで、著者の作家性よりも、あの時代に書かれた作品群というところに反応してしまった感じ。もっとも、レヴィンソン&リンクの短篇が、こういう傾向だという予備知識は持っていたし、ある程度、それを想定して読んでいたのも確か。どの作品もレベルが揃っていて、期待通りだった。
(2021.10.10)

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セリーグ ヤクルト対巨人(10/15)

2021.10.15 (金) 18時 神宮球場
G 300001210 7
S 01100240X 8
[勝]今野、[S] マクガフ、[敗]高梨
[H]S:サンタナ2(戸郷2)、青木(戸郷)、オスナ(畠)、G:坂本(高梨)、岡本(高梨)、中田(清水)

神宮球場行くのも、ヤクルトの上の試合を観戦するのも今年初めてで、ヤクルト観戦に関しては、多分今年最後。神宮球場は、まだ機会があるのかどうか。

今年は、COVID19感染拡大対策の影響で、東京に緊急事態宣言が出てる間は、都内には足を踏み入れない方針でいたから、その間、神宮へは行けなかった。また、一時、蔓延防止のレベルだった間も、神宮球場のプレーボール時間が早まっていたから、平日夜は行く気がしなかったし、流動的な日程をいちいち確認するのも面倒だったので、休日も含めて、結局一度も行かないまま。
今年は一度も行かなくてもいいやとも思っていたけれど、ファンクラブの招待券が1試合分あったのと、9月いっぱいで緊急事態宣言が解除になったので、これだけは使ってしまうことにして、押さえたのがこの試合。

ちなみに近年は試合中継をほぼ見ないから、今年、ヤクルトの上がどういう試合をしているのか、ほとんど把握していない。
さすがに優勝マジックが出ているのは知ってるが、ここまでの流れを知らないので、優勝にもほぼ関心が持てない。いろんな意味で、ヤクルトの優勝を、こんな気分で迎えるシーズンが来るとは、思ってもみなかった。

先発投手はヤクルト高梨、巨人戸郷。
巨人は優勝の可能性がほぼ消えているし、流れ的に、淡白な試合であっさり終わるんじゃないかなと思っていたが、両先発投手の出来が悪く、そうはならなかった。

初回、高梨が坂本と岡本にホームランを打たれ、いきなり3点先行された。その後もピンチが続いたが、ゲッツーで切り抜けるなど、なんとか持ちこたえて、5回2失点で終えた。ちなみにショート元山の度々の好守が目を引いた。元山は下でも見たことはあるので、守備のうまさは認識してたが、やっぱりいい。
戸郷も安定感がなく、2回にサンタナ、3回に青木のホームランで2対3。しかしヤクルトは、その後は攻めきれず、1点差のまま6回へ。
6回表のヤクルトは、高梨に代わって大西が登板。丸のヒットから1失点し、点差が2点に広がった。
その裏、戸郷は続投。5回もふらふらで限界が見えてると思ったから、まさかという感じだったが、中村のツーベース、サンタナのツーランで同点。やっぱりと思った。
7回表には、今野が3安打で2点を失い、ヤクルトがまた突き放される。
しかし7回裏、巨人の高梨から四球と山田のタイムリーツーベースで1点差。さらに四球の後、代った畠からオスナがスリーランを打って逆転。
8回表、清水が中田にホームランを打たれ1点差。しかしその後は何とか持ちこたえ、9回はマクガフが締めて、ヤクルトが競り勝った。

いかにも去年までのヤクルトを思わせる、泥沼のような試合だったけど、年に1試合だけ見るんなら、むしろこういう試合の方がよかったかもしれない。選手もいろいろ見れたし。
今年のヤクルトが優勝しそうな勢いなのがなぜなのかは、よくわからなかった。強力な外国人選手パワーは分かったけれど(ちなみにオスナもサンタナも、この試合で初めて見たわけだが)、打ちまくってもチームの成績はボロボロなのが、近年のヤクルトだから。この日出てこなかった投手が、よっぽどよく働いているのかな。まあ、シーズン終盤で、投手陣が疲弊してるのは確かだろうけど。
ただ、巨人がかなりしょっぱいのは分かった。巨人もお疲れ気味なのかもしれないけれどね。

