J1リーグ第30節 FC東京対名古屋

2024.9.14(土) 19時 新国立競技場
観客 55896人 主審 セサル ラモス 副審 三原純、村井良輔

 FC東京 4(2−0)1 名古屋グランパス
       (2−1)

 得点 13分 東京・東
    31分 東京・ディエゴ オリヴェイラ
    65分 東京・高
    81分 東京・仲川
    85分 名古屋・稲垣

新国立開催だったので、信条に基づき、現地観戦はボイコット(その件については、2023.5.4の新国立開催だった鹿島対名古屋の試合感想の末尾で書いている→J1リーグ第13節 鹿島対名古屋) 。さらにNACK5の大宮対北九州を見たかったので、ライヴで見るのもやめて、帰宅してからDAZNの見逃し配信で見た。

名古屋の先発は、日曜の広島戦からの変更は、パトリックと和泉が、永井とユンカーに代った。それから、野上と内田がポジションを交換して、野上が3バックの右、内田が右サイド。ようやく長谷川健太が、まともになったかと思ったんだが…。

頭からFC東京が優勢で、名古屋の選手は動きが重く、競り負けていた。試合を見ていて、そういう理由かなと思っていて、試合後のインタビューで裏付けられたのだけど、先週、ルヴァン杯準々決勝があったことで、疲労の影響が大きかったらしい。東京は先週は試合がなかったので、条件は名古屋がかなり不利だった。
13分、仲川にドリブルで仕掛けられ、そのままシュートを打たれる。ランゲラックが好守ではじき返したが、こぼれ球を東に詰められ、結局決められて先制された。
その後も東京が優勢な状況は変わらない。29分には東からのボールを河面がクリアした所に仲川に詰められ、ディフェンスで突っ込んで来た内田が仲川を倒してPK。
ただしここは、ロングボールに対する河面のクリアの方向が悪かったのが元々の原因なので、内田だけを責めるのは酷。とはいえ、あまりにも身も蓋もないファールではあるけど、DFとして内田が使い続けられていることがおかしいんじゃないかと思えるし、それは長谷川健太の責任の範囲だと思う。ちなみに、この試合の開始時は、野上がDFで内田は右サイドだったはずなのに、いつの間にか、内田がDFに入れ替わっていた。なんなんだろう。
もっとも、ランゲラックなのでPKは阻止するかもという期待感はあったが、ディエゴ オリヴェイラがトリッキーな(やたらと面白い(^^;)PKを蹴って、幻惑されたか、ランゲラックは阻止失敗。0-2。
前半の名古屋は、ほとんどいいところなしで終了。

ハーフタイムに森島と内田を和泉と中山に入れ替えた。森島は攻撃にほとんど絡めていなかったし、内田は警告を貰っていたし、妥当だったと思う。
また、この交代で入った2人がうまく機能して、名古屋の攻撃が少しうまく回り始めた。いくらか可能性が見えて来たようにも思えた。
しかし65分に、東京にゴール前できっちり回され、荒木から右サイドの遠藤にパスが通り、遠藤が中へ折り返した所に高が詰めて3点目。完全に崩された。
67分に永井と山中をパトリックと菊地に交代。
この後、倍井をユンカーに代えて投入しようとしていたらしいのだけど、結局、75分に椎橋を下げて倍井を入れた。ユンカーとパトリックの2トップのような感じ。
76分にはユンカーが、相手GKの好セーブで防がれたが、きわどいシュートを放った。
しかし81分、三國のバックラインからのフィードが遠藤にカットされ、そこからパスを受けた仲川が持ち込んでシュート。0-4。
ただ、これで東京もいくらか緩んだ面があったのかもしれない。失点の前から、倍井のドリブルが効いている気配もあり、85分に倍井→和泉と渡って、和泉からパスを受けた稲垣がシュート。名古屋は1点を返したが、そこまで。

名古屋の大敗。選手の疲労という意味では、仕方なかったのか、という気はしないでもなく、カップ戦を勝ち上がった以上は、日程の厳しさは受け入れないと、という感じ。
ただ、選手が動けないなら動けないなりの、選手の使い方、試合の進め方があるんじゃないのか、せめて、ここまでの大敗は防げたんじゃないか、とも思う。試合後の長谷川健太のコメントを見ると、彼はどうも、あんまりそういうことは考えてない気がする。元々、内田のDF起用とか、それ以外の選手の使い方にもいろいろ疑問があるし、彼の言うことは、もはや素直には受け取れない。しばらく前から思っているが、この監督ではもう無理じゃないかという気がする。

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YBCルヴァンカッププライムR準々決勝第2戦 広島対名古屋

2024.9.8(日) 18時半 エディオンピースウィング広島
観客 20993人 主審 西村雄一 副審 野村修、西村幹也

 サンフレッチェ広島 1(0−1)2 名古屋グランパス
            (0−0)
            (1−0)
            (0−1)
             1PK3

 得点 9
分 名古屋・パトリック
    102分 広島・東
    112分 名古屋・Own Goal

 PK戦 広島  パシエンシア × 満田 ×      中島 〇 松本泰 ×
     名古屋 稲垣 〇     ランゲラック 〇 森島 〇

広島1点リードで迎えた準々決勝第2戦。leminoで、試合が終った後の22時からの配信を見た。

GKランゲラック、3バックは左から河面、三國、内田。2ボランチが椎橋と稲垣。右サイド野上、左サイド山中。前3人は森島、和泉、パトリック。
名古屋は1点負けてる状態で、とにかく点を取らないと、ということで選択されたメンバーかなと思った。特に山中。あとは山岸がベンチにも不在で、前節の試合後、心配されていたのが現実になった感じ。前の試合、彼とユンカーのコンビネーションが見事だっただけに、残念な離脱。

序盤は、優位に立っているはずの広島があまり良い出来でなく、変にファールも多くて、結果として名古屋が優勢になっていた感じ。逆に、名古屋が勢いでまさっていたから、こうなったのかもしれないが、印象としてはそんな感じ。そして9分に、名古屋が得た相手ゴール左側からのFKを山中が蹴り、パトリックが頭で合わせたボールが、勢いは弱いながらも、相手GKの指先をかすめてゴールの中へ。これで2試合合計1対1になり、準々決勝としては振り出しに戻った。山中とパトリックの起用が的中した形ではあったと思う。
その後も広島はちぐはぐな試合運びだったけれど、名古屋も広島を圧倒するほどの力強さはなく、次第に広島が持ち直してきた感じ。30分過ぎに、ドウグラスに決定的なシュートを打たれる場面もあった。しかしスコアは動かないまま前半終了。

