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R・A・ラファティ

既読のR・A・ラファティの本のリスト。リンクが張ってあるものは、このブログに感想がある。自分でも把握できなくなっていたので、まとめてみた。邦訳本は全部読んでるつもりだけど、改めて調べてみて、こんなに読んでたんだ、という感じ。
なお、「地球礁」の巻末にある著作リストと、ネット上で見つけたリストを参照しました。

短篇集
「九百人のお祖母さん」 Nine Hundred Grandmothers (1970) ハヤカワ文庫
「つぎの岩に続く」 Strange Doings (1972) ハヤカワ文庫
「子供たちの午後」 (1982) 青心社 (日本での編集)
「どろぼう熊の惑星」 (1993) ハヤカワ文庫 (日本での編集)
「翼の贈りもの」 (2011) 青心社 (日本での編集)
「昔には帰れない」 (2012) ハヤカワ文庫 (日本での編集)

「町かどの穴」 (2021) ハヤカワ文庫 (日本での編集)
「ファニーフィンガーズ」 (2021) ハヤカワ文庫 (日本での編集)
「とうもろこし倉の幽霊」 (2022) ハヤカワSFシリーズ (日本での編集)

長篇
「トマスモアの大冒険」 Past Master (1968) 青心社文庫
「地球礁」 The Reefs of Earth (1968) 河出書房新社
「宇宙舟歌」 Space Chanty (1968) 国書刊行会
「第四の館」 Fourth Mansions (1969) 国書刊行会
「悪魔は死んだ」 The Devil Is Dead (1971) サンリオSF文庫
「イースターワインに到着」 Arrive at Easterwine:The Autobiography of a Ktistec Machine (1971) サンリオSF文庫 
「蛇の卵」 Serpent's Egg (1987) 青心社

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J2リーグ第2節 大宮対新潟

2022.2.26(土) 13時 NACK5スタジアム大宮
観客 7174人 主審 榎本一慶 副審 戸田東吾金井清一

 大宮アルディージャ 2(1-0)2 アルビレックス新潟
            (1-2)

 得点 7分 大宮・河田
    64分 大宮・河田
    68分 新潟・高木
    71分 新潟・イッペイ・シノズカ

今年初めての試合観戦。元々は味スタの東京対名古屋に行くつもりでいたが、東京にCOVID19のクラスター?が発生したらしく、中止になってしまったので、それならということで。

大宮は去年の中心選手の大半が抜け、代りにそこそこ実績のある選手を何人か連れて来たらしくはあるけれど、今年は去年以上に厳しいんじゃないかなと思ってた。

立上りの新潟がひどい出来。自ゴール前で、パスミス・クリアミスを連発。自陣からほとんど出られないまま、7分に左サイド(小野)からのクロスを河田に押し込まれて失点。何度もきわどい場面を繰り返してのことだったので、そりゃそうなるわな、という感じだった。
それでも、新潟は失点後は次第に落ち着いてきた。というか、一旦攻勢に出て、大宮陣内に攻め込むと、パスミスは多いものの、それなりにカバーは出来ていたし、そんなに悪い試合運びではなくなった。試合全体を見ての印象として、攻撃はまずまずだけど、守備がとても不安定という感じ。特に千葉と舞行龍のCB2人が危なっかしくて、こんなので大丈夫なの?と思ってしまった。

大宮は、新潟に攻め込まれる時間帯に入ってからは、人数を掛けて粘り強く守った。組織的な守りとかではなくて、とにかく人の壁という感じ。あとは決定的なシュートをはじき返すGK南の奮闘。15分あたりから後の大宮は、ほとんど守り放しだったと思うけれど、持ちこたえて、1点リードのまま折返し。
後半もハーフタイム前の流れのまま、新潟が攻めて大宮が守る展開。この時間帯も、南の好セーブなどで新潟はなかなか得点出来ず、じれったい展開だったはず。こういう試合はえてして大宮が追加点を取っちゃうんだよな、と思っていたら、その通りになった。64分に柴山が左サイドをカウンターで持ち上がって、アーリークロスをゴール前の河田へ送り、河田が頭で合わせてゴール。
これで決まったかな、と思ったのだけど、そこからいきなり試合がオープンな展開になった。新潟が攻勢を強め、その隙を突いて大宮がやり返す。結果的に68分、新潟の左サイドからの仕掛けで、大宮ゴール前でボールがこぼれたところを、高木が詰めて新潟が1点を返す。さらに71分には、左からのクロス(本間)をゴール前でイッペイ・シノズカが合わせて、あっという間に同点。ここまで粘り強く守れてた大宮の守備が、あっさり崩れてしまったのは、2-0になって少し気持ちに隙が出来たのか、そろそろ崩れる頃合いだったのか。ただ、組織的にうまく守れていたというわけではないので、どこかで崩れ始めるというのは、それほど不思議なことでもなかった、という気はする。
その後は、双方が攻め合う試合になり、どちらも決定機に近い場面を作ったけれど、決め手を欠いて、2-2の引き分け。