この先、ヤクルトが、CS、日本シリーズと続いたとしても、今年は自分は行かないつもり。リーグ戦を見てないので、ポストシーズンに対するモチベーションがまるでない。元々、ポストシーズンはリーグ戦のおまけだと思ってもいるし。そういう次第で、観戦は今年最後の見込み。

来年はどうなるだろう。COVID19の感染状況もあるが、昨年以降、人が密集してなくて、応援団が必要以上にうるさくない球場に慣れてしまったので、来年、一昨年までのような状態の球場に戻ってしまったら、どれだけ行こうという気になれるかどうか。
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試合前にあった石川の表彰。これが見れたのは、拾い物だったな。
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YBCルヴァン杯準決勝第2戦 東京対名古屋

2021.10.10(日) 14時 味の素スタジアム
観客 9910人 主審 松尾一 副審 大川直也森川浩次

 FC東京 2(1−0)1 名古屋グランパス 
       (1−1)

 得点 15分 東京・アダイウトン
    55分 東京・高萩
    80分 名古屋・稲垣

 (2戦合計、名古屋4-3東京で、名古屋が準決勝を勝ち抜け)

現地観戦。もっともビジター席ではなく、南スタンドだったので、あくまでも一般客ということでの観戦(^_^;)。

名古屋の先発は、ディフェンスが森下、中谷、キム ミンテ、吉田。3ボランチで、木本、稲垣、長澤。ただ、アンカーの木本は、すぐにバックラインに下がれる構えだったと思われ、序盤から東京に攻め込まれて、実際、そうなっていた感じ。前はマテウス、前田、柿谷。

名古屋の2点差リードなので、当然、東京は立ち上がりから攻勢で、名古屋は受ける形。第1戦前半の先制後のような、守れてはいるけれど、引きすぎなように思える、あまり良くない雰囲気だった。15分にはCKからの流れで、早々とアダイウトンにゴールを決められ、いよいよ嫌な気配。それでも危ない形を、その後、何度も作られつつも凌いだし、得点機も2-3回作れていた。何とか持ちこたえるか、やられてしまうか、五分五分かなと思って、後半を迎えた。

前の試合と異なり、後半で立て直すという感じもなく、開始早々、前田をシュヴィルツォクに入れ換えたものの、それが効果を発揮する前に、10分にディエゴ オリヴェイラの突破から高萩に決められ失点。やられてしまった。これで2試合合計で、ビジターゴールの分だけFC東京が上回ることになり、名古屋が決勝に進むには、得点しないといけなくなった。
シュヴィルツォクが前に入ったことや、東京が守りきれば準決勝突破の形になったことで、名古屋が相手ゴールの近くでボールを持つ時間は増えたが、なかなか決定機まで至らない。
24分にマテウスをシャビエルに代えた。マテウスは、前の試合もそうだったが、気合いが入りすぎてるように見えた。プレースキックは大きく外れる場面が多かったし、チーム内の連携もうまく行ってなかった。その辺をシャビエルが、チームを落ち着かせて、攻撃にまとまりをもたらしたと思う。
それでも守りきろうとする東京の守備をなかなか崩せなかったが、35分、左からの吉田のクロスをとっかかりにゴール前で混戦状態になり、大混乱の中、ついに稲垣が押し込んだ。これで2戦合計で名古屋がリード。
そのまま名古屋が逃げ切り、ナビ杯開始から29年目で初めての決勝進出を果たした。

紙一重の試合だった。守り切ることの難しさを感じさせる試合だったなと思う。
それにしても、こういう場で決定的な仕事をしてしまう稲垣は、今年は本当に神がかっている。
ついに決勝進出だけど、ここまで来た以上は、ついでに初優勝といきたい所。最初の開催から、29年も経ってるんだから。もう十分待っただろう。
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名古屋サポ。
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J2リーグ第33節大宮対金沢

2021.10.9(土) 14時 NACK5スタジアム大宮
観客 4690人 主審 大坪博和 副審 八木あかね佐藤貴之

 大宮アルディージャ 2(1-2)2 ツエーゲン金沢
            (1-0)

 得点 4分 金沢・大谷
    12分 金沢・大谷
    42分 大宮・馬渡
    85分 大宮・中野

少し雨がぱらつく予報も見かけていたけど、曇り空ではあったけれど、雨が落ちてくることはなかった。ただ、西から東へけっこう強い風が吹いていて、少し肌寒かった。この風は、試合内容にも影響したと思う。