後半、名古屋は内田を中山に交代。3バックの右に野上を下げ、空いたところに中山。
前半の内田はかなり危なっかしい場面が目立ち、警告を貰っていたし、もう1回貰いかねない雰囲気もあったので、妥当だったと思う。長谷川健太の内田のDF起用へのこだわりは、どうも納得できないところがある。
後半の前半は五分に近い展開で、名古屋に決定機もあったと思うが、スコアは動かず。
68分に和泉とパトリックを、永井とユンカーに交代。一発狙いに来たな、という感じ。
74分には山中を徳元に代えた。
後半の後半に入って来ると、暑さと疲労でか(相当暑かったらしい)、双方ミスが増えてきて、オープンな展開になっていたように思う。81分に椎橋が菊地に代わったのも、この少し前に椎橋に失点につながりかねないミスが出て、不安が感じられたからだったのかな。そういう中でよりペースが上がって行ったのは広島の方。広島らしいボール回しが機能し始め、シュートも増えていった。特に80分に満田が入ったあたりから、危険な場面が増えたように思う。しかしきわどいシュートをランゲラックが止めまくり、名古屋は持ちこたえて0-1で終了。2試合合計1-1で、延長戦に突入。

延長は野上に代ってハチャンレが入ってスタート。このところ、ハチャンレが入って逃げ切りに向かうと、逆効果というのをよく見ている気がするので、少し不安を感じたが…(必ずしもハチャンレ自身が悪いわけではないんだけど)。
延長前半12分、ゴール左斜め前の位置で広島に直接FK。角度のない位置だったが、東が直接蹴り込んでゴールに突き刺さる、ランゲラックもどうしようもない素晴らしいゴールだった。さすがにこれで、名古屋の敗退が決まったかなと思った。
しかし延長後半7分、永井が左サイドを抜け出し、ペナルティ横から中へ速いクロスを送ると、戻ってきた広島DFの豪快なクリアがそのままゴールへ突き刺さった。オウンゴールで同点。
直前に広島はキャプテンでDFの佐々木が、足を痛めて(つったのかな)交代していて、それもあっての守備の乱れだったように思える。
延長後半11分、広島の越道が決定的なシュートを放ったが、わずかにゴール外。
19分には今度は名古屋が、相手ゴール近くでFKを得て、菊地が蹴ると、飛び込んで来た三國がシュート。しかしこれはゴールの枠に当たって決まらない。こぼれ球を稲垣がシュートしたが、これもブロックされる。
ここまで来ると、まさに死闘という感じになってきて、結局延長戦でも決着がつかず、PK戦。

PK戦になったら、今までPKを止めまくってきた実績があるランゲラックが、圧倒的に優位じゃないかな、とは思っていた。
そしてやっぱりそうなった。先攻の広島の1人目は枠外。名古屋は稲垣が決めて、広島の2人目をランゲラックがストップ。
ここで名古屋の2人目でランゲラックが出て来て、驚かせてくれたが、本人はPKには自信を持っていたんだそうで、実際、きっちり決めた。
3人目は双方決めて、広島の4人目をランゲラックが、またもやストップ。3X-1で名古屋が準々決勝を勝ち抜けた。

ある意味、ランゲラックで勝ったような試合だったと思える。ルヴァン杯が、今季で退団が決まっている彼の花道になるのかどうか。

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YBCルヴァンカッププライムR準々決勝第1戦 名古屋対広島

2024.9.4(水) 19時 豊田スタジアム
観客 11918人 主審 笠原寛貴 副審 西橋勲、赤阪修

 名古屋グランパス 0(0−0)1 サンフレッチェ広島
           (0−1)

 得点 58
分 広島・トルガイ アルスラン

ルヴァン杯の準々決勝ホーム&アウェイの第1戦。leminoで、試合が終った後の21時半からの配信を見た。

名古屋の先発は、先々週土曜の湘南戦からの変更は、左サイドが山中から徳元になっただけ。広島はGKの大迫が、ナショナルチームに抜かれていたみたい。

立上りから五分に攻め合っていた印象。活気のある試合だったし、決定的とまでは言わないにしても、惜しいシュートも双方にあった。それでも次第に、広島が主導権を握って、押し込み始めたように思えたけれど、名古屋も、この試合では実質2トップを組んでいたユンカーと山岸の出来が良くて、そういう状況からもチャンスを呼び込むことが出来ていたし、流れも押し戻していた。
そして44分に、GKランゲラックからの前方フィードから、こぼれ球をユンカーが拾い、走り込む山岸にパスを通して、山岸のシュートでゴール。流れるような攻撃だった。
しかしこれはオフサイド。ゴール直前の場面だけ見れば、全くオフサイドではないのだけど、ランゲラックのフィードの時点でユンカーがオフサイドポジションに居て、戻りオフサイドを取られた。ユンカーへボールが出る前、山岸と広島の佐々木がボールに対して競り合って、佐々木の足に当たった球がユンカーへのこぼれ球になったことから、長谷川健太が試合後インタビューでオフサイド判定に異議を唱えるなど、少し物議を醸したらしい。
ただ、いろいろ見た限りでは、2022年に出たルールに関するJFAからの通達というのに照らして、これはやはりオフサイドが妥当だったように思える。むしろ、試合後の長谷川健太の異議のようなことを防ぐために、2022年通達で基準が周知されたとも思えるわけで…。微妙な感じ。
前半はスコアレスで終了。

後半も五分っぽい立上り。開始4分には、再び山岸とユンカーのコンビネーションから、ゴール前に決定的なボールが出て、走り込んだ稲垣がシュートしてゴール。
しかしこれもオフサイド。こちらは議論の余地のなさそうなオフサイドだった。
それにしても、ユンカーと山岸が、それぞれよい動きをしている上に、呼吸もしっかり合って、いい形を作り続けていたから、期待を感じさせた。
けれども14分、広島の攻撃で、左サイドでタッチを割りそうなフィードを新井に拾われ、そのままゴール前まで持ち込まれ、クロスを上げられた。これを逆サイドから入って来たトルガイに決められ、先制を許す。
18分に野上、ユンカー、森島が、中山、永井、和泉に交代。ユンカーと山岸のコンビの代りに、永井と中山の足でかき回そうという感じ。
実際、永井が前への放り込みに反応して走り込み、シュートまでいく場面も作れたが、ゴールはならず。ただ、得点の可能性は感じられた。
30分に徳元に代って菊地を投入。徳元は動きが良かったし、いいプレースも蹴っていて、良かったと思う。菊地も良く動いていたと思うが、得点には至らない。
43分には椎橋を下げて、新加入のカラバリを投入。しかし、これも不発で、名古屋は得点出来ないまま試合終了。第1戦は広島の勝利。

