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「ロールスロイスに銀の銃」

原作小説の感想を書いたので、映画化版の感想も残しておく。1970年の映画で、ザ・シネマで放送された2019年の4/30に見ていたが、当時、メモ的な簡単な感想以外は、書き残していなかった。

当時の残していた感想は、面白かったけれど、原作からの印象で、 もうちょっとドロっとした映画かと思ってた割に、けっこう爽やかでスッキリした、いかにも70年前後ぽいアクション映画だった、というもの。
そこをもう少し丁寧に書いてみる。

ちなみに、この放送では、映画の前後に町山智浩さんによる詳細な解説があって、この解説のおかげで、相当理解が深まった。
解説自体は、今もこちらで見れる → 町山智浩のVIDEO SHOP UFO『ロールスロイスに銀の銃』前解説(洋画専門チャンネル ザ・シネマより) - YouTube

解説を聞いて知ったのは、この映画はコンビの刑事が登場する、近頃の言い方だとバディものの映画で、今では珍しくもないタイプの映像作品だが、こうした映画はこれが最初だったということ。さらに、ハードなアクション映画とコメディ映画の要素を混ぜ合わせた、最初の映画でもあったのだそう。この映画が当たったことで、この後、似たようなタイプの作品が次々作られるようになったのだとか。
それを知ってみると、「いかにも70年前後ぽいアクション映画」という言い方は話が逆で、むしろこちらの方が原型だったんだろうか、と思えてくる。
また、原作のドロドロした要素をかなり刈り込んでいて、あまり攻めた内容にはなっていないということも感じていたのだけれど、その時点で、映画の作り自体が画期的なものだったんだとしたら、そこにさらに攻めた内容を盛り込むというのは、なかなか難しかったのではないかな、とも思った。当時の観客にとっては、これでも十分に、今では感じ取れないような画期的な新しさがあったのかもしれない、と思う。


もうひとつ、解説の中での特に大きなポイントは、これは黒人監督(オシー・デイヴィス)が作って、主に黒人の俳優が出演した、黒人街を舞台にした、黒人がメインになった映画の先駆けだということ。音楽もソウルを多用している。この映画のヒットによって、同様な黒人映画(ブラックスプロイテーションと言うらしい)が次々作られるようになったけれど、ステロタイプで大量に作られた影響で、やがて下火になってしまったのだとか。しかし、先日見た「ドゥ・ザ・ライト・シング」を撮ったスパイク・リーが、オシー・デイヴィスを師として仰いでいるなど、この時代の黒人映画が残した影響は非常に大きいそうで、実際、先日「ドゥ・ザ・ライト・シング」を見ていて、「ロールスロイスに銀の銃」を思わせる場面があちこちにあった。ちなみに、オシー・デイヴィス は、「ドゥ・ザ・ライト・シング」に「メイヤー」として出演している。
思えば、そもそも、「ドゥ・ザ・ライト・シング」は、一度見ておいた方がいいんだろうと思っていたのは、この映画の解説を聞いた影響が大きかった。双方を観たことで、それぞれの映画が理解しやすくなった気がしているから、両方見ることが出来たのは良かったと思っている。

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