ビジターの試合は勝敗くらいしか見てないが、ホームゲームでは、このところ大宮は連勝中で、序盤から優位に試合を進めることが多い。しかも、相手の金沢は下位のチームだから、大宮には少し油断があったかもしれない。立ち上がりから風上の金沢に攻め込まれて、バックラインを崩されまくり、開始4分に最初の失点。その後も危険なシュートを打たれる場面が続き、12分にはもう1失点。前半の前半は完全に金沢のペースだった。ちなみにシュートのボールが追い風を受けて、ゴールへ向かう方向が変化していたようにも見えた。
しかし、前半の半ばくらいから試合が落ち着きはじめると、おそらく地力では上回る大宮が流れをつかみ始めた。競合いで大宮がボールを収める場面が増え、前半の後半はほぼ金沢陣内で試合が進んでいた気がする。42分には、右からのクロスを馬渡が決めて、スコアを1-2にして、折返し。
後半は大宮が追い風で、さらに勢いが強まるかと思われ、実際、そうだったのだけれど、攻め手としてはゴール前へのハイボールのクロスが目立ち、金沢の長身のGKを突破出来ない。もっとも、金沢もロングボールの蹴り出しが多く、風に戻されてなかなか前に進めない上、足元での競合いは前半同様、大宮が優位だったので、大宮が優勢な試合運びは変わらなかった。とはいえ、なかなか得点が決まらないまま、時間が過ぎていったが、45分にとうとう、ゴール前の混戦から中野が押し込み、ようやく同点。さすがに金沢もそのあとは必死にしのいで、2-2のまま終了。

内容的には大宮が勝ってもおかしくなかったと思うが、立ち上がりの2失点はやはり重過ぎた。とはいえ、大宮にしたら、負けてしまえば降格圏ギリギリの金沢に僅差に迫られる状況だっただけに、引き分けに持ち込んだだけでも、J2残留に向けては、十分意味があったんではと思う。
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金沢サポのみなさん。金沢をJ2で見たのは初めてで、最後に見たのは西が丘のJFLでだった気がする。ちなみに最初に見たのは、北信越リーグの金沢サッカーの時代だったと思う。もう30年近く前。
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感想「イングランド・イングランド」

「イングランド・イングランド」 ジュリアン・バーンズ 創元ライブラリ
イングランドの大富豪の実業家が、イングランドそのものを縮小再現したテーマパークを作ろうとする話。なかなかバカバカしい話に思えたので読んでみた。話そのものは、確かにかなりバカバカしくてコミカルだった。イギリスらしいブラックジョークの雰囲気が立ち込めている。面白かったとは思う。
しかし、最初から最後まで繰り返し登場する、偽者と本物の相克というテーマが、けっこう重苦しい。また、主人公の女性の、生き方に迷い続ける心象風景の薄暗さ、閉塞感が、もやもやした読後感を残した。その影響で、単純な笑えるバカ話としては読めなかった。まあ、著者も、そういうつもりでは書いていないだろうし。

日本の円が強くて、テーマパークが日本人観光客を当て込んでいるという記述があちこちにあり、いつ頃に書かれた小説なんだろうと気になって確認して、原著の刊行は1998年とわかった。98年だと、そろそろ落ち目にはなり始めていただろうけど、そんな風に日本が威勢のいい時代があったんだよなと思った。一方で、当時はまだイギリスが低迷していた時期だろうから、本書はそういう自虐も含んだ小説なんだろうと思う。だから、現在の感覚とは、だいぶ乖離のある小説かもしれないという気がする。ただ、あとがきにも少し触れられているけれど、方向性は違うにしても、Brexitを思わせるような記述があるところは興味深かった。イギリス(というか、イングランド?)には、元々、孤立を志向するメンタリティが広く存在しているのかな、と思った。
そういえば作品中で、イングランド人の特徴について(自虐的に)語られる場面があり、「冷たい、紳士気取り、感情的に未発達、外国人恐怖症」「裏表がある、偽善的」と並んでいた。まるで日本人みたいだな、と思った。
(2021.9.15)