もっとも、この準々決勝は、実質的に90分×2の試合だから、1点ビハインドで残り90分という考え方で、何も問題はない。内容的にはほぼ互角の試合だったと思うし、次戦で名古屋が1点差をひっくり返す可能性は、十分あると思う。
特に、この試合同様、ユンカーと山岸のコンビネーションがうまくいけば、勝てるチャンスは広がる。試合後、山岸が病院に行ったという報道があるようなので、それは気がかりではあるけれど。

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J1リーグ第28節 湘南対名古屋

2024.8.24(土) 19時 レモンガススタジアム平塚
観客 12797人 主審 岡部拓人 副審 大塚晴弘、塩津祐介

 湘南ベルマーレ 0(0−1)1 名古屋グランパス
          (0−0)

 得点 7分 名古屋・三國

台風10号の影響が出始めていて、曇っていて、雨が心配だったが、とりあえず試合開始時点では無事だった。

名古屋の先発は、警告累積の和泉が出場停止で、左が山中。前3人のうち、パトリックがユンカーに交代。前節、途中出場のユンカーがゴールを決めたことを考えれば、妥当な変更だったと思う。それ以外は前節と同じ。

開始直後、名古屋はゴール前に押し込まれ、どさくさで押し込まれそうになったが、なんとかしのぎ、続いて、ランゲラックが大きく飛び出して防いだものの、そこからゴールを狙われそうになる場面もあったが持ちこたえた。その後、カウンターからチャンスを作ったが、オフサイドで逸機。ドタバタと落ち着かない序盤だったが、その後はむしろまったりしてしまった感じ。両チームとも、いまひとつ動きが鈍かった。ひどく蒸し暑いせいかなとも思ったが、湘南は水曜に天皇杯の試合があったので、その影響もあったのかもしれない。名古屋はなかったんだけど…。
しかし名古屋は7分に、山中のクロスから得たCKを山中が自分で蹴って、ゴール前で三國が頭で合わせて先制。見ていて拍子抜けがするくらい、あっさりしたゴールだった。
これで名古屋は勢いづいた感もあり、12分には山岸がきわどいシュートを打ったが決まらず。
ただ、例によって、次第に主導権が相手チームに行ってしまう。湘南にボールを持たれて回される時間が続いた。湘南も決め手がなく、決定的なシュートまでは行けないので、名古屋が持たせているという感じもないではなかったけれど、余裕はあまり感じなかった。湘南は、気の利いたボール回しや意表を突いたパスは見せるものの、パスの受け手が今一つボールを追い切れない、呼吸が合い切らないという感じだった。

後半、名古屋はユンカーと山岸が、パトリックと菊地に交代。
後半立上りに、湘南の鈴木雄に決定的なシュートを打たれ、ランゲラックのセーブで逃れるが、試合の流れは前半と同じく、湘南に主導権を握られたまま。しかし相変わらず、決定的な場面には至らず。
67分に野上と山中の両サイドを、中山と新加入の徳元に交代。
これでやや流れを変えた感はあったけれど、完全に引き戻せたわけではなく、湘南に攻められ続けた。しかし湘南が決め手を欠いているのも相変わらず。
75分頃から、雨がぽつぽつ落ち始めた。気配はあったものの本格的な降りにはならなかった。
そういう中で名古屋は、最後は森島を永井に代える時間稼ぎもしつつ、無失点で逃げ切った。

試合内容的には、あまりぱっとしなくて、勝ったことが全てという感じはあったけれど、今の名古屋はこんなもんじゃないか。湘南が元気だったら、逃げ切れたかどうか。残留争いが徐々に近付いて来る中で、その渦中にいる湘南に、勝っただけで十分だと思う。
新加入の徳元は、決定的な場面はなかったけれど、よく動いていたように見えた。菊地も相変わらず精力的だったと思う。新加入の選手がよく見えるのはいいんだけど、彼らの方が、今まで居た選手よりもむしろ連携がいいようにも感じるのはどうなのか。新加入の選手は、馴染みがない分だけ、自分からよく動いている結果として、そうなっているように思えるわけで、結局、今まで居た選手の間で、いかに連携が熟成していないか、ということの裏返しじゃないだろうかと思う。シーズンが始まってから今まで、そういう部分をチームがろくに磨いて来なかったのは確かだと思うし、今の成績も、その表れじゃないかと。

雨が本降りにならなかったのは有難かった。同じ頃に試合をやっていた埼玉スタジアムでは、途中で中止になるくらいの豪雨だったようなので。今年の天候は本当にひどいので、試合を見に行く時も、何か起きないか気になってしょうがない。

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名古屋ゴール裏のみなさん。
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この日はイベントデーだったようで、試合前の光の演出や、ハーフタイムに花火も上がって、盛り上げていた。湘南は勝ちたかっただろうけどね。
ちなみにいつもはここはバックスタンドで見てるが、今回はバックスタンドにミックスゾーンが設定されていなかったので、メインスタンドで見た。光の演出を見て、バックスタンドを緑で染めたかったのが理由だったのかな、と思ったが、どうだったのかな。
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J1リーグ第27節 名古屋対広島

2024.8.17(土) 19時 豊田スタジアム
観客 38219人 主審 谷本涼 副審 平間亮、森川浩次

 名古屋グランパス 1(0−0)2 サンフレッチェ広島
           (1−2)

 得点 48
分 広島・荒木
    55分 広島・加藤
    88分 名古屋・ユンカー

DAZNでライヴで見ていた。

名古屋の先発は、前節との変更は、菊地が外れて、前節出場停止だった森島が復帰しただけで、想定通り。菊地もベンチ入りはしていたので、やはり前節の途中交代は、深刻なものではなかった模様。

