J1リーグ第23節 名古屋対柏
2024.7.14(日) 18時 豊田スタジアム
観客 31961人 主審 飯田淳平 副審 赤阪修、森川浩次
名古屋グランパス 2(0−1)1 柏レイソル
(2−0)
得点 7分 柏・マテウス サヴィオ
54分 名古屋・相馬
56分 名古屋・山岸
DAZNで見ていた。
名古屋の先発には、ポルトガル2部のチームにレンタル移籍していた相馬が、復帰して、いきなり登場。
3バックは左から河面、三國、内田(ハチャンレは?)。2ボランチが椎橋と稲垣。左サイド相馬、右サイド中山。前3人が山岸、永井、森島。
互いに攻め合う立上りだったけれど、例によって、柏のマテウス サヴィオが華々しい働きで、7分に早々と先制ゴールまで決めてしまった。内田と中山の右サイドを、マテウス サヴィオを中心とした柏の攻撃陣が振り回していたという印象。まあ、それは柏戦にありがちな展開でもあるけれど、いつもは決定力不足な柏が優勢をゴールにつなげられず、もたついているうちに名古屋が先制してしまって、勝ってしまうという感じ。しかしこの日は柏に先手を取られて、大丈夫か?という気配になった。
この流れを受けて名古屋は、徐々に中山と相馬がサイドを入れ替えていったように思う。マテウス サヴィオやジエゴががしがし攻め込んでくる右サイドに対抗するには、相馬の力強さが必要と考えたのだろうし、それは当たっていたと思う。次第に名古屋優勢な流れになり、相馬が惜しいシュートを打つ場面も生まれた。柏もシュートは打つものの、いつもの決定力不足感が目立ち始めた。
それでも0-1で前半終了。
ハーフタイムに柏は選手を入れ替えて、陣形もいじってきたが、どちらかというと、守備に力点を置いた感じのする変更だったので、名古屋が優勢な雰囲気は変わらなかった。しかし名古屋は、なかなか得点に至れない。
53分に、後半は頭から左サイドに入っていた中山を、左サイドが本職の山中に交代。これは妥当な交代だったと思う。
そしてその山中が、54分にCKを蹴った。一度はクリアされたが、これで再度得たCKを山中が蹴り込み、河面が流したボールを、逆サイドから相馬が詰めてゴール。復帰戦で得点とは、出来過ぎ。
そして56分には、失点直後でばたついていた柏ディフェンスの乱れを突いて、山岸がゴール。あっという間の逆転。
これ以降は名古屋が主導権を握った試合になった。柏はマテウス サヴィオは目立つものの、好機は作れても、誰も決められない。
そのまま試合は進み、名古屋は78分に相馬を野上に代えた。守備を固めたかな、という感じ。
スタンドで観客の事故?があった影響で、試合が止まっていた時間が長く、ロスタイムが長かった。90+8分には永井がパトリックに交代。その後も試合は続いた。
このまますんなり終りそうだなと思っていたが、90+16分、左サイドからマテウス サヴィオがゴール前にクロスを入れ、受けた片山が決定的なシュート。しかしランゲラックがビッグセーブを見せ、名古屋が逃げ切った。
終ってみれば、結局、いつもの柏戦だったか、という気はした。
ただ、明らかに相馬の働きで勝った試合ではある。相馬は、今季、名古屋のサイドに起用されたどの選手よりも存在感があったと思うし、ゴールまで決めてしまったからね。
ここまでの名古屋のサイドの選手は、足が速いとか、セットプレーのボールを巧く蹴るとか、売りがある場合でも、それ以外のプレーに物足りなさがあって、突出した能力はあっても単機能な選手、という感じだった。相馬は、個々のプレー自体は、そういう選手たちには劣るとしても、そこそこのプレースは蹴れるし、そこそこ足も速いし、ボールを来そうな場所を察知して、そこに現れる嗅覚も持っている、同点ゴールもそこから生まれた。和泉や内田のポリヴァレントとは少し違った意味で、単機能ではなく、いろんなことが出来て、気が利いている選手だと思う。ヨーロッパに行って成長したというよりは、元々、そういう選手だったと思うし、それがこの試合で遺憾なく発揮されたという印象、
この試合は、欠場したハチャンレはともかく、出場停止明けや故障からの復帰で、一通りメンツが揃っていたし、割と相性のいい柏が相手だったこともあって、名古屋は4連敗中とはいえ(だからこそ)、勝つしかない試合だったと思う。負けていたら、長谷川健太はかなり厳しい立場に追い込まれた可能性があったんじゃないかな。そこに相馬が戻って来て、戦力としてきっちり結果を出したわけだから、長谷川は悪運が強かった。とりあえず、相馬が長谷川を救った形じゃないだろうか。
ただ、相馬が名古屋を救ったことになるかどうかは、まだ分からないと思っている。この先もコンスタントに実績を残せるのかどうかというのもあるけれど、相馬の復帰によって、若手の出場枠が減ってくる可能性が高いし、それは今季初めから、長谷川健太がこだわってきた若手の起用・育成という方向性に反するのでは、と思える。そうなった時、長い目で見て、それがチームのためになるかどうかも、現時点では分からない気がする。
もっとも、長谷川がこだわってきたチーム作りが機能していないから、今のような結果になっているのも確かなので。
長谷川健太がこの先、どういうふうにチームを回していくのか、興味をそそられる。
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