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YBCルヴァン杯準決勝第1戦 名古屋対東京

2021.10.6(水) 19時 豊田スタジアム
観客 7778人 主審 木村博之 副審 大塚晴弘堀越雅弘

 名古屋グランパス 3(1−1)1 FC東京
           (2−0)

 得点 17分 名古屋・柿谷
    69分 名古屋・木本
    90+3分 東京・アダイウトン
    90+4分 名古屋・マテウス

緊急事態宣言は解除になったし、COVID19ワクチンは2回接種して半月以上経ったし、もういいやと思って、半年ぶりにホームに観戦に行った。平日夜の試合なので、いろいろ都合を合わせる必要があったが、このタイミングで行かないと、感染再拡大で、また見に行けなくなっちまうかもしれない、という気持ちもあって、思い切った。
このタイミングで出かけるという動き方には、批判的な声があるのも理解できるけど、そうは言ってもねえ、という感じ。少なくとも、個人的には、出来る限りの用心はした上で行っている。

名古屋の先発は、DFが成瀬、中谷、キム ミンテ、吉田。2ボランチが稲垣と木本。前4人は相馬、柿谷、マテウス、前田。ベンチには森下も居た。気になっていたミンテと森下の負傷リタイアは、それほど大きなものではなかったようで、良かったと思った。

立ち上がりは様子見だったのか、双方スローペースでのスタートだった感じ。やや東京の方が積極的かな、という気はしていた。
しかし17分にマテウスが、右サイドを攻めあがって、相手DFと競り合った末にマイボールにして、中の稲垣へ送り、そこから出たボールを柿谷がきっちり蹴り込んで、名古屋が先制。ここから試合の動きが加速したように思う。
先制した名古屋は、攻勢を掛けて来る東京に対して、やや受けに回っていた感じ。相手に持たせて手堅く守ろうとしていたように思えたが、少し引き過ぎてる印象だった。前の前田や柿谷にあまりボールが通らず、自陣内で東京に持たれる時間が長くて、少しひやっとする場面もいくつか作られていた。このままだと後半は危ないんじゃないかなと思っていた。
しかしまあ、その辺はチームも十分分かっていたようで、後半に入ると、名古屋が一転して、攻勢に出たように思う。10分には相馬と成瀬を森下と長澤に代え、木本、ミンテ、中谷の3バック、森下と吉田の両サイド、稲垣と長澤の2ボランチにシステムを変えてきたようだった。14分に柿谷がGKと一対一になる大きなチャンスもあったが、ここは仕留めきれず。
21分には柿谷と前田を、シャビエルと金崎に交代。そして24分、ゴール斜め前の角度からのシャビエルのFKを、ファーでミンテが折り返して、混戦気味の中で木本が押し込んで名古屋が追加点。
2点リードで、後は手堅く逃げ切れば、という感じだったが、さすがに東京も、田川、アダイウトンと、攻撃的な選手を投入してきて、きわどいシュートを撃って来た。ランゲラックの好セーブなどでしのぎつつ、ロスタイムに突入したが、そこで相手陣内でのマテウスのボールロストから、アダイウトンに持ち込まれて失点してしまう。しかしその直後、今度はマテウスが追加点のゴールを決めて3-1。マテウスのマッチポンプぶりには笑ってしまったけれど、一応、帳尻を合わせた形で試合終了。

2戦合計で結果が出る、アウェイゴール有りのレギュレーションを考えれば、2-0になったところで手堅くまとめるのがマッシモ流と思えるんだが、選手にその辺が徹底しきれていないのかな。特にマテウスあたりは、乗ってしまうと、見境なくなりそうなキャラではあるし。とはいえ、3-1のスコアは名古屋にかなり有利だし、結果オーライというところだろう。
ミンテも森下も、プレーぶりを見る限り、問題はなさそうだったのも良かったなと思う。

正直、今回は現地で試合を見るのが最大の目的で、結果は二の次だったが、勝ち試合で良かった。今季ようやく4試合目のグランパスの現地観戦だったが、初めて勝ち試合を見れた。
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感想「エラリー・クイーン 創作の秘密」