序盤はそこそこ五分にやりあっていた。名古屋は10分に、椎橋のクロスから山岸のシュート、DFにクリアされたが、さらにCKというチャンスがあった。しかし、目立った決定機はこれくらいで、次第に押し込まれる一方になった。
12分に満田のミドルシュートを、ランゲラックが辛うじて弾くファインセーブで逃れたのを皮切りに、分厚い攻撃から広島にシュートを打たれ続けた。それでも、ランゲラックのセーブやクロスバーの力で、失点はしなかった。
このところいい感じに見えていた前線も、そこそこやれていた序盤を過ぎると、全体的に押し込まれることで、前で連携を取るのが難しくなって、チャンスを作れなくなっていった感じ。
ただ、近頃の広島戦はツキはあるという印象だったし、この試合も、劣勢でも失点しないという展開は、事故的な何かが起きる前兆かも、という期待は持っていたよ(^-^;。

しかし後半に入って早々の48分に、CKの流れから回され続けて、ついに荒木に押し込まれた。
この後も広島ペース。
55分には分厚い攻めから、ゴール前でランゲラックが中野に引き出され、背後の加藤にパスを送られて0-2。
名古屋は中山と椎橋を山中と菊地に交代。左に山中、右に和泉。森島をボランチに下げて、そこに菊地を入れた。
やはり気になるので菊地には注目していた。前線の核として、よく動いていたと思う。しかし他の選手に生彩がなく、主導権を握るまでには至らない。
71分にパトリックをユンカーに交代。85分には和泉を倍井に交代。布陣も野上を右サイドで前に上げて、2バック気味。試合終盤、とにかく前を厚くして、点を取りに行った。そういう中では、倍井のドリブルに効果はあったし、野上の仕掛けも有効だった。
そして、88分に前でつないで、野上の右からのパスを、上がっていた稲垣が受けてゴール前のユンカーへ入れ、ユンカーが押し込み、ついに得点。
しかしその後は、広島に手堅く守られ、1-2の敗戦で終った。

スコアは1-2ながら、内容的には名古屋の完敗。チームの完成度の差を思い知らされる負けだったと思う。そんなのは、前から分かっていたことなので、個人的には、いまさらショックも何もないけれどね。
それでも、形さえ出来ればユンカーはきっちり決められるということと、倍井も使いようで、しっかり効くというのが分かったんだから、それでいいんじゃない、という感じ。あとは菊地。前だけでなく、終盤、ボランチのポジションまで下がった時も、しっかり核となって動けていたと思う。
そういう所を、この後の試合で、生かしていけるといいんだけれど。

ちなみに和泉が警告を貰って、次の試合は出場停止らしい。内田は戻って来るが、今度は和泉が不在。長谷川健太が頼りにしているメンツが、なかなか揃わないわけだが。

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J1リーグ第26節 名古屋対東京V

2024.8.11(日) 19時 豊田スタジアム
観客 40498人 主審 御厨貴文 副審 武田光晴、眞鍋久大

 名古屋グランパス 1(1−0)0 東京ヴェルディ
           (0−0)

 得点 7分 名古屋・パトリック

DAZNで見ていた。
見に行きたい気もしていたけれど、お盆休み時期なので、人は多いし、費用は掛かるしで迷っていた。最終的には、宮崎の大地震で南海トラフ地震の警戒が呼び掛けられて、東海道新幹線が通常と違う運行になったり、面倒なことになってしまったので、止めを刺された感じ。

名古屋の先発は、GKランゲラック。3バックは左が河面、中が三國、右が前節出場の内田が退場になって、出場停止で野上。野上の方が本職なんだから、本来、こっちの方が筋だよね、という感じ。
2ボランチは椎橋と稲垣、右サイド中山、左サイド和泉。この辺は前節と同じ。
前3人は、山岸とパトリックは変わらずで、警告累積で出場停止の森島の代りは、鳥栖から移籍加入してばかりの菊地。
出られない2人の代りに、若手を使ってくるかと思いきや、そういう布陣か、と思ったし、やはり、チーム内で何か変化があったのかな、とも思う。

試合は、立上りは少しヴェルディに攻め込まれたけれど、すぐに名古屋が流れを引き戻した。新加入の菊地が精力的に動くことで、名古屋の前線に活気が生まれていた。森島のような天才肌でない分、菊地はチームに馴染みやすかったように思えるし、パトリックと山岸もすんなり連携出来ていた感じ。
7分に山岸からのパスを受けた菊地が、ゴール前のパトリックに送り、これをパトリックがシュート。GKマテウスが足に当てたが、はずんだボールはゴールの中へ飛んで先制。3試合連続のパトリックのゴール(しかも今回は相手のミスも絡まない)だし、加入早々に、菊地も結果を出した形。
こうなると、なぜこれだけ結果を残せるパトリックが、しばらく前まで、十分に出番を貰えていなかったのか、とか、とてもいい動きを見せていたとはいえ、特別抜きんでた技を持っている感じではない菊地が、これだけあっさり結果を出せるのに、今までのチームはなぜやれなかったのか、とか、いろいろ考えてしまうけれど、それはともかく。
とはいえ、名古屋がリード。これ以降は、前線が活性化した名古屋優勢で試合は進んだ。ヴェルディにも、1人1人のうまさは感じられたし、前半の終盤に向かうにつれて、次第にヴェルディに主導権が移ったような印象はあったけれど、1-0でリードを保ったまま前半終了。

後半は前半終盤のヴェルディの流れの良さが残っていた気がする。
50分にカウンターで右サイドを攻め込まれ、山田楓に鮮やかなシュートを叩き込まれる。しかしこれは、直前の翁長からのパスがわずかにオフサイドで、VARを経て、ゴールにならず。
58分には菊地が足を痛めて重廣に交代。ケガと言うよりは、疲労じゃないか、と思うが…。最初からペース配分なく、飛ばしていたからね。
重廣も精力的に動いたが、ヴェルディにやや分がある試合展開は変わらず、68分には長いクロスから決定的なシュートを打たれ、ランゲラックのファインセーブでしのぐ。
77分にパトリックに代えてユンカーを投入。
この辺の時間帯から、ヴェルディは疲れが見え始めたのか、パスがうまくつながらない場面が増え始めた印象があり、このまま名古屋が勝ちそうだなと思った。目を引くような攻撃はなかったものの、ヴェルディに決定的な形も作らせなかった。
90+1分に中山に代えて久保を投入。これでも大きく流れが変わることはなく、そのまま名古屋が1-0で逃げ切った。

