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「ロング・グッドバイ」

2/24にザ・シネマでやっていた1973年の映画。久々に見た。多分、前世紀にテレビ(レンタルビデオかも?)で見て以来。

レイモンド・チャンドラーの「長いお別れ」(というか、今では、早川書房から出ている村上春樹訳のタイトルも「ロング・グッドバイ」だから、こんな注釈は要らないかもしれないけれど)をロバート・アルトマンが映画化したもの。脚本はリー・ブラケット。原作からはかなり離れた内容なので、原作のファンには一般的にかなり評判が悪いらしい。というか、むしろ、マーロウ(チャンドラー)の鼻持ちならない所をバカにしているようにも思える映画なので、そりゃ、ファンは好きでないだろう。逆に自分のような、原作のそういう所があまり好きではない人間には楽しめるよな、とも思う。漠然とそういうイメージはあったけれど、今回改めて痛感した。
原作は、「ハードボイルド」のイメージとは裏腹に、マーロウのウェットな心情で湿っぽいのだけど、この映画はマーロウを演じるエリオット・グールドが、飄々とした演技なので、それを感じさせない。むしろ、マーロウのレノックスへの思い入れがあまり感じられないので、彼の死にこだわる理由も大してない気がしてしまうくらいなのだけど、そこはうまく話を作っていて、マーロウにこだわりが薄くても、事件の方から彼を巻き込みに来る。
グールドの持ち味と、それを軸にしたコミカルな部分の多い演出が楽しめる映画だった。画面や音楽に感じられる洒落たセンスもいい。

なお、以前見た時に気付いていたかどうか覚えていないけれど、松田優作の「探偵物語」(テレビドラマの方)は、基本設定でこの映画の影響を相当受けているんだな。どっちも好きな作品のつもりでいたけれど、双方を見た時期がだいぶ違うので、いまいち結びついていなかった。
それから、原作とは全く関係なく、猫が重要な役割を占める映画なので(ちなみに、犬もけっこういっぱい出て来る)、2/22に放送すればよかったのにと思った(これはどうでもいい話)。ただ、字幕がかなりはしょった文面になっていて、猫に関わる、重要でちょっと気の利いた台詞が、適当な言葉で置き換えられてしまっていたのは残念だった。
(2022.2.25)

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