J1リーグ第24節 神戸対名古屋
2024.7.20(土) 19時 スタジアム
観客 23650人 主審 木村博之 副審 堀越雅弘、塩津祐介
ヴィッセル神戸 3(1−1)3 名古屋グランパス
(2−2)
得点 22分 名古屋・パトリック
33分 神戸・佐々木
54分 名古屋・稲垣
90分 神戸・山内
90+3分 神戸・菊池
90+10分 名古屋・稲垣(PK)
DAZNで途中までライヴで見ていた。
名古屋の先発は3バックが左から河面、三國、内田。2ボランチは椎橋と稲垣。左サイド中山、右サイド野上。前3人が山岸、パトリック、森島。
前節大活躍だった相馬が不在で、いろいろ憶測が流れてたが、この辺は後述。永井も欠場で、前節の交代の時に、足を痛めた素振りがあったから、どうやらそのせいらしい。長引くようだと、また名古屋は戦力不足を抱えることになる。ただ、和泉は復帰して、ベンチに入った。
河面は戻ったにしても、相馬が欠けたメンツは、正直、勝ちから見はなされていた前々節までと、大差ないように思えたのだけれど、試合の入りは必ずしも悪くなかった。前3人の連携が、いつになくスムースだったように感じられた。裏狙いの攻撃ではあるけれど、可能性を感じさせるバスの繋がりが何度も見られた。
神戸が攻撃をうまく組み立てて、名古屋のゴール前に攻め込む場面が目立ったのは確かだけれど、神戸の守備にはいまひとつ安定感がなく、バタついているようには見えていた。神戸も選手が揃わない問題があったらしく、特に目についたのは山口螢の不在だったけれど、その辺の影響があったのかもしれない。
そして22分に、神戸のバックラインでパス回しにミスが起きてこぼれた球に、パトリックが詰めてゴールへ流し込んだ。名古屋が先制。きっちり詰めていくパトリックの良さが出た場面でもあったと思う。
しかし攻撃では一枚上手の神戸が、33分にゴール前へのクロスから、佐々木が決めて同点。少し名古屋が守備で付き切れなかった感もある失点だった。
ここから神戸に勢いが出てきたような気はしたけれど、双方追加点はなく、1-1で折返し。
後半も前半終盤と同じような雰囲気で、神戸がやや押し気味だったと思う。
しかし54分に、名古屋が左CKを得た。森島が蹴ったボールは、ペナルティから少し離れたゴール正面の稲垣の所へ飛び、これをボレーで合わせた豪快なミドルがゴールに決まった。
稲垣が時々決める見事なゴールだった。ただ、もちろん狙っているにしても、決まる確率は低いし、とりあえず打ってるレベルだと思うので、「得意の」とは言えないんじゃないかな。中継でいつもそういう言い方がされるのに、かなり違和感がある。しかも、あれが決まる頻度で、名古屋の得点力が左右されてるという印象。そんなバクチみたいな得点に依存してるから、名古屋はこうなってる、とも思っている。
とはいえ名古屋が再度リード。
訳あって、ここで一旦試合観戦を中断。以降は見逃し配信で、少し遅れて見た。
神戸が分厚く仕掛けてきたが、いまひとつ安定感がないのは相変わらずで、名古屋の守備を崩しきるには至らない。選手を入れ替えてきても、流れは変わっていないように見えた。このまま名古屋が逃げ切りそうだな、と思っていた。
名古屋は77分に中山を和泉に交代。左サイドのプレーヤーとして、中山よりも和泉の方が適当なのは間違いないし、和泉を久々の実戦で慣らす感じだったのかな。そして85分にパトリックをハチヤンレに代えたのは、守備固めだったか。
しかし逃げきったかと思った90分、直前に交代出場した山内に右から仕掛けられ、ドリブルを止められないまま、カットインからのシュートを許し、土壇場で追い付かれた。
91分に内田を重廣に代えて得点を取りに行ったが、93分に山川のクロスから菊池に決められ逆転を許す。
しかし、97分、和泉のクロスに山岸が飛び込むと、飛び出してきたGK前川のパンチングが山岸の顔にヒットしてPKとなる。稲垣が決めて同点に追い付き、試合終了。
観戦を中断した時点では、ここまでもつれているとは思いもしなかった。
もったいない引分けだったとは思うけれど、内容的に言えば、失点はどれもきっちり崩されたもの、得点はどれも、相手のミスが直接的に絡んだりした、多分にラッキーなもの。それを考えれば、神戸が不安定だったにしても、力の差がはっきりある中で、拾った勝ち点1だったとは思う。前節の勝利を挟んで、また勝てない名古屋が戻って来た、とも思える。
ただ、前3人が、今年見た中では屈指の出来だったと思う。森島のセンスの良さが発揮されていた感があって、それは受け手がパトリックと山岸という、名古屋にあまり染まっていない2人だったからじゃないかな、と思っている。かなり大雑把な言い方になるけれど、彼らが元々在籍していたチームにあったような、攻撃面での選手間の息の合った連携は、名古屋にはほとんど見られないものと思っているし、森島が加入後、どうにもパッとしないのも、そのせいじゃないかと以前から考えている。だから、この試合の森島の相方がパトリックと山岸だったのが、良かったんじゃないかと思う。山岸についても、それは言えそう。もちろん今後の試合で、そんなことはなくて、選手が入れ替わっても、こういう連携はできるというのを、見せてもらえればいいんだけれどね。
相馬に関しては、翌日には、早々と町田への移籍が決まっていたのが理由と分かった(実際は、契約上は、この試合は出られたらしいのだけど、コンディションの問題があったらしい)。たった1試合の腰掛け復帰だった。個人的には元々、相馬ってそういうプレイヤーだろう、という認識ではあったけれど、さすがに驚いた。ただ、柏戦の勝ち点3ほ相馬のおかげと言って間違いではないだろうし、移籍で相当な大金が名古屋に入っても来るらしいので、取引としては悪くないと思う。とはいえ、相馬に対する思い入れは、鹿島に行った時点で、元々、ほとんどなくなってはいたし、これで完全になくなったかな。選手としての力は認めてるから、万一、また名古屋に戻って来たとして、活躍すれば応援はするけれどね。
これでJ1は20日ほどのインターバルに入る。故障者は戻ってくるかもしれないし、相馬が抜けた代りに加入する選手もいるようなので、インターバル明け、何か変化はあるだろうと思う。どう変わって来るか。
それにしても、柏に負けて、神戸にも負けてのインターバルだったら、さすがに長谷川健太の立場は相当悪くなっていたと思うし、うまいこと救われたなという感じ。相馬がピンポイントで復帰したり、神戸のチーム状態が悪かったり、悪運が強いとしか言いようがない。思えば、3月の3連敗スタートも、柏に勝ったことをきっかけに、うやむやにしたわけで、彼は柏には足を向けて寝れないに違いない。
(2024.7.27)
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