味スタでのビジターの試合は、前半はまるでいいところがなく、後半は決定的なシュートを山ほど打ちながら、相手GKのマテウスなどに、片端から阻止された末に負けた、ずいぶん極端な試合だった。それにくらべれば、ずいぶん落ち着いた、拮抗した試合だったと思う。名古屋は安定感はあったと思うけれど、枠内シュートは1本だけだったようだし、ヴェルディに何度か決定的な形も作られたから、決して楽に勝ったわけではない。
そういう中で、先制して完封して、そのまま勝ち切れたのは良かった。
あとは新加入の菊地が、この後、どういう風に使われて、どういう結果を残すか。
野上については、悪くなかったと思うし、内田は次節も出場停止だから、次の広島戦もこの形なのかな。

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J1リーグ第25節 京都対名古屋

2024.8.7(水) 19時 サンガスタジアム by KYOCERA
観客 14924人 主審 福島孝一郎 副審 武部陽介、村井良輔

 京都サンガ 3(0−2)2 名古屋グランパス
        (3−0)

 得点 5分 名古屋・パトリック
    19
分 名古屋・パトリック
    59分 京都・ラファエル エリアス
    71分 京都・原
    79分 京都・マルコ トゥーリオ

 退場 47分 名古屋・内田(一発)

リーグ戦中断明けの、久々の試合。
DAZNでライヴで見るつもりでいたが、夕方の帰宅途中、ゲリラ雷雨が襲来して、屋根のない外へ出る気にならなくて、少しおさまるまで待っていた結果、帰宅が遅れて、約1時間遅れで見ることに。

名古屋の先発は、GKランゲラック、3バックは左から河面、三國、内田。2ボランチが椎橋と稲垣。左サイド和泉、右サイド中山。前3人が森島、山岸、パトリック。
前3人のこの組み合わせは、神戸戦でとても良かった印象があるから、永井の故障?の関係もあるんだろうけど、順当だったと思う。
ちなみに中断前まで、長谷川健太が使い続けていた、吉田、倍井、榊原といった若手が、1人もベンチ入りもしていなかった。故障者(ユンカーもベンチ入り)や、中断少し前から加入(復帰)した選手もベンチ入りさせていたから、単純に枠が足らなかっただけかもしれないけれど、何かの意味を感じることも出来そうな気はする。

実を言えば、1時間遅れでDAZNで見ようとした時、いきなりライヴで始まってしまい、後半の始まった直後で、前半のスコアが見えてしまった。
操作ミスした覚えはないけれど、DAZNのインターフェースは、そもそも日頃からあまり信頼していないので、まあ、仕方ないと思って、すぐに試合開始に戻して見始めた。ただ、なんだ大勝ペースかよ、と思って、少し気は抜けた。
しかも、開始5分に、京都の緩いバックパスにパトリックが詰めてボールを奪い、あっさり名古屋が先制。前節の神戸戦の先制点と似たような形。何も知らずに見ていたとしても、これでもかなり気は抜けただろうと思う。
ただ、パトリックの積極的なプレーが功を奏した得点だったし、前半のこの後の、ほぼ名古屋が圧倒していた試合だったので、気抜けしてのんびり見ていて、ちょうどいいくらいだった。名古屋の攻撃は、前3人の連携の良さに、左から和泉、右から中山が絡み、さらに時々稲垣が現れるという、とても厚みのあるもので、見ていて快適感があった。日頃、いまいち気が利かないと思っている中山も、積極的にシュートを打ってきたし、中断期間中にチームがいくらか熟成したのかな、と思った。

19分には和泉のクロスから山岸がシュートを打ち、こぼれた所をパトリックが詰めて2点目。前半はもう点は入らないんだよなと思いつつも、この後も、気楽に面白く試合を見れていた。それくらい、名古屋の出来は良かった。
前半の終盤、ようやく京都が猛攻を掛けてきたが、きっちり守り切って前半終了。

後半は未知の世界だったけれど、前半の流れと、双方の順位の状況を考えると、このまま名古屋が勝ちそうに思えていた。
後半の立上りは、前半の終了前に見せたような猛攻を、京都が仕掛けてきた。その中で47分、相手選手との接触で内田が一発退場。意図的なものではないにしても、相手選手の顔を蹴るようなプレーになってしまったので、退場は仕方なかったとは思うけれど、これで状況が大きく変わってしまった。気抜けしてたのが、いきなり引き戻された。
守備的になった名古屋は、京都の攻勢を受けて劣勢。52分にパトリックを野上に代えて、守備を固めたが、それでも59分に右からのクロスをエリアスに合わされて失点。
67分に和泉と森島をハチャンレと重廣に交代。ハチャンレは守備固め、重廣は森島がレフェリングにナーバスになっていて、警告も受けていたので代えた感じ。
しかし71分にCKからの流れで原に決められる。ただ、副審がオフサイドフラッグを上げて、VARになった。難しい状況だったので少し時間がかかったが、主審はオフサイドを取らない判断を下して同点になってしまった。
名古屋も得点を取りに行かないといけなくなり、78分に山岸と中山に代えて、ユンカーと中山が投入された。
直後の79分、京都がFKから3点目を決めて、逆転された。
この後は、京都が守る立場に変わったことで、名古屋が相手ゴール前まで仕掛けられる時間が増えて来たが、悪い流れということもあってか、うまく形にならない。ここまでこういう場面で結果を出してきた山中のプレースもあまり切れがなく。決め手を欠いた名古屋は得点出来ないまま終了。