大宮は、今年は戦力的にどうなのと思ってはいたけれど、あまり派手さはないけれど、結構まとまったチームにはなっていたと思う。去年から変わらず、河田には得点力が期待出来そう。守備陣も、去年より安定感があるように見える。もっとも、2試合5失点だから、守備は結果が伴ってないが、この試合に関する限り、あれだけゴール前で攻められてる時間が長ければ、どこかで決壊するのは当り前という気がするので、守備陣というよりは、チーム全体の課題じゃないかな。
新潟は、守備をなんとかしないと、このままでは今年も、昇格に絡むのは厳しいと思う。まあ、シーズンが始まったばかりなので、これから調整していく部分もあるんだろう。
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新潟サポのみなさん。南側サイドスタンドの2/3が割り当てられていて、きっちり埋まっていた。COVID19の感染がこれだけ広がってる中、こんなにはるばる新潟から来るのか?、と思ったけれど、関東在住者も多いだろうから、一概には言えないかな。それに、スタジアムは屋外だし、新潟から新幹線1本で来るなら(自家用車ならもとより)、リスクは最小という気はする。新潟と大宮(NACK5スタジアム)はそういう位置関係だね。自分でも行く(来る)気になるかもしれないな。
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「ドゥ・ザ・ライト・シング」

1989年の映画。2/22にザ・シネマで放送されたのを見た。以前から興味はあったけど、見たことがなかった。公開当時、結構情報には触れていて、関心も持ったけど、娯楽で見にいく映画じゃなさそうだなと思い、その時点の気分に合わなくて、行かなかった気がする。

監督はスパイク・リー。黒人と白人の人種間の問題を扱った映画というイメージだったけれど、実際には黒人街に出店した韓国人の店が話に絡んでいたり、もう少し重層的に人種間の軋轢が描かれている。また、その当時は今ほどポピュラーではなかった、ヒップホップ系の音楽やファッションが全面的に取り入れられていて、そういうおしゃれな要素のアピール度も高い(公開当時は、それもあって露出情報が多かった)。そこまで単純な映画ではなかった。
内容も社会派的に何かを訴えるというよりは、現実を切り出して突きつけてくるという感じ。黒人街の日常を描きつつ、そこに出店しているイタリア人のピザ屋での、微妙なバランスで成り立っている黒人と白人の共生に、じわじわと緊張が高まっていくという展開。
昨年のアメリカのBlack Lives Matterの運動の時も、この映画が言及されていた。確かに30年前の映画なのに、まるで古びていないように思える。結末に起きる、警官の過剰な暴力で黒人が死ぬ場面は、すぐにBLMのきっかけになった事件を思い出した。30年経っても、何も変わっていないのか、という印象を持つ。そういえば、スパイク・リーが監督した、昨年見た「アメリカン・ユートピア」で、ヘイトによる黒人の犠牲者が列挙される場面があったけれど、この映画のエンドクレジットにも、規模はずっと小さいけれど、同じような箇所がある。
ただ、この映画は白人側の差別意識だけを描いているわけではなくて、それを引き出す(この映画に登場する)黒人側のどうしようもなさも描いているし、最後に起きる暴発も、黒人側からの無茶な難癖が引き金になっている。多分、黒人であるスパイク・リーだから描けるんだろうけれど、そういう所に、こうあるべき的ではなく、現実をありのまま描こうという意図が見える気がする。結果として、すっきりしないもやもやとした後味になっているが、それも計算の上だと思う。そんな単純に割り切れる状況ではないということなんだろう。
そうした部分も認めた上で、だからといって、簡単に黒人の命を奪うような暴力は許せないという意味での、エンドクレジットなのかなと思った。
非暴力を主張するマーティン・ルーサー・キングと、自衛のための暴力は正しいと語るマルコムXの言葉を、最後に併記している所も、割り切れなさ、揺らぎを表していると感じた。この辺になると、黒人と白人の人種差別にとどまらない、さらに広い話にもなってくるが。

