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「アステロイド・シティ」

ウェス・アンダーソン監督の映画。この監督の「フレンチ・ディスパッチ」を、昨年の初めに、たまたま見に行ったら、ずいぶん面白かったので、その流れでこれを見に行くことになった。

複雑な構造の映画で、基本的には、1950年代を舞台にした、砂漠の中の小さな町(アステロイド・シティ)に、イベントであちこちから人々(みんな変な人たち)がやってきて、謎の宇宙人も一瞬立ち寄って、ドタバタ騒ぎが起きる、みたいな話。ただ、これはテレビ向け?の舞台劇だと、最初に宣言されていて、映像自体、極端に作り物的な背景だし(CGが多用されている)、合間に度々、制作風景みたいな場面も挿入される。メインのストーリーも、飛び飛びで進んでいく。
この辺の多重構造が、なかなかうまく頭に入って来ないので、どういう風に話がつながっているんだろうと考えさせられて、かなり混乱させられたし、全体の構図を十分理解した上で見れていたとは思えない。また、そうなった理由の一部は、この映画の構造について、冒頭にナレーションで説明が入っていたのだけど、文字数に限界のある字幕では、その説明を十分に訳しきれていなかったからでは、という気がする。こういうタイプの外国語映画の難しさだと思う。
なので、十分に楽しめたとは言い難い。ただ、比較的短いシーンの積み重ねで作られていて、一つ一つの場面は、独特なセンスの短いコメディとして作られているので(モンティ・パイソンぽさは感じた)、個々の部分はそれなりに楽しめた。面白く見れたとは思う。
ただ、「フレンチ・ディスパッチ」も構造は複雑だったけれど、もう少し、理解しやすかったから、あちらほどは楽しめなかった。

アメリカの50年代に対する視点とか、題材として取り上げているいろいろなものに対する批評、というか、おちょくりとか、気になるポイントはいくつもあるのだけど、それを掘り下げて考えるには、やはり映画全体の理解がもう少しないと無理じゃないかな、という気はする。そういう意味では、まずまず面白かった、以上の感想は、ちょっと書きにくい。何度も見返さないと、ダメな映画かなと思った。だからといって、見返すかというと、そういう機会はなさそうだけれど。

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