客観的にも、かなり衝撃的な敗戦だったと思うが、遅れて見始めた時に途中経過を見てしまった関係で、楽勝気分で試合見始めちゃっていたから、なおさら衝撃がでかかった(^^;。
前半は今季最高の出来かも、と思うような内容の攻撃だったと思う。京都の出来も悪かったのだろうけど、やはりパトリック、山岸、森島のトリオがいいんだろうと思うし、そこに復帰してきた和泉が絡んだことで、こういう攻撃が作れるようになったと思う。選手が揃っていて、うまく組み合わせれば、ここまでやれるんだな、という感じ。
それに対して後半は、あまりにも簡単に守備的になり過ぎたのでは、と思う。まだ後半開始早々だったことを思えば、1人の数的不利で、そこまで消極的になることはなかったんじゃないかな。それと、前半、ほとんど攻め続けていた分、どういうふうに守るかという準備が、十分に整っていなかったような気もする。簡単にやられ過ぎた。
そして次節は内田が出場停止。森島も警告を貰って累積で出場停止なので、名古屋は相当苦しい状況になる。森島が不在なので、この試合のような攻撃を作るのは難しいだろうし、長谷川健太が便利屋として重宝している内田も不在。もっとも内田に関しては、長谷川が日頃、内田に依存し過ぎてるから、ああいう後半になったんじゃないか、という気もするんだが。いくつかの意味で。
それと、どういう理由だったのかは知らないけれど今節起用しなかった若手を、次節は使わざるを得ないだろうな。それが逆に吉と出る可能性もあるかもしれないが。
どうなることやらだけど、次節は大きな意味を持つ試合にはなりそうと思う。

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J1リーグ第24節 神戸対名古屋

2024.7.20(土) 19時 スタジアム
観客 23650人 主審 木村博之 副審 堀越雅弘、塩津祐介

 ヴィッセル神戸 3(1−1)3 名古屋グランパス
          (2−2)

 得点 22分 名古屋・パトリック
    33分 神戸・佐々木
    54分 名古屋・稲垣
    90分 神戸・山内
    90+3分 神戸・菊池
    90+10分 名古屋・稲垣(PK)

DAZNで途中までライヴで見ていた。

名古屋の先発は3バックが左から河面、三國、内田。2ボランチは椎橋と稲垣。左サイド中山、右サイド野上。前3人が山岸、パトリック、森島。
前節大活躍だった相馬が不在で、いろいろ憶測が流れてたが、この辺は後述。永井も欠場で、前節の交代の時に、足を痛めた素振りがあったから、どうやらそのせいらしい。長引くようだと、また名古屋は戦力不足を抱えることになる。ただ、和泉は復帰して、ベンチに入った。

河面は戻ったにしても、相馬が欠けたメンツは、正直、勝ちから見はなされていた前々節までと、大差ないように思えたのだけれど、試合の入りは必ずしも悪くなかった。前3人の連携が、いつになくスムースだったように感じられた。裏狙いの攻撃ではあるけれど、可能性を感じさせるバスの繋がりが何度も見られた。
神戸が攻撃をうまく組み立てて、名古屋のゴール前に攻め込む場面が目立ったのは確かだけれど、神戸の守備にはいまひとつ安定感がなく、バタついているようには見えていた。神戸も選手が揃わない問題があったらしく、特に目についたのは山口螢の不在だったけれど、その辺の影響があったのかもしれない。
そして22分に、神戸のバックラインでパス回しにミスが起きてこぼれた球に、パトリックが詰めてゴールへ流し込んだ。名古屋が先制。きっちり詰めていくパトリックの良さが出た場面でもあったと思う。
しかし攻撃では一枚上手の神戸が、33分にゴール前へのクロスから、佐々木が決めて同点。少し名古屋が守備で付き切れなかった感もある失点だった。
ここから神戸に勢いが出てきたような気はしたけれど、双方追加点はなく、1-1で折返し。

後半も前半終盤と同じような雰囲気で、神戸がやや押し気味だったと思う。
しかし54分に、名古屋が左CKを得た。森島が蹴ったボールは、ペナルティから少し離れたゴール正面の稲垣の所へ飛び、これをボレーで合わせた豪快なミドルがゴールに決まった。
稲垣が時々決める見事なゴールだった。ただ、もちろん狙っているにしても、決まる確率は低いし、とりあえず打ってるレベルだと思うので、「得意の」とは言えないんじゃないかな。中継でいつもそういう言い方がされるのに、かなり違和感がある。しかも、あれが決まる頻度で、名古屋の得点力が左右されてるという印象。そんなバクチみたいな得点に依存してるから、名古屋はこうなってる、とも思っている。
とはいえ名古屋が再度リード。

訳あって、ここで一旦試合観戦を中断。以降は見逃し配信で、少し遅れて見た。

神戸が分厚く仕掛けてきたが、いまひとつ安定感がないのは相変わらずで、名古屋の守備を崩しきるには至らない。選手を入れ替えてきても、流れは変わっていないように見えた。このまま名古屋が逃げ切りそうだな、と思っていた。
名古屋は77分に中山を和泉に交代。左サイドのプレーヤーとして、中山よりも和泉の方が適当なのは間違いないし、和泉を久々の実戦で慣らす感じだったのかな。そして85分にパトリックをハチヤンレに代えたのは、守備固めだったか。
しかし逃げきったかと思った90分、直前に交代出場した山内に右から仕掛けられ、ドリブルを止められないまま、カットインからのシュートを許し、土壇場で追い付かれた。
91分に内田を重廣に代えて得点を取りに行ったが、93分に山川のクロスから菊池に決められ逆転を許す。
しかし、97分、和泉のクロスに山岸が飛び込むと、飛び出してきたGK前川のパンチングが山岸の顔にヒットしてPKとなる。稲垣が決めて同点に追い付き、試合終了。

観戦を中断した時点では、ここまでもつれているとは思いもしなかった。
もったいない引分けだったとは思うけれど、内容的に言えば、失点はどれもきっちり崩されたもの、得点はどれも、相手のミスが直接的に絡んだりした、多分にラッキーなもの。それを考えれば、神戸が不安定だったにしても、力の差がはっきりある中で、拾った勝ち点1だったとは思う。前節の勝利を挟んで、また勝てない名古屋が戻って来た、とも思える。
ただ、前3人が、今年見た中では屈指の出来だったと思う。森島のセンスの良さが発揮されていた感があって、それは受け手がパトリックと山岸という、名古屋にあまり染まっていない2人だったからじゃないかな、と思っている。かなり大雑把な言い方になるけれど、彼らが元々在籍していたチームにあったような、攻撃面での選手間の息の合った連携は、名古屋にはほとんど見られないものと思っているし、森島が加入後、どうにもパッとしないのも、そのせいじゃないかと以前から考えている。だから、この試合の森島の相方がパトリックと山岸だったのが、良かったんじゃないかと思う。山岸についても、それは言えそう。もちろん今後の試合で、そんなことはなくて、選手が入れ替わっても、こういう連携はできるというのを、見せてもらえればいいんだけれどね。
相馬に関しては、翌日には、早々と町田への移籍が決まっていたのが理由と分かった(実際は、契約上は、この試合は出られたらしいのだけど、コンディションの問題があったらしい)。たった1試合の腰掛け復帰だった。個人的には元々、相馬ってそういうプレイヤーだろう、という認識ではあったけれど、さすがに驚いた。ただ、柏戦の勝ち点3ほ相馬のおかげと言って間違いではないだろうし、移籍で相当な大金が名古屋に入っても来るらしいので、取引としては悪くないと思う。とはいえ、相馬に対する思い入れは、鹿島に行った時点で、元々、ほとんどなくなってはいたし、これで完全になくなったかな。選手としての力は認めてるから、万一、また名古屋に戻って来たとして、活躍すれば応援はするけれどね。