それから、この映画はCOVID19の流行をきっかけに、アメリカでより深刻化し始めているらしいアジア系に対するヘイトも射程に入っていて、むしろ今の方が、より同時代性を感じる映画になっているような感じもしたけれど、それはアメリカの現実を体感的に知らない人間の発想なんだろうね。現実には、この当時から、アジア系も含めた複雑なヘイトの構造自体は存在していたはず。
そういう部分も含めて、アメリカの現実がよくわかっていない人間が、こういう映画を見ることに、どの程度意味があるんだろうという気も、いくらかしないではない。知らなくていいことではないのは確かだけれど。また、普遍的な意味に拡張した上で、たとえば日本の現実に引き合わせるみたいなことも、出来ないわけではないし、そうあるべきかもしれないけれど。非暴力についての考え方などは、まさにそういうテーマでもある。
個人的には、この映画は1989年に見るよりは、その後にいろいろなことを知った今になってから見た方が、むしろ良かったのかもしれない、という気がした。それにしても、いろいろとよく分からない所もあるので、分かってる人の解説を探してみようかもと思う。

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YBCルヴァン杯第1節 名古屋対清水

2022.2.23(水祝) 14時 豊田スタジアム
観客 8285人 主審 高山啓義 副審 野村修松井健太郎

 名古屋グランパス 0(0−0)0 清水エスパルス
           (0-0)

名古屋がディフェンディング・チャンピオンとして臨む、今季ルヴァン杯の開幕戦。JSPORTS2で観ていた。

名古屋は土曜のリーグ開幕戦からターンオーバーしたメンツ。GK武田、DFは宮原、中谷、藤井、森下。ボランチが長澤とレオ シルバ。右サイド阿部、左サイド齋藤。2トップが柿谷と金崎。リーグ開幕戦から続けて先発なのは、宮原、中谷、レオ シルバの3人だけ。去年はルヴァン杯のグループリーグには出ていなかったこともあり、ここまで徹底的なターンオーバーはなかったと思う。

立上りから名古屋の攻勢が続いた。出足が良くて、セカンドボールを拾いまくったし、前節先発から外れていた攻撃陣の選手たちが、アグレッシブに攻めた。柿谷が攻撃の中心として、気の利いた動きを見せていたと思うし、金崎は積極的にシュートを撃っていた。残念だったのは、金崎以外も含め、シュートがことごとく枠を捉えなかったこと。
前半半ば以降、ペースダウンしてきたところで、清水の反撃を食らい始めたが、清水もCOVID19の影響があって、開幕に向けての準備が十分出来ていなかったそうで、そこまでの迫力はなかったと思う。40分ごろ、カウンターから少しきわどいシュートを撃たれたが、久々の先発出場だった武田がしっかりセーブ。0-0で折返し。

後半、名古屋はメンバーの交代はなかったが、前半の終盤の流れのまま、清水に主導権を握られた感じの入りになった。早々に金崎が警告を貰ったこともあってか、名古屋は55分に金崎を酒井、阿部を相馬に代えた。
この交代は的中して、相馬のスピードのあるサイドからの仕掛けが加わったことで、名古屋が一気にペースを取り戻した。しかし、分厚い攻めを見せる時間帯もあったが、相変わらずゴールが生まれない。70分過ぎには相馬がサイドから持ち込んで、いい形でシュートまで行ったがサイドネット。
この後、藤井がチアゴ、長澤が稲垣に交代。点を取りに行く交代だったようだが、これでも得点に至らない。
75分過ぎ、中盤でのボールロストから、清水にカウンターを食らい、危険なシュートを撃たれるが、これも武田がセーブ。ちなみに、このシュートが、この試合で一番ゴールに近いシュートだった気がする。
名古屋は優勢な試合運びながらもシュートが枠に飛ばないまま。80分頃には、流れから稲垣が後ろから上がって来てシュートという、お馴染みの形も作ったが、これも枠には飛んだもののGKにセーブされた。この試合で、一番ゴールに近い名古屋のシュートは、これだったんじゃないかな。
83分、齋藤に代えて、ユース上がりの甲田が投入。右サイドに入り、期待の若手らしく、実際、独特なリズムでボールキープしての攻め上がりを見せた。今までにも、ユース上がりで大きな期待を背負った選手が何人も出て来たけれど、ほとんど大成していないが、今回の甲田は、ちょっと違う雰囲気があるような気がする。どうなるかな。
直後に相馬が相手選手との接触であおむけに倒れて後頭部を打ち、脳震盪で退場。交代枠を使い切っていたが、選手の脳震盪での退場に適用される特別ルールで成瀬が代わって入った。しかし、時間が残り少なかったこともあり、このままスコアは動かず、0-0の引き分け。

