J1リーグ第1節 名古屋対神戸
2022.2.19(土) 15時 豊田スタジアム
観客 18681人 主審 谷本涼 副審 西橋勲、日比野真
名古屋グランパス 2(1−0)0 ヴィッセル神戸
(1−0)
得点 23分 名古屋・稲垣
51分 名古屋・OwnGoal
退場 58分 神戸・扇原(一発)
今季開幕戦。ホーム開幕戦は時々見に行ってるけど、今年はCOVID19蔓延防止の要請が出てる状況も考えて、見合わせた。さすがにこの状況で愛知まで行くのはちょっと、という感じ。カード的にも、どうしても見たいという気はしなかったし。
名古屋の監督が長谷川健太になって、初めての公式戦。
名古屋の先発は、GKランゲラック、DFが宮原、中谷、チアゴ(セレッソからの新加入。移籍したキム ミンテの代り)、吉田。ボランチは稲垣とレオ シルバ(鹿島から新加入。移籍した米本の代り、という言い方はちょっと違うと思うが、だいたいそんな感じ)。左サイドがマテウス カストロ(マテウスの今季の登録名)、右サイド相馬。トップが双方新加入の酒井宣福と仙頭。基本的に去年の形で、選手が抜けた所に新加入の選手が入ったという感じに見えた。
試合が始まってみて、去年と明らかに違って見えたのは、前4人の流動性で、昨年は両サイドやトップが状況に応じて入れ替わる場面が多かったが、この試合はあまりポジションチェンジがなかったように思う。それ以外については、大きな違いは感じなかった。ただ、チアゴとレオ シルバは手堅い働きをしているように見えたし、酒井と仙頭もよく動いていたと思う。
序盤からの試合展開は五分五分な感じで、初戦ということで様子見もあってか、あまり激しい展開にはなっていなかったが、23分にマテウスが中盤で相手パスをカットし、ゴール前に入れて行ったクロスを、酒井が折返し、仙頭がシュート。GKにはじき返された所に稲垣が詰めて先制点。ゴール前が酒井と仙頭なのは違うが、マテウスのクロス、稲垣のシュートというのは、去年の形を彷彿させた。これで名古屋が主導権を握った感じで、そのまま前半を終えた。
後半は序盤の51分に、マテウスが左サイドからゴール前に入れたクロスを、神戸のDF(酒井高徳)がクリアし損ねてゴールへ叩き込み、オウンゴールで名古屋が追加点。
そして58分、中盤からのボールを受けた酒井がゴール前にフリーで抜け出した所で、扇原にファールで倒される。扇原は一発退場。これで名古屋は数的優位。
しかし、その後の名古屋の試合運びは、かなり危なっかしいものになった。人数が足りない神戸がコンパクトに攻撃を仕掛けてきたのに対し、守備がうまく的を絞れず、FWに裏へ抜けられてピンチを度々迎えた。72分に両サイドを森下と柿谷に入れ替えたすぐ後には、ランゲラックの好セーブで辛うじて切り抜ける場面もあった。数的優位とは思えない試合展開に見えた。
83分にはレオ シルバが長澤に交代。それ以降も落ち着いたとは言い難かったが、次第に長澤が中盤でうまく捌けるようになり、相手ゴール前に攻め込む優位な時間は増えたと思う。そのまま終了し、名古屋は開幕戦を2-0で終えた。
名古屋は、キャンプ期間中、チーム内でCOVID19感染者が発生したこともあり、チームとしての練習が十分には出来ておらず、ほぼぶっつけ本番で臨んだ開幕戦だったらしい。
メンバーやシステムに、それほど目新しさが感じられなかったのは、その影響もあったのかもしれない。去年のチームの形を踏まえた、練度がなくてもうまくやれそうな人選とシステムで、とりあえず乗り切った試合だったと考えられそうな気はする。長谷川健太が目指すスタイルみたいなものは、まだそんなに表れていないんじゃないかな。
ただ、前目の選手のポジションを固定することで、前線に酒井と仙頭が居ることが多く、中盤からクロスを引き出しやすかった気がするし、その結果の2得点だったようには思えるから、ここは戦略が成功していたのかもしれない。この辺が今季の(少なくとも当面の)戦術なのは、選手のコメントなどを見ていると確からしい。
逆に、数的優位後のドタバタした守備は、去年だったら数的優位でも固めて守ってくるところを、緩めてしまっていた結果とも思えるわけで、悪い意味で去年と変わった点だった気がする。
いずれにしても、この試合を見ただけで、今シーズンを見通すのは無理だろうと思う。開幕戦(しかも新監督の最初の公式戦)での2-0の快勝は喜ばしいし、新戦力も総じていい出来だったと思うけれど、相手の出来もあるし、内容的にも手放しで喜べるほどでもない。開幕戦の快勝がぬか喜びだったことは、過去に度々ある。そんなに楽観はしない。
ただ、COVID19の影響は、いろいろなチームに出ているはずだし、名古屋が去年の形をベースにして、ある程度やれそうな雰囲気があることはわかったから、序盤戦で手堅く勝ち点を重ねて、リーグ戦が本格化するまでに、ある程度有利な状況を作っていくことは、期待出来るんじゃないかと思う。
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