これでJ1は20日ほどのインターバルに入る。故障者は戻ってくるかもしれないし、相馬が抜けた代りに加入する選手もいるようなので、インターバル明け、何か変化はあるだろうと思う。どう変わって来るか。
それにしても、柏に負けて、神戸にも負けてのインターバルだったら、さすがに長谷川健太の立場は相当悪くなっていたと思うし、うまいこと救われたなという感じ。相馬がピンポイントで復帰したり、神戸のチーム状態が悪かったり、悪運が強いとしか言いようがない。思えば、3月の3連敗スタートも、柏に勝ったことをきっかけに、うやむやにしたわけで、彼は柏には足を向けて寝れないに違いない。
(2024.7.27)

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J1リーグ第23節 名古屋対柏

2024.7.14(日) 18時 豊田スタジアム
観客 31961人 主審 飯田淳平 副審 赤阪修、森川浩次

 名古屋グランパス 2(0−1)1 柏レイソル
           (2−0)

 得点 7分 柏・マテウス サヴィオ
    54分 名古屋・相馬
    56分 名古屋・山岸

DAZNで見ていた。

名古屋の先発には、ポルトガル2部のチームにレンタル移籍していた相馬が、復帰して、いきなり登場。
3バックは左から河面、三國、内田(ハチャンレは?)。2ボランチが椎橋と稲垣。左サイド相馬、右サイド中山。前3人が山岸、永井、森島。

互いに攻め合う立上りだったけれど、例によって、柏のマテウス サヴィオが華々しい働きで、7分に早々と先制ゴールまで決めてしまった。内田と中山の右サイドを、マテウス サヴィオを中心とした柏の攻撃陣が振り回していたという印象。まあ、それは柏戦にありがちな展開でもあるけれど、いつもは決定力不足な柏が優勢をゴールにつなげられず、もたついているうちに名古屋が先制してしまって、勝ってしまうという感じ。しかしこの日は柏に先手を取られて、大丈夫か?という気配になった。
この流れを受けて名古屋は、徐々に中山と相馬がサイドを入れ替えていったように思う。マテウス サヴィオやジエゴががしがし攻め込んでくる右サイドに対抗するには、相馬の力強さが必要と考えたのだろうし、それは当たっていたと思う。次第に名古屋優勢な流れになり、相馬が惜しいシュートを打つ場面も生まれた。柏もシュートは打つものの、いつもの決定力不足感が目立ち始めた。
それでも0-1で前半終了。

ハーフタイムに柏は選手を入れ替えて、陣形もいじってきたが、どちらかというと、守備に力点を置いた感じのする変更だったので、名古屋が優勢な雰囲気は変わらなかった。しかし名古屋は、なかなか得点に至れない。
53分に、後半は頭から左サイドに入っていた中山を、左サイドが本職の山中に交代。これは妥当な交代だったと思う。
そしてその山中が、54分にCKを蹴った。一度はクリアされたが、これで再度得たCKを山中が蹴り込み、河面が流したボールを、逆サイドから相馬が詰めてゴール。復帰戦で得点とは、出来過ぎ。
そして56分には、失点直後でばたついていた柏ディフェンスの乱れを突いて、山岸がゴール。あっという間の逆転。
これ以降は名古屋が主導権を握った試合になった。柏はマテウス サヴィオは目立つものの、好機は作れても、誰も決められない。
そのまま試合は進み、名古屋は78分に相馬を野上に代えた。守備を固めたかな、という感じ。
スタンドで観客の事故?があった影響で、試合が止まっていた時間が長く、ロスタイムが長かった。90+8分には永井がパトリックに交代。その後も試合は続いた。
このまますんなり終りそうだなと思っていたが、90+16分、左サイドからマテウス サヴィオがゴール前にクロスを入れ、受けた片山が決定的なシュート。しかしランゲラックがビッグセーブを見せ、名古屋が逃げ切った。

終ってみれば、結局、いつもの柏戦だったか、という気はした。
ただ、明らかに相馬の働きで勝った試合ではある。相馬は、今季、名古屋のサイドに起用されたどの選手よりも存在感があったと思うし、ゴールまで決めてしまったからね。
ここまでの名古屋のサイドの選手は、足が速いとか、セットプレーのボールを巧く蹴るとか、売りがある場合でも、それ以外のプレーに物足りなさがあって、突出した能力はあっても単機能な選手、という感じだった。相馬は、個々のプレー自体は、そういう選手たちには劣るとしても、そこそこのプレースは蹴れるし、そこそこ足も速いし、ボールを来そうな場所を察知して、そこに現れる嗅覚も持っている、同点ゴールもそこから生まれた。和泉や内田のポリヴァレントとは少し違った意味で、単機能ではなく、いろんなことが出来て、気が利いている選手だと思う。ヨーロッパに行って成長したというよりは、元々、そういう選手だったと思うし、それがこの試合で遺憾なく発揮されたという印象、
この試合は、欠場したハチャンレはともかく、出場停止明けや故障からの復帰で、一通りメンツが揃っていたし、割と相性のいい柏が相手だったこともあって、名古屋は4連敗中とはいえ(だからこそ)、勝つしかない試合だったと思う。負けていたら、長谷川健太はかなり厳しい立場に追い込まれた可能性があったんじゃないかな。そこに相馬が戻って来て、戦力としてきっちり結果を出したわけだから、長谷川は悪運が強かった。とりあえず、相馬が長谷川を救った形じゃないだろうか。
ただ、相馬が名古屋を救ったことになるかどうかは、まだ分からないと思っている。この先もコンスタントに実績を残せるのかどうかというのもあるけれど、相馬の復帰によって、若手の出場枠が減ってくる可能性が高いし、それは今季初めから、長谷川健太がこだわってきた若手の起用・育成という方向性に反するのでは、と思える。そうなった時、長い目で見て、それがチームのためになるかどうかも、現時点では分からない気がする。
もっとも、長谷川がこだわってきたチーム作りが機能していないから、今のような結果になっているのも確かなので。
長谷川健太がこの先、どういうふうにチームを回していくのか、興味をそそられる。