シュートの精度が悪過ぎたことが、無得点の最大の原因なのは間違いない。解説の望月重良はシーズン前の準備が十分ではないことによる、試合勘の問題じゃないかと言っていて、まあ、そうなんだろう。試合を重ねれば調子は上がってくるのかもしれない。金崎あたりは、力み過ぎのような気もしたけれど。
押し気味な試合が出来てはいたし、カウンターから危ない場面を作られはしたけれど、完全に守備が崩し切られたわけではなかったから、内容的に、それほど悪い試合ではなかったと思う。ターンオーバーのメンバーによる試合ということも考えれば、とりあえずはこんなところで、という感じではあるのかもしれない。ターンオーバーで先発して、結果を残したかったメンバーにとっては、残念だったかもしれないが。

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感想「とうもろこし倉の幽霊」

「とうもろこし倉の幽霊」 R・A・ラファティ ハヤカワSFシリーズ
井上央編・訳のラファティの初訳作品を集めた短篇集。
ハヤカワ文庫の方で出たラファティの短篇集2冊(「町かどの穴」「ファニーフィンガーズ」 ) と時期が重なったのは、偶然なのか、そういう戦略だったのか。今、アメリカの方でラファティのブームが来てるそうだから、それが背景にあるのかもしれない。

この編訳者はラファティの短篇集を過去に2冊出していて、どちらも読んでいるけれど、この人の作品のセレクトは、ハヤカワ文庫などの他での紹介とは微妙に傾向が異なると思っている。本書にも同様な印象を受けた(本書は早川刊だが)。かなりおおざっぱな言い方をすると、他で紹介された時のラファティは、突拍子のないほら話的なコメディという要素が前面に出ているが、井上訳では、異質な作家の独特な精神性みたいな所を重視しているという感じ。単純に言ってしまうと、自分にとって、他で翻訳されたラファティの短篇は笑えて楽しい変な話だけれど、井上訳はよくわからない変な話、ということになる。もちろん、そんなにきれいに分かれているわけではなく、双方混在はしているし、ごくごく単純化した印象だから、すべてに当てはまるわけでもない。自分の思い込みで曲解してる部分もあるとは思う。
ただまあ、こういう書き方をした時点でバレているけれど、自分が個人的に好きなのは井上訳ではない方の作品群。そちらを先に読んで、ラファティはこういう作風で好きだな、というイメージが既に出来ていた状態で、井上訳の短篇集を読んで、自分が愛好しているラファティとどこか違う、という気持ちになった。それについては、こういう系統の作品もあるんだろうな、くらいの気持ちでいた。そして、今回の短篇集も、結局、そんな風な印象になったのだけれど、作家の全体像を意識して編んだという著者のコメントや、発表年代順に並べられた作品を読んでいくうちに、もしかしたら、井上訳の方が、よりラファティの本質を伝えているのかも、と思い始めた。ラファティは自分の世界観を小説の形で語っているだけで、コメディ的な部分は、本人の個性から染み出してきている要素に過ぎないのかもしれない。そして、井上訳以外でのラファティの紹介の方が、コメディ的な要素の方を強調し過ぎた、むしろ偏ったものになっているんじゃないんだろうか、という疑念が兆してきた。それは、井上訳以外の短篇を読んで、ラファティを好きな作家だと思っていた自分にとっては、少し厄介な気分。
まあ、仮にそうだとしても、小説をどう読むかなんてのは、読者の好き好きだし、好きなように読めばいいだけとは思うのだけど、先日のハヤカワ文庫の2冊の短篇集での、編者のけっこうはしゃいだ解説に対して、もしかしてこれって、ちょっと違うのでは?、ということは考えないわけにはいかなくなる。(もっとも、そちらの解説も、改めて読み直すと、井上央の本書の解説と、それほどかけ離れたことが書かれているわけではなかった。ただ、やはり強調されている部分が違うな、という印象は否めなかった)