「エラリー・クイーン 創作の秘密」 ジョゼフ・グッドリッチ編 国書刊行会
副題は「往復書簡一九四七-一九五〇年」。2人のエラリー・クイーン、フレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーが、「十日間の不思議」「九尾の猫」「悪の起源」を執筆している時に、お互いでやりとりした書簡を発掘したもので、これらの作品が書かれた時に、二人の間でどういう風に作業が進められていたかを知ることが出来る。今年の6月に邦訳が刊行された。

二人の対立の激しさには驚かされる。執筆している小説の内容に関する意見交換にとどまらない、主導権の取り合いや感情的な対立による、険悪な言葉の応酬が延々と続き、読んでいるのがしんどくなってくる。解説で書かれているような、こういう激しいやりとりがあったからこそ傑作が生まれた、みたいなことは、ちょっと言いたくない。確かに議論の対象は、創作に関することが中心だが、人格攻撃に近い非難の応酬も決して少なくはなく、罵り合いが限度を超えているように感じる。
考え方が大きく違う二人の人間が、異なる角度から議論し合うことによって、独特な傑作群が生み出されたのは間違いなく、議論によって作品の完成度が上がっていく過程も見て取れるが、これほどの感情的な対立が、作品の完成のために必要不可欠なものだったとは思えない。合作を始めた最初から、ここまで険悪だったとは考えにくいので、長年の合作作業が、双方にいろいろなネガティヴな感情を鬱積させたのだろうと思う。
そして、ここまで関係が悪化していても合作が続いたのは、本書を読む限りでは、主に経済的な必要性に迫られたものだったと感じられるので、ますます辛くなってくる。当時、フリーの著述家として生計を立てるのは、そこまで厳しいものだったのか、という感じ。ただ、多額の資金が必要になる特別な事態が、しばしば彼らに襲っていたという事情はあったようだけれど。
もちろん、罵り合う一方で、お互いの能力や仕事に対する敬意や感謝を示す言葉も、方々に見受けられるし、純粋にプライベートな状況では、そんなに悪い関係ではなかったように思わせる記述も、あちこちにある。単に経済的な事情だけでなく、そうした信頼関係もあったからこそ、続いた合作ではあったのだろうとは思う。この時期は作風の大きな転換期でもあったから、双方の考え方の食い違いが、露出しやすいという背景もあったのかもしれない。実際、「十日間の不思議」「九尾の猫」に比べると、「悪の起源」での往復書簡は、ずいぶん穏やかな内容に感じられるし、その間に挟まる「ダブル・ダブル」については、往復書簡があまり存在せず、議論がほとんどなかったのだろうと、編者が書いている。

作品成立の裏側が見えるという意味では興味深い内容だったし、作品理解の助けにもなるとも思うが、あまり気楽に読める本ではなかった。
(2021.8.25)

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J1リーグ第31節 広島対名古屋

2021.10.3(日) 15時 エディオンスタジアム広島
観客 7885人 主審 中村太 副審 木川田博信、西村幹也

 サンフレッチェ広島 1(1−0)0 名古屋グランパス
            (0−0)

 得点 35分 広島・浅野

DAZNでライヴで見ていた。

名古屋の先発は、DFが成瀬、中谷、木本、吉田。前節、ケガで途中退場したキム ミンテはメンバー外で、やはりそれなりの負傷だったらしい。公式発表は何も出ていないと思うが。
2ボランチは稲垣と長澤。前4人は、シャビエル、柿谷、森下、シュヴィルツォク。

立ち上がりから広島がかなりえげつないプレッシャーを掛けてきて、名古屋は押し込まれ気味になった。
近年の広島戦は、割とこういう展開が多い印象があって、あんまり好きじゃないスタイルだなと思ったりしていたけれど、そういうチームに居た稲垣に、これだけ世話になっていることを考えたら、安直にそんなことは言えない、と思えてくる。広島から来たからこそ、稲垣は今のようなプレイヤーなわけだし。実際、稲垣は時々、けっこうえげつないプレーをするし、それが名古屋の今の強さの一部でもあると思えるので。同じようなことは、米本とFC東京についても感じていたこと。
それでも名古屋も、時折、カウンターから攻め込む場面はあって、前半半ばまでに、得点機と思われた場面が少なくとも2回あった。でも物に出来なかった。
そして35分に、中盤でのボールロストから、浅野にドリブルで持ち込まれてシュートを打たれ、広島に先制を許した。
さらに前半の終了間際、森下が交錯プレーで痛み、ハーフタイムにマテウスに交代する事態。
後半も流れは変わらず、早々に柿谷、シャビエル、シュヴィルツォクを、前田、齋藤、山崎に代えた。この後しばらく、前田とマテウスの連携を軸にした攻撃が機能して、惜しい場面を何度か作ったが、物にしきれなかった。ここが分かれ目だったなと、試合後に思った。
後半が進むにつれて、広島は守備の意識が強くなっていったから、名古屋は好機を作るのも難しくなっていった。77分には成瀬を宮原に交代したが、これで大きく試合が動くこともなく、0-1のままで試合終了。