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J1リーグ第22節 町田対名古屋

2024.7.6(土) 18時 町田GIONスタジアム
観客 9117人 主審 上村篤史 副審 大塚晴弘、西村幹也

 町田ゼルビア 1(1−0)0 名古屋グランパス
         (0−0)

 得点 30分 町田・下田

現地観戦。

現地には早目に着いたが、雷鳴が聞こえたり、結構しっかりした雨が降り出したりして、大丈夫か?と思った。しかし試合開始前までに雨は止んだし、試合後も雨に降られずに帰ることが出来た。同時間帯、東京の別のエリアや埼玉では、試合中止や開始時間遅れが起きるくらいの豪雨だったらしいから、幸運だった。
雨を警戒して、ビジター席は回避して、ビジターグッズ不可の席を取っていたのも良かった。そういうわけで、一般客として観戦していた。

名古屋の先発は、前節からだいぶ変わった。三國の出場停止に伴い、3バックは左から、野上、ハチヤンレ、稲垣。稲垣を頭からDFで使ったのは、初めてじゃないかな。ボランチは森島と椎橋。右サイド久保。左サイドは、とりあえずスタート時は、出場停止から復帰した内田だったはず。前3人が中山、榊原、山岸。
しかし、中山と内田の位置関係は、試合が進むにつれて曖昧になっていたと思う。

立ち上がりに一発、榊原のクロスから内田が惜しいシュートを打った(GKがセーブ)場面があったけれど、それ以降は、ほぼ町田に主導権を握られていた印象。こぼれ球はほぼ拾われるし、競り合いにはほぼ負ける。選手の個人的能力というよりも、選手同士の連携がしっかりしていたり、ひとりひとりがプレーを予測して動いているので、対応が速い。名古屋の試合を見ていて、たいていの試合で相手チームに対して、いつも思うことだけど、この試合は特にそれを感じた。
シュートも結構打たれていたと思うけれど、精度に難があったから、それほど危険な感じはしてなかった。ただ、これだけ劣勢だと、そのうちやられちゃうかな、という予感はあって、30分に下田と平河の連携から下田に決められたのは、特に意外でもなかった。
前半の後半には、中山はもうサイドに下がって、内田の方が前目に居たような気がしたんだけど、どうだったかな。中山の前での起用は、もう1人永井を作りたい、くらいの意味じゃないかと思ってるけど、中山には永井の悪どさが感じられないんで、難しい気がする。

後半は榊原を永井に交代させてスタート。永井は開始早々、左サイドを上がった(この時点では完全に左サイドの)中山からのクロスで惜しいシュート。この辺はさすがという感じ。
永井は確かに効いていて、その影響で、名古屋がそこそこ攻められるようになっていったけれど、相手を押し込むほどの勢いではなかったし、むしろ後半の方が、町田のシュートは多かった気がする。
66分に、山岸に代ってパトリックが入り、これで前線にターゲットが出来て、名古屋は攻めやすくなるかなと思ったけれど、それほど効果は上がらず。
77分には、久保と野上を山中と河面に交代。河面の復帰は朗報には違いない。
しかし79分に、町田のGKからのフィードを、オ セフン→藤尾→下田ときれいにつながれて、ゴールに決められた。ただこれはVARが介入し、オンフィールドレビューで、オ セフンと稲垣の競り合いで、オ セフンにファールがあったと認定され、ノーゴール。鮮やかな攻撃だったけれどね。
名古屋は助かったものの、直後に内田を下げて倍井を投入し、攻撃を分厚くしても、決定的なシュートにも至れず。追い付けないまま、試合終了。

点差は僅差だけれど、内容的には名古屋の完敗だったと思う。気持ちで負けてるという言い方もあるみたいだけれど、それ以前に、チームが形になってないと思う。そもそも監督が、形を作ろうとしているのかどうかも、よくわからない。故障者や出場停止の影響はあるにしても、布陣もメンバーも一定しないし、彼がそこに入るんだ?というような、意表を突いた起用も、はまれば名監督と思えるけれど、はまってないのでね。一方で、内田や和泉のようなポリヴァレントな選手を重用しているところも、要するに現場任せなのかな、という気配を感じるし。
ただ、河面は戻ってきたし、さらに他にも欠けていた選手が戻ってくれば、その辺はいくらか安定してくるかもしれない。
逆に言えば、選手が戻ってきても結果が出なかったら、さすがにこの監督は見込みがないと、考えるべきじゃないかな。そういう意味では、出場停止選手がいない次の柏戦は、彼の正念場かもしれない。選手がある程度揃って、比較的相性もいい柏が相手で、それでも結果が出ないようなら、もう無理と思われても仕方ない気がする。

なお、スタジアムへの交通アクセスを心配していたが、行きは多摩センターからシャトルバスで快適だったし、帰りも、警戒して、試合終了後、すぐに鶴川行シャトルバス乗り場に向かったら、すぐ乗れて、ストレスなく鶴川駅まで行けたから、全然問題なかった。帰りは、もたもたしてたら、2017年の二の舞だったのかどうかは分からないけど、素早く動けば、そこまでビビることはないらしいというのは分かった(^^;。
雨に降られなかったことも含め、意外なくらい快適な観戦だった。快適でなかったのは、チームの勝敗くらいだけど、正直、これも織り込み済みだったのでね…。
町田は、ひとつひとつのプレーを見ている限り、首位チームらしい貫録までは感じなかったけれど、チームとしてまとまっているのは、よくわかったし、3月に見た時よりも良くなっていたと思う。でも、シュートの精度とかは、もっと上げていかないと、さすがにこのままフィニッシュするのは難しいのでは、と思ったけれど、まあ、余計なお世話だろうな。

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名古屋のゴール裏のみなさん。
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