そんなわけで本書は、ハヤカワ文庫の2冊ほどには、すなおに楽しめなかったけれど、「とうもろこし倉の幽霊」のややこしい言い回しの面白さや、ストーリーのイメージがつかみやすい「チョスキー・ボトム騒動」あたりは、かなり面白く読めた感じだった。
(2022.2.19)

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J1リーグ第1節 名古屋対神戸

2022.2.19(土) 15時 豊田スタジアム
観客 18681人 主審 谷本涼 副審 西橋勲、日比野真

 名古屋グランパス 2(1−0)0 ヴィッセル神戸
           (1−0)

 得点 23分 名古屋・稲垣
    51分 名古屋・OwnGoal

 退場 58分 神戸・扇原(一発)

今季開幕戦。ホーム開幕戦は時々見に行ってるけど、今年はCOVID19蔓延防止の要請が出てる状況も考えて、見合わせた。さすがにこの状況で愛知まで行くのはちょっと、という感じ。カード的にも、どうしても見たいという気はしなかったし。

名古屋の監督が長谷川健太になって、初めての公式戦。
名古屋の先発は、GKランゲラック、DFが宮原、中谷、チアゴ(セレッソからの新加入。移籍したキム ミンテの代り)、吉田。ボランチは稲垣とレオ シルバ(鹿島から新加入。移籍した米本の代り、という言い方はちょっと違うと思うが、だいたいそんな感じ)。左サイドがマテウス カストロ(マテウスの今季の登録名)、右サイド相馬。トップが双方新加入の酒井宣福と仙頭。基本的に去年の形で、選手が抜けた所に新加入の選手が入ったという感じに見えた。

試合が始まってみて、去年と明らかに違って見えたのは、前4人の流動性で、昨年は両サイドやトップが状況に応じて入れ替わる場面が多かったが、この試合はあまりポジションチェンジがなかったように思う。それ以外については、大きな違いは感じなかった。ただ、チアゴとレオ シルバは手堅い働きをしているように見えたし、酒井と仙頭もよく動いていたと思う。
序盤からの試合展開は五分五分な感じで、初戦ということで様子見もあってか、あまり激しい展開にはなっていなかったが、23分にマテウスが中盤で相手パスをカットし、ゴール前に入れて行ったクロスを、酒井が折返し、仙頭がシュート。GKにはじき返された所に稲垣が詰めて先制点。ゴール前が酒井と仙頭なのは違うが、マテウスのクロス、稲垣のシュートというのは、去年の形を彷彿させた。これで名古屋が主導権を握った感じで、そのまま前半を終えた。
後半は序盤の51分に、マテウスが左サイドからゴール前に入れたクロスを、神戸のDF(酒井高徳)がクリアし損ねてゴールへ叩き込み、オウンゴールで名古屋が追加点。
そして58分、中盤からのボールを受けた酒井がゴール前にフリーで抜け出した所で、扇原にファールで倒される。扇原は一発退場。これで名古屋は数的優位。
しかし、その後の名古屋の試合運びは、かなり危なっかしいものになった。人数が足りない神戸がコンパクトに攻撃を仕掛けてきたのに対し、守備がうまく的を絞れず、FWに裏へ抜けられてピンチを度々迎えた。72分に両サイドを森下と柿谷に入れ替えたすぐ後には、ランゲラックの好セーブで辛うじて切り抜ける場面もあった。数的優位とは思えない試合展開に見えた。
83分にはレオ シルバが長澤に交代。それ以降も落ち着いたとは言い難かったが、次第に長澤が中盤でうまく捌けるようになり、相手ゴール前に攻め込む優位な時間は増えたと思う。そのまま終了し、名古屋は開幕戦を2-0で終えた。