完敗という試合でもなかったと思うけれど、内容的には明らかに劣勢だったから、負けもやむなしという気はした。広島に手堅い試合をされてしまったな、と思う。少ないチャンスで点を取れないと、こういうタイプの相手に勝つのは難しそう。
前田とマテウスは好調さを保っているように思えるけれど、シュヴィルツォクは、もう対策されつつある感じで、当初のような圧巻のプレーは、なかなか見れなくなりそうだから、また次の工夫が必要になってくる。勝ち続けるというのは、大変なことだなと、改めて思う。
それにしても、負傷者が続くのが痛い。森下の負傷が軽ければいいんだけれど。

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WEリーグ第4節 大宮対浦和

2021.10.2(土) 14時 NACK5スタジアム大宮
観客 3364人 主審 梶山芙紗子 副審 朝倉みな子、一木千広

 大宮アルディージャVENTUS 1(0-1)4 浦和レッズレディース
                (1-3)

 得点 5分 浦和・安藤
    49分 浦和・楢本
    82分 浦和・菅澤
    87分 浦和・遠藤
    88分 大宮・カトラー グレイス エリン

WEリーグ初のさいたま市ダービー。
昨年のなでしこリーグで優勝した浦和と、今年急造されたチームの大宮では、チーム力に少し差がありすぎるんではないかな、と思っていた。

実際、立ち上がりから浦和が優勢で、かなり一方的に押し込んだ末、5分に楢本?のクロスから安藤が押し込んで、浦和が先制。
それでも大宮は浦和の攻勢を何とかしのぎつつ、時折、カウンターから相手ゴールに迫る場面も作った。特に左サイドの仲田は、競り合いでの強さとスピードで、よくチャンスの起点になっていたと思う。前半の後半は、五分に近い戦いができていたんじゃないかという感じ。
しかし後半の立ち上がり、大宮は、浦和・安藤が中央を突破してくるドリブルを止められず、そのままシュートを許し、GKが好セーブではじいたものの、こぼれ球を楢本に決められて失点。
0-2になった後も、試合展開自体は、それほど変わった気はしなかったけれど、時間が経つにつれて、大宮の守備が緩み始めた気はする。35分過ぎには、そこまでうまく封じていた浦和FWの菅澤に起点を作られ、島田のクロスを菅澤に決められて0-3。
42分にも、島田のパスから遠藤に決められて0-4。この辺になると、浦和の攻撃陣の連携に大宮のディフェンスが付いていけなくなっていた感じ。
しかしその直後、大宮のバックラインから前線に入ったロングボールを、途中出場していたFWグレイスが合わせて得点。一矢は報いて、試合を終えた。

事前に思っていた通り、浦和の優位は明らな試合だったけれど、後半の半ばまでは、それなりに拮抗した試合は出来ていたと思う。ただ、残念ながら、浦和が見せたような攻撃時の連携は、大宮はまだ十分作り切れていないという印象で、その辺は急造チームのかなしさじゃないかと思っている。個人のいいプレーはいろいろあったけれど、チームとしてのまとまりが、やはりまだ不足している感じ。試合を重ねていけば、そのあたりは熟成してくるのでは、と思うのだけど。その辺は監督やコーチ、スタッフ陣の手腕にかかってくるだろうな。
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浦和サポのみなさん。10/1から緊急事態宣言が解除されたので、ビジター席が設置された。思ったより人数が少ない気はしたが、ビジター席設置が決まったのが間際だったのと、ほぼ同時刻に浦和のトップの試合があった影響かなと思う。20211002urawa

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