名古屋は、キャンプ期間中、チーム内でCOVID19感染者が発生したこともあり、チームとしての練習が十分には出来ておらず、ほぼぶっつけ本番で臨んだ開幕戦だったらしい。
メンバーやシステムに、それほど目新しさが感じられなかったのは、その影響もあったのかもしれない。去年のチームの形を踏まえた、練度がなくてもうまくやれそうな人選とシステムで、とりあえず乗り切った試合だったと考えられそうな気はする。長谷川健太が目指すスタイルみたいなものは、まだそんなに表れていないんじゃないかな。
ただ、前目の選手のポジションを固定することで、前線に酒井と仙頭が居ることが多く、中盤からクロスを引き出しやすかった気がするし、その結果の2得点だったようには思えるから、ここは戦略が成功していたのかもしれない。この辺が今季の(少なくとも当面の)戦術なのは、選手のコメントなどを見ていると確からしい。
逆に、数的優位後のドタバタした守備は、去年だったら数的優位でも固めて守ってくるところを、緩めてしまっていた結果とも思えるわけで、悪い意味で去年と変わった点だった気がする。
いずれにしても、この試合を見ただけで、今シーズンを見通すのは無理だろうと思う。開幕戦(しかも新監督の最初の公式戦)での2-0の快勝は喜ばしいし、新戦力も総じていい出来だったと思うけれど、相手の出来もあるし、内容的にも手放しで喜べるほどでもない。開幕戦の快勝がぬか喜びだったことは、過去に度々ある。そんなに楽観はしない。
ただ、COVID19の影響は、いろいろなチームに出ているはずだし、名古屋が去年の形をベースにして、ある程度やれそうな雰囲気があることはわかったから、序盤戦で手堅く勝ち点を重ねて、リーグ戦が本格化するまでに、ある程度有利な状況を作っていくことは、期待出来るんじゃないかと思う。

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「フレンチ・ディスパッチ」

2/12に観に行った映画。映画館の前を通りかかった時にポスターに目が留まって、全然知らないけど、観てもいい気がすると思ったのと、その後、監督(ウェス・アンダーソン)は割と面白い映画を撮る人ということを聞いて、内容をほとんど知らないまま観に行ってみることにした。けっこうギャンブルだったと思うけど、かなり好きなタイプの映画だったから、大当りを引いた気分。

完全な邦題は「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊」。これが示すように、「フレンチ・ディスパッチ」というのは、アメリカのカンザスで発行されている新聞の日曜版として、フランスで編集されている雑誌という、かなりわけがわからない設定。映画は、その最終号に載った記事が映像化された体裁の4本の短篇と、全体をまとめる枠組みとしての最終号の編集風景から成っている。
基本的にはコメディ映画。ただ、ドタバタしたものではなく、アメリカ人が持っているフランスの素敵なイメージと思われるものが全篇を覆っている、洒落ていて洗練されたコメディ。というよりは、ここは、「フランス映画を愛好する」アメリカ人が持っているフランス「映画」の素敵なイメージ、と言った方がいいのかもしれない。
それと、ここは「アメリカ人」を「日本人」に入れ替えても、そんなに変わらないんじゃないかとも思うんだけど、どうかな。
映像はやたらとディテールに凝っているし、筋立ては理屈っぽくて、バカバカしくて、というあたりも、実に好みで、いいなあと思った。
映画好きな人は、過去のフランス映画からの引用などで、いろいろ楽しめたりもするらしいのだけど、そういう方面の教養はあんまりないので、そこは個人的には残念でしたな感じ。
それから、その辺のことも含めてということになるけれど、画面作りもストーリーも、やたらと情報量が多いので、付いていくのが精一杯だった。内容をきっちり理解するには、もう2-3回、繰り返して観ないとだめかな、という気がするのだけど、そこまでするほどの映画愛好家でもないので…。でも、いつかビデオを手に入れて、観直してみたいかもしれない。
また、こういう趣向の映画を作った背景とか、「The New Yorker」の昔のスタッフやライターに、この映画は捧げられているらしいのだけど、その辺の理由とか、興味を覚えたことがいろいろあって、この辺は映画を見ただけでは分からないから、いろいろ解説を読んでみたりしないと分からないだろうと思う。そういう意味でも、じっくり付き合ってみたい気がした映